デュ・モーリアの恐ろしさ

ダフネ・デュ・モーリアの
ハヤカワ・ミステリを読んだ。
『鳥』のタイトルだが他に
『瞬間の破片』『動機なし』の
二編が収められてる。

『鳥』を読み始めてこれは
ヒッチコックの映画だとわかる。
鳥の大群が人間を襲うミステリ。
舞台はデュ・モーリアが住んだ
イギリスの西海岸の田舎町である。

普段はおとなしい鳥たちが
腹を空かせて人間を襲う。
人間の食べ物でなく、
人間そのものの肉を狙う。
極めて恐ろしい物語だった。

『瞬間の破片』は裕福な
未亡人が突然自分の知らない
世界に入り異常者に間違われる。
説明すれど理解されない恐怖、
結末まで描かないのが怖さを増す。

『動機なし』は幸せな結婚生活、
ところが妻が突然自殺する。
夫は動機が全くわからず、
私立探偵に謎の解明を依頼。
信じ難い動機がわかる物語。

いずれも抜群に面白かった。
ヒッチコックはデュ・モーリエの
ファンだったと言うが頷ける。
彼が最も気に入っていた彼女の
『レベッカ』を読み観たいものだ。