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「休日に寝だめすれば大丈夫」は本当?睡眠の質を高める“寝る前の習慣”

はじめに

「平日は仕事や学校で忙しくて、
どうしても睡眠時間が短くなる……」

そんな人は
多いのではないでしょうか。

そして、
こんなふうに考えたことはありませんか?

「平日は寝不足だけど、
休日にたくさん寝れば取り戻せるよね?」

例えば、平日は6時間。

でも土日は9〜10時間寝る。

「これで一週間の疲れもリセット!」

そんな感覚になるかもしれません。

確かに、
休日に長く眠ることで、
平日の睡眠不足による
眠気や疲労感などが改善する
可能性はあります。

しかし、

「休日に長く寝れば、
平日の睡眠不足が完全になかったことになる」

とは限りません。

では、
どうすればいいのでしょうか?

もちろん、
睡眠時間を確保することは大切です。

でも、

「そんなことは分かっている」

という人も多いはずです。

仕事、勉強、家事、育児、趣味。

やることが多い現代では、

「睡眠時間を増やしたくても増やせない」

という人もいます。

そこで今回注目したいのが、

「眠る直前の過ごし方」

です。

同じ7時間眠るとしても、

「眠る直前まで明るい画面を見ている7時間」と、

「眠る準備を整えてから眠る7時間」では、
睡眠への入り方や睡眠環境が
変わる可能性があります。

睡眠時間を確保する努力だけではなく、

「眠る前の1〜2時間をどう過ごすか」

にも目を向けてみましょう。



睡眠の質は
「ベッドに入ってから」ではなく、
その前から始まっている

睡眠を
「電源ボタンを押した瞬間に始まるもの」
と考えていませんか?

実は、そうではありません。

眠りに入るまでには、
身体が少しずつ「活動モード」から
「休息モード」へ切り替わっていきます。

例えるなら、

車をいきなり時速100kmから
停止させるのではなく、
少しずつ速度を
落としていくようなもの。

寝る直前まで仕事、ゲーム、
SNS、動画などで頭や身体を
刺激し続けるより、

「そろそろ眠る時間だ」

と身体が切り替わりやすい環境を
作ることが重要です。

では、
具体的には何をすればいいのでしょうか?

① スマホは「寝る何分前」までならいい?

まず気になるのがスマホです。

「寝る前にスマホを触るのは良くない」

これはよく聞きます。

では、

寝る30分前?

1時間前?

2時間前?

いったい何分前から
スマホをやめればいいのでしょうか?

ここは少し注意が必要です。

「就寝60分前から絶対にスマホ禁止」
というような、
万人に当てはまる明確な境界線が
確立しているわけではありません。

重要なのは、
単純に「スマホの光」
だけではありません。

スマホを見ることで、

* SNSの情報が入ってくる
* 動画を次々に見てしまう
* ゲームで興奮する
* メッセージの返信を考える
* 「あと1本だけ」と就寝時間が遅れる

といったことも起こります。

実際、
スクリーン使用と
睡眠の関係については、
睡眠の質低下や睡眠問題との
関連が報告されています。

近年の研究でも
就寝前のスクリーン利用は、
内容・光・使用方法など
複数の側面から
考える必要があるとされています。

だからこそ、
まず試してみたいのが、

「就寝30〜60分前から、
スマホを“娯楽目的”で使わない」

というルールです。

完全に禁止する必要はありません。

アラームをセットする。

明日の予定を確認する。

必要な連絡をする。

こうした使用まで
神経質に避ける必要はありません。

ポイントは、

「脳を興奮させる使い方をやめる」

こと。

そして、
できるのであればスマホを
ベッドの中に持ち込まない。

「ベッド=SNSを見る場所」
ではなく、

「ベッド=眠る場所」

にしていくことも重要です。

② 寝るときの部屋は「真っ暗」がいい?

次に注目したいのが、

「寝室の明るさ」

です。

「電気を消して寝ているから大丈夫」

と思っていても、

豆電球をつけている。

テレビがついている。

スマホの通知が光る。

外から街灯の光が入ってくる。

など、
意外と寝室には光があります。

夜間の光は体内時計や
メラトニンなどの
生理的リズムに影響する可能性があり、
夜間光への曝露と睡眠問題との関連も
報告されています。

そのため、

「眠るときはできるだけ暗くする」

というシンプルな対策は
試す価値があります。

ただし、
ここでも「何ルクス以下なら絶対にOK」
という数字だけを追いかけるより、

「自分の寝室に余計な光が入っていないか」

を見るほうが実践しやすいでしょう。

例えば、

* 寝室の照明を消す
* テレビをつけたまま寝ない
* スマホを伏せて置く
* 通知の光を減らす
* 外から光が入るならカーテンを使う

などです。

そして、
寝る直前は部屋の照明
そのものを少し落として、

「夜のモード」

に切り替えていく。

これも身体にとっては一種の
「眠る準備」になります。

③ お風呂は「寝る直前」より
 「1〜2時間前」?

ここは意外と知られていないポイントです。

「お風呂に入ったら身体が温まるから、
寝つきが悪くなるんじゃない?」

と思うかもしれません。

ところが、
温かい入浴はタイミングによっては
睡眠にプラスになる可能性があります。

研究では、
40〜42.5℃程度の温浴を
就寝1〜2時間前に行うことで、
寝つきまでの時間が短くなり、
睡眠効率や主観的な睡眠の質が
改善する可能性が示されています。

しかも、
10分程度の入浴でも
効果がみられた研究があります。

なぜでしょうか?

ポイントは、

「身体を温めた後に、
体温が下がっていくこと」

です。

入浴によって
身体の表面への血流が増えると、
その後に身体から
熱を逃がしやすくなります。

そして、
身体の中心部の温度が
下がっていくことが、
眠りに入りやすい状態に
つながると考えられています。

つまり、

お風呂で温まる
   ↓
その後、身体の熱が逃げる
   ↓    
眠りに入りやすくなる

という流れです。

そのため、

「寝る直前に熱い風呂!」

というより、

「就寝1〜2時間前に、
無理のない温度で入浴する」

という方法を試してみる価値があります。

ただし、
入浴時間や温度については個人差もあり、
研究もまだ十分とはいえません。

④ 「寝る直前のカフェイン」は
 どこまで避ける?

「夜にコーヒーを飲むと眠れない」

これは有名ですよね。

でも、

「何時までなら飲んでもいいの?」

という疑問も出てきます。

ここでは個人差が
非常に大きいため、

「○時以降は絶対禁止」

と考えるより、

「夕方以降にカフェインを摂ると
眠りに影響していないか?」

を自分で確認してみることが大切です。

コーヒーだけではありません。

* エナジードリンク
* 緑茶
* 紅茶
* コーラ
* チョコレート

などにもカフェインが含まれています。

「夜はコーヒーを飲んでいないから大丈夫」

と思っていても、
別のところから摂取している
可能性があります。

⑤ 寝る前の運動は
「やればやるほど良い」わけではない

「運動すると眠りやすくなる」

という話を聞いたことが
ある人も多いでしょう。

確かに、
日中の適度な運動は
睡眠に良い影響を与える可能性があります。

しかし、

「寝る直前に激しい運動をすれば、
もっと眠れる」

とは限りません。

寝る直前に激しい運動をすると、
心拍数や体温が上がり、
身体が活動モードに
なってしまうことがあります。

そのため、

「運動は日中に行う」

「夜に運動するなら、
就寝直前の激しい運動は避ける」

という考え方が現実的です。

⑥ 最後の1時間を「眠るための時間」にする

ここまでを一つにまとめてみましょう。

例えば、

就寝2時間前

入浴する。
  ↓
【就寝1時間前、】
部屋の照明を少し落とす。
  ↓
【就寝30〜60分前】
スマホや動画など、
刺激の強いコンテンツから離れる。
  ↓
【就寝直前】
寝室を暗くして、
リラックスできる状態を作る。
  ↓
【就寝】
身体が自然に眠りに入る。
このように、

「眠る瞬間だけを変える」のではなく、
「眠るまでの時間をデザインする」

のです。

睡眠は、
ベッドに入った瞬間から
始まるものではありません。

その数十分、数時間前から、

少しずつ準備が始まっているのです。


睡眠時間を増やせないなら、
「眠る前」を変えてみよう

「睡眠時間を確保しましょう」

これは確かに正しい。

でも、現実には、

「そんな簡単に睡眠時間を増やせない」

という人もいます。

だからこそ、

睡眠時間だけを見るのではなく、
「眠る前の環境」に目を向けてみる。

スマホは寝る直前まで触っていないか。

寝室は明るすぎないか。

お風呂に入るタイミングはどうか。

夜遅くにカフェインを摂っていないか。

寝る直前まで仕事やゲームで
頭が興奮していないか。

こうした小さな要素を
一つずつ見直してみる。

睡眠は、

「布団に入ったら突然始まるイベント」
ではありません。

眠る前から少しずつ
身体を眠りへ向かわせる、

一日の最後の準備時間
なのです。

休日に10時間寝ることを目指すより、

「今日の最後の1時間をどう過ごすか?」

を考えてみる。

それだけでも、
睡眠に対する考え方は
少し変わるかもしれません。

そして何より大切なのは、

「深く眠らなければ」
と頑張ることではありません。

眠りは、
頑張ってつくるものではなく、

身体が自然に眠れる環境を整えるもの。

今日の夜から、まず一つだけ。

スマホを少し早く置いてみる。

照明を少し暗くしてみる。

少し早めにお風呂に入ってみる。

そんな小さな
「眠る準備」から
始めてみてはいかがでしょうか。

睡眠を変えるなら、
眠る瞬間ではなく、
「眠る前」から。

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