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soeji
今の祭り|#アマノ文筆クラブ
村の広場に赤い提灯が揺れていた。
僕はプロデューサーとして、この祭りを仕切る責任を背負っていた。村人たちの期待を集め、屋台を並べ、舞台を整え、司会を頼んだのは――あいつだった。
ところが前日。
「前夜祭だ!」と叫んだ彼は、屋台の人々やスタッフを巻き込み、酒を片手に踊りだした。太鼓は鳴り響き、焼き鳥の煙が夜空に昇り、祭りはすでに始まってしまった。僕の計画など、誰も気にしない。
そして当日。
彼は酔っ払ったまま舞台に立ち、マイクを握りしめて笑い続けた。進行表は無視され、屋台は勝手に競い合い、村人たちは踊り狂う。たこ焼きはジャグリングされ、焼きソバは宙を舞った。もう、むちゃくちゃだった。けれど、村全体が熱に浮かされたように盛り上がり、笑い声が絶えなかった。
翌朝。
広場はぐちゃぐちゃ。紙屑、空き瓶、倒れた提灯。僕は一人で片付けながら、心の中で何度も呟いた。――あいつを司会に呼ぶんじゃなかった。後悔ばかりが積み重なる。
すると、まだ酒の匂いをまとった彼が現れた。
「そんな湿ったツラすんなよ。そんなのは後の祭りじゃねえか?」
背中をドンと叩かれて僕はむせる。
どこから出してきたのか、缶ビールを飲みながら、彼が笑う。
「祭りは今するもんだ。ほら、毎日が祭りだぜ!」
僕はため息をつきながら、壊れた提灯を拾い上げた。
今日も祭りは続く。それもいいかもしれない。
(了)
後ろばかり見てないで前を向いて進みましょう。人生は祭りの連続です。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
甘野充さんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#アマノ文筆クラブ #今の祭り
メンバーシップやってます。メンバー絶賛募集中。
では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。
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