【心理的安全性を確信した丸い一体感】 沖澤のどか指揮、フランク・ブラレイ(Pf)×務川慧悟(Pf)×都響_2025年6月14日
先週末はサントリーホールで、沖澤のどか指揮「都響プロムナードコンサートNo. 412」を聴いてきました。

このマチネの1曲目に演奏されたドビュッシー《牧神の午後への前奏曲》は、冒頭のフルートに引きこまれ、ハープの音色が重なった瞬間に鳥肌がたち涙が溢れました。
みるみる世界が立体的に立ち上がり、「音を聴いている」という感覚よりも「昼下がりの森の中にいる」という感触を覚えたのです。
主旋律がフルートからオーボエに移ったときには、森に射す陽の角度が変わったようであり、ヴァイオリンをはじめとした弦楽器群の音がステージの上に広がって行くと、樹々の間を通り抜けていく風を頬に感じるようでした。
また、ときに小鳥がさえずりながら飛んでいく様も見えるようでした。
私は沖澤さんの創る音が好きなので、多少のバイアスがかかっているのかも知れませんが、沖澤さんの指揮には集団における心理的安全性が確立されており、オーケストラの全員がのびのびと持てる才能を存分に発揮しているという印象を受けました。
もちろん元々高い技術を有するオーケストラですが、威圧により引き出されたパフォーマンスではなく、心理的安全性を確信した丸い一体感がオーケストラにあり、演奏の根底に満ちていたような気がします。
(お伝えするまでもありませんが、両者の表現に善悪や優劣はなく、あるのは違いと聴く側との相性であるかと私は考えます)
さて、2人のピアニスト、フランク・ブラレイさんと務川慧悟さんが加わったプーランク《2台のピアノのための協奏曲 ニ短調》。
普段はソリストの演奏を背後でオーケストラが支えている、という認識とともに聴くことが多いのですが、今回は沖澤さんを中心に360度にオーケストラがあり、、ピアノの独奏パートでも、全体から音楽が響いていたと感じました。
後半のストラヴィンスキー《バレエ音楽『春の祭典』(「大地の讃仰」と「生贄」)》も濃厚で楽しかった!

<出演者>
指揮:沖澤のどか
ピアノ:フランク・ブラレイ、務川慧悟
東京都交響楽団
コンサートマスター:矢部 達哉
<プログラム>
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
プーランク:2台のピアノのための協奏曲 ニ短調
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
ソリスト・アンコール
プーランク:カプリッチョFP155(フランク・ブラレイ&務川 慧悟)
【ききみみ日記】
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