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はじめて読む方へ『もうひとつの武士道』目次


こんにちは。
このページは、連載小説

『もうひとつの武士道
〜1921年オーランド諸島の奇跡〜』

を、はじめて読む方のための目次です。

この物語は、AIが進歩する現代と、第一次世界大戦後の北欧の小さな島を行き来しながら進んでいきます。

現代では、AIや業務効率化によって、人が「使える人/使えない人」に分けられていく感覚。
過去では、オーランド諸島という小さな島をめぐって、「フィンランドか、スウェーデンか」という線が引かれようとしていた時代。

一見、まったく違う二つの時代ですが、どちらにも共通しているのは、
人はなぜ線を引くのか
という問いです。

国境の線。
言葉の線。
文化の線。
仕事の中で引かれる線。
そして、人の中に引かれてしまう線。

その線を、百年前に別の形で引き直そうとした人がいました。

新渡戸稲造です。

新渡戸稲造は、『武士道』を書いた人として知られています。
けれどこの物語では、彼を「偉人」としてではなく、第一次世界大戦後の国際連盟で、オーランド諸島問題に向き合った一人の人間として描いていきます。

勝つことではなく、残すこと。
奪うことではなく、守ること。
線を消すのではなく、線の意味を変えること。

そんなことを、物語として考えています。



どこから読めばいいか

最初から読んでもらえるなら、第0回からがおすすめです。
ただ、物語として大きく動き出すのは第3話〜第5話あたりです。

まず雰囲気を知りたい方は、**第5話「届いてしまった言葉」**から読んでもらっても大丈夫です。

「言葉が自分の手を離れて、一人歩きしてしまう怖さ」を書いた回です。



目次

第0回

新渡戸稲造とAIが、なぜか繋がってしまった話

https://note.com/hodoku_history/n/n850ff0579595

この連載を始めた理由を書いた導入回です。
AI時代の分断と、新渡戸稲造、オーランド諸島問題が、なぜ自分の中で繋がったのかを書いています。



第1話

使える人、使えない人

https://note.com/hodoku_history/n/n1dabf228561f
現代編。
業務効率化のために作った仕組みが、人を便利にする一方で、「使える人/使えない人」という線を引いてしまう。
現代主人公が、自分の中の残酷さに気づく回です。



第2話

この歌は、どっちの国のものなのか

https://note.com/hodoku_history/n/n022084f38b40

オーランド諸島編。
小さな学校で、子どもが先生に問いかけます。

「これはスウェーデンの歌ですか」

歌、名前、言葉。
国境が引かれる前に、子どもたちの中に線が引かれ始める回です。



第3話

BUSHIDO in ジュネーブ

https://note.com/hodoku_history/n/n396548853fc5

ジュネーブ編。
島を守るために新聞記事を書いてきたヨハン・カールソンが、国際連盟の会議室で新渡戸稲造と出会います。

「あなたは、島を勝ち取りたいのですか」

この問いから、ヨハンの物語が動き始めます。



第4話

まず寝なさい

https://note.com/hodoku_history/n/na7bb91d9f8ee


現代編。
第3話を書き終えた主人公が、妻と近所の神社まで散歩します。
そこで見かけた新渡戸稲造の言葉。

信実と誠実をなくしては
礼儀は茶番であり
芝居である

現代の生活と、百年前のジュネーブが少しずつ重なり始める回です。



第5話

届いてしまった言葉

https://note.com/hodoku_history/n/ne5a82bc695e2


オーランド諸島編。
島を守るために書いたヨハンの言葉が、切り取られ、短くなり、別の意味を持って島に戻ってきます。

港の掲示板。
学校の壁。
そして、ひとつの空席。

言葉は、届けばいいわけではない。
届いたあと、誰の中でどう変わるのか。
その怖さにヨハンが初めて向き合う回です。



主な登場人物

現代主人公

AIや業務効率化に関わりながら、現場の人を「使える/使えない」に分けてしまう自分に気づいていく人物。
百年前のオーランド諸島問題を読みながら、現代の仕事や人間関係に重ねていきます。

エリン・カールソン

オーランド諸島の学校教師。
子どもたちに読み書きや歌を教えながら、言葉や名前が変えられていくことへの不安を抱えています。
島の暮らし、歌、弱い声を守る人です。

ヨハン・カールソン

エリンの兄。
ストックホルムで新聞記者として、オーランド諸島のスウェーデン帰属を訴える記事を書いています。
しかし、自分の強い言葉が、島の中に別の線を引いてしまうことに気づき始めます。

新渡戸稲造

『武士道』の著者。
国際連盟の事務局次長として、オーランド諸島問題に関わります。
この物語では、答えを与える偉人ではなく、問いの角度を変える人として描いています。



この物語で書きたいこと

この物語は、歴史の正解を教えるためのものではありません。

むしろ、自分がわからないことを考えるために書いています。

AIが進歩すれば、便利になります。
仕事も速くなります。
人の能力も、作業も、判断も、どんどん分類されていきます。

でも、分類は便利な一方で、少し残酷です。

百年前、オーランド諸島でも、別の線が引かれようとしていました。
フィンランドか、スウェーデンか。
こちら側か、あちら側か。
勝つ側か、負ける側か。

その時、新渡戸稲造たちは、血を流さずに別の形を探しました。

島はフィンランドに残る。
けれど、島の言葉と自治は守られる。
そして、島は武器を置く。

勝ち取るのではなく、残すための形。

そこに、今の時代を考えるヒントがある気がしています。



更新について

本編は、だいたい週2回、火曜・金曜あたりに更新予定です。
現代編、オーランド諸島編、ジュネーブ編を行き来しながら進めていきます。

読んでくださった方の感想や言葉に影響を受けながら、少しずつ物語も変わっていくと思います。

線を辿るように、気になる回から読んでもらえたら嬉しいです。

『もうひとつの武士道
〜1921年オーランド諸島の奇跡〜』

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