探検?遭難?サバイバルアマゾンツアー②
②ワニなのかトリなのか、区別がつかないよ
サバイバルアマゾンツアー最初の昼食には、もう一品ついていた。見た目は、日本の唐揚げそっくりだ。
「これ何?」「まあ、黙って食ってみろ。ビールに合うぞ!」
おそるおそる食べてみると、まんま鶏のから揚げ。ジューシーで実にうまい。
「まじでうまいね。チキンも持ってきてたんだ。」
「いーや、そりゃ、ワニだ。」 ひげもじゃのサブリーダー格のナンド(仮名)が笑って、奥様達の臨時ジャングル台所を指さす。そこには体長1メートルくらいのワニが転がっていた。
僕たちがピラニア釣りをしている間、別動隊のナンドらは、猟銃かついで「ワニ狩り」に出かけていたのだ。
「ワニのな、目と目の間を狙うのさ。俺の腕前なら一撃だね。」と自慢するナンドが調理法を説明してくれた。
「尻尾をナタで切り落とし、皮をはいだら、塩コショウして揚げるだけだ。他の部位は食えねえが、尻尾がうまいのさ。 今日の獲物はかなり小さいが、でかいやつも食べ応えがあるぞ! まあ楽しみにしてな。」
一通り説明を聞いて一瞬手が止まったが、改めてかじっても、やはりうまい唐揚げだ。臭みも固さもなく、今すぐレモンを絞りたくなるうまさだ。
この翌日、僕は、「人間がワニを食べるのか、ワニが人間を食べるのかは紙一重なのだ。」という哲学的な命題に直面することになるのであった。
