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マイナンバーカードを
保険証と紐付けした頃は、
なんだか使うのが不安だった。

ところが最近は、病院へ行くたび
当たり前のように使ってる。

受診する回数が増えたせいで、
すっかり達人になってしまった。

……悲しいね。


そんな私も、気付けば「老化一年生」。

「知らなかった」ということを、

私は知らなかったのである。



「老人はむかしから老人」だと思っていた

今の30代・40代は若いよね。


小学生の頃の私は、
その年代は中年だと思ってた。

自分の親世代だから。


そして、
昔をアルバムで見たことはあるけど、

親は今、目の前にいる
中年の親しか記憶がない。

親は最初から中年。
そう思ってた。


あとね、お年寄りもそう。

同居してた祖母は昔からおばあちゃん。

ずっと着物を着てた 👘


雨が降ると、足腰痛むおばあちゃん。

いやいや、
雨の前日から天気が崩れるのをわかってた。

きっと気圧のせいよね。

今みたいにお天気のアプリが無い時代。

でも我が家には
気象予報士がちゃんといたのよ。

今思えば、あれは祖母の勘ではなく、
身体が教えてくれていたんだ。


だから私は、老人が膝や腰が痛いのは当たり前だと思ってた。

でもホントは違ってた。
みんな若い頃があった。

元気に走り回り、
重い荷物を軽々持ち、
階段を駆け上がってた人たちだった。


そしてある日、
「あれ、膝が痛い…」
「腰が…」と、老化が始まった。

年齢を重ねて痛みが出てきた。


老人は人生のベテラン。

でもその老化は一年生だった。


老化は誰も予習ができない

寝不足しても平気で動けた時代を経て…

気付けば私も
「老化一年生」になっていた。

初めて肩が痛くなる。

四十肩・五十肩・六十肩。

同じ痛みなのに何度も再デビュー。

でも、めでたくはない  ❌🎉

肩だけは律儀に、
年齢を更新してくれるのよ。


整形外科でもらう、痛み止めの湿布薬。

昔は引き出しの奥で出番待ちをしてた。

ところが最近は大忙し。

昨日は肩。

今日は腰。

あすは膝かもしれない。



出動する場所が違うから、

湿布たちも働き甲斐があるよね、きっと。


朝はベッドから起き上がる前に

まず身体に聞く。

「今日は、どこが痛い?」

最近はその確認が、

朝ではなく夜中になった。


だって、寝ていても痛いんだから。



老化は予習ができないんだ。


あの頃のおばあちゃんたちの言葉、今ならわかるよ

全部が初体験。

だから戸惑う。


「こんなはずじゃなかった。」

「こんな風になるなんて知らなかった…」

「こんなに手がこわばっちゃうなんて…」


以前、自営業をしていた頃、

お客様のおばあちゃんたちは
口をそろえてそう言ってた。


そのたびに私は、心の中で思った。

「お年寄りなんだから、
あちこち痛いのは当たり前じゃない?」


でも違うのよ。

おばあちゃんたちは、
痛みに慣れていたわけじゃない。

我慢強かったわけでもない。


人生のベテランだけど、
老化は一年生だった。

今なら、その言葉の意味がよくわかる。


気付けば私も、

「こんな痛くなるなんて知らなかった」

それを自分でつぶやいている。

これがおばあちゃんたちが言ってた、

「知らなかった」ってことなんだ!


老化にも初心者マーク🔰


車には初心者マークがある 🔰

子育てにも、新米パパとママがいる 🔰

仕事にも新人がいる 🔰



でも不思議なことに、

老化だけは誰も「初心者」だと

思ってもらえない。

年を重ねると、

何でも知っていて、

何でも慣れているように見える。



でも本当は違う。

肩が痛くなるのも。

膝が痛くなるのも。

思うように身体が動かなくなるのも。



全部、初めて経験すること。




だから私は、
お年寄りの背中には、

見えない初心者マーク🔰が付いていると
思うことにした。


そして……


いつか私たちも、

そのマークを背負うことになる。




✳著作権は放棄していません。

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