鉄瓶で緑茶を嗜む
かねがね鉄瓶で湯を沸かし、
お茶を飲みたいと思っていた。
「そういえばさあ、家に
鉄瓶があったよね」と妻に訊く。
「実家からもらってきたもの。
でも錆びちゃっていくら洗っても
お湯が煤けた黒い色なのよ。
だからどこかに仕舞っちゃった」
「でもさ、鉄瓶で沸かしたお湯は
まろやかでお茶が美味しいって。
二価鉄という鉄分が溶け出して、
鉄分もとれて体にいいらしいよ」
妻がごそごそと鉄瓶を探してきた。
「南部鉄器のとってもいい鉄瓶よ。
でも錆というか煤は落ちないと思うよ。
自分でやんなきゃ気が済まないでしょうが」
この鉄瓶を那須の家にもっていった。
さっそくたわしでゴシゴシと内部を洗う。
何度も何度も洗って水の色を確かめる。
最初は黒かった水も無色透明になった。
弱火でじっくりと湯を沸かした。
「あさつゆ」の名の知覧茶を
急須に入れ鉄瓶の湯を注いでいく。
別名「天然玉露」とも呼ばれる茶葉。
お湯は少し冷ましたものを使う、
飲んでみたらとろりとした美味しさ。
これは旨い!ポットで沸かした湯とは
まったく違うことが僕でもわかる。
やったぜ、鉄瓶復活、緑茶万歳!
