🏙 街で読む経済 第107回 ~コンビニのトイレ~
トイレだけ借りるつもりでした。
でも、
気が付くとレジでお茶を買っていました。
喉はそれほど渇いていません。
それでも、
何となくそのまま出るのは気が引けたのです。

🚻 ありがたい存在
街を歩いていると、
コンビニのトイレに助けられることがあります。
散歩の途中。
ドライブの途中。
急な腹痛。
そんな時、
「ご自由にお使いください」
という張り紙は本当にありがたい存在です。

🍵 なぜか何か買ってしまう
不思議なのは、
用事が済んだあとのことです。
もちろん、
何も買わずに帰っても問題はありません。
でも、
人はつい飲み物やガムを手に取ってしまいます。
別に欲しかったわけではない。
ただ、
借りっぱなしで帰るのが少し
申し訳ない気がするのです。

🌱 以前は自然だったこと
以前は、
そんな感覚を持つ人が少なくなかったように思います。
トイレを借りたら、
お茶を1本買う。
ガムを1つ買う。
誰かに教わったわけでもありません。
ただ、
「お世話になったから少し返そう」
という気持ちが自然に働いていたのだと思います。

🚧 減っていくトイレ
ところが最近は、
「トイレ使用中止」
「夜間貸出中止しています」
そんな張り紙を見かけることも増えました。
理由は一つではありません。
人手不足。
清掃の負担。
防犯上の問題。
さまざまな事情があるのでしょう。
ただ、
善意だけで維持されていた仕組みが、
少しずつ難しくなっているようにも見えます。
💰 値札のない取引
コンビニはトイレを貸してくれる。
利用した人は、
何かを買って帰ることがある。
これは契約でもありません。
義務でもありません。
でも、
街の中にはこうした
「値札のない取引」
がたくさんあります。

🏙 コンビニのトイレが教えてくれること
経済というと、
株価や金利を思い浮かべるかもしれません。
でも、
街はお金だけで動いているわけではありません。
人の善意。
ちょっとした気遣い。
お互い様という感覚。
そうした目に見えないものも、
街を支える大切な資源です。
もしコンビニのトイレが減っているのだとしたら、
それは設備の問題ではなく、
私たちの社会が少し変わってきた
サインなのかもしれませんね。

【一言コラム:150円程度の「お礼状」】
用を足した後、そのまま店を出ても誰に咎められるわけでもないのに、なんとなくお茶のペットボトルを手に取ってレジへ向かってしまう。
あの150円程度のお茶は、喉の渇きを潤すためではなく、「助かりました、ありがとう」という、お店への小さな「お礼状」のようなものなのかもしれません。
最近増えてきた「貸出中止」の張り紙を見るたびに、少しだけ寂しい気持ちになるのは、そんなお礼状を渡せる相手が、街の風景から一つ減ってしまったように感じるからなのでしょうね。
📝 最後に
この記事は、街の風景から経済の仕組みを読み解く試みです。
コンビニのトイレにも、お金では測れない小さな信頼と気遣いが隠れていました。
ひとつの視点として、楽しんでいただけたら嬉しいです。
こちらにいろいろまとまってます👇
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたものは全て活動のために使わせていただきます。