刀狩りの効用とその限界_富と権力の分離についての論考
刀狩りは偉大である。
刀狩りによって有史以来初めて貨幣経済が機能したからだ。
近代以前にも貨幣経済は幾度となく導入されてきた。
だが、貨幣経済によって出現する富裕者が、その富をもちいて権力にチャレンジすることで秩序が乱れ、庶民が豊かになることはかなわなかった。
貨幣経済は庶民を豊かにする前に秩序を乱してしまい、豊かな世の中が実現されなかった。
しかし、刀狩りが富と権力を切り離したことで、貨幣経済が人々を豊かに出来るようになっている。
近代においては、庶民がどれだけ富を蓄えても武器は購入できない。
したがって、貨幣経済の中で出現する富裕者が権力に挑戦することはできず、秩序が保たれたまま、貨幣経済のプラスの効用である豊かさの増大が庶民にまで行き渡っている。
このようなメカニズムで、刀狩りによって貨幣経済が機能し、近代20世紀においては庶民層にまで大きな富がいき渡ってきた。
有史以来初めて、近代20世紀の人類は秩序を保ちながら豊かになってきた。
だがしかし、現代21世紀に入り、刀狩りの効用が切れかかっている。
AIの出現によって、ふたたび富と権力が結びつき、貨幣経済の中で秩序が脅かされている。
AIという技術は情報をコントロールでき、技術の枠組みを超えた「兵器」である。
しかも核を超える凄まじい力を持った兵器だ。
いま、そんなAIが貨幣経済の中で自由に売買されている。
「兵器」が貨幣経済の中で売買されたことで、富が権力に届くようになってしまった。
その結果、秩序が乱れ、貨幣経済が作り出す豊かさ以上の混乱が生じ、庶民は貧しくなっている。
かくして、秩序が保たれながら人々が豊かになった近代20世紀は終焉した。
いまや、秩序が保たれず人々が貧しくなる現代21世紀が進行している。
本記事は刀狩りと貨幣経済の不可分なる関係性、ならびに刀狩りの効用が限界に近づいている現状を述べた。
以下、詳細を含めて確認に入ろう。
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