「桜の季節」にフジファブリックを語る。
2004年春、あるバンドがメジャーデビューを遂げた。
一作目から「桜の季節」→「陽炎」→「赤黄色の金木犀」→「銀河」だ。これはただディスコグラフィーを辿っただけではない。日本には春夏秋冬という四季があってそれをデビューから彩る所から始めたバンドです。
そうそれはフジファブリックです。
僕がこのバンドを知った時、代表曲「若者のすべて」の作詞作曲を手掛けた彼はこの世にいなかった。
彼の死から数年後、バンドは体制を変えて
また旅に出た。その最中に僕は出逢えた。
新たな門出に立ったフジファブリックが出したシングル「徒然モノクローム」の中にこんな歌詞がある。
行き詰まったとこがほら
それが始まりです
「徒然モノクローム」より引用
このフレーズをフジファブリックが歌う事に意味がありすぎて、バンドの歴史を辿って聴き始めた僕の何かを一瞬で突き動かした。その後も彼らの再出発に立ち会えた喜びと一緒に成長していく実感を味わいながら聴いてきた。
話はデビューからの4作、すなわち四季の話に戻るのだが、まとめると
1st「桜の季節」→春
2nd「陽炎」→夏
3rd「赤黄色の金木犀」→秋
4th「銀河」→冬
となる訳です。
(アートワークも注目の4枚です)
桜が見れる瞬間って意外とあっという間で季節は過ぎ行くんだけれど「桜の季節」も同様に次から次へと新しいセクションに移っていくサウンドスタイルのデビューシングル。
夏のど真ん中、海や花火ではなく「陽炎」を夏の風物詩として捉えるセンスが光る2ndシングル。
言葉だけで情景が見える事すら凄いのに、
匂いまで感じれる独特なテンポ・リズムで進む3rdシングル「赤黄色の金木犀」
16ビートに「パッパッパッ」や「タッタッタッ」といった擬音がふんだんに散りばめられた「銀河」
更にそこから2段階で転調するギミックが詰まった(半音ずつで結果的に1音転調)4thシングル。
そしてこの後に「虹」や「茜色の夕日」と続いていく。
茜色の夕日 眺めてたら
少し思い出すものがありました
「茜色の夕日」より引用
夕方って確かに不思議なマジックがあると思う。
子供の頃、遊びから帰る暗くなる前ギリギリの時間帯や眩しくてサンバイザーを降ろす車の中とか。
夜は夜で産まれる感情なんだけれども夕方にも素敵なノスタルジーな世界観がある。
個人的には昨年、念願だったサザンの街“茅ヶ崎”に行く事ができた僕が次に行きたい街が“富士吉田”になる。
志村正彦の命日が近くなると街の17時のチャイムが「茜色の夕日」になるらしい。
彼が育った街で夕方の景色を見てみたい、これが今の僕の夢です。(誕生月の7月の少しの期間は「若者のすべて」がかかるらしい)
さよならさえも言えずに時は過ぎるけど
夢と紡いだ音は忘れはしないよ
もう何年も切れたままになった弦を
張り替えたら君ともまた
歌えそうな夕暮れ
「手紙」より引用
メンバーそれぞれが今、自分が目にしているものを
上手に表現・体現するバンドに出逢えたこと、フロントマンを亡くした後も色んな景色や風景を見せてくれたフジファブリックは一生の宝だ。
※個人的感想になります。
間違った情報があれば訂正箇所をお教えください。
