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オシッコにじっくり時間をかけて

 ついつい、オシッコすることなんて何でもないことだと思いがちです。

 でも、体調を崩すと、「あゝ、こんなにしてシッコしていたのか」とその有り難みに気づきます。オシッコとは、こんなに素晴らしいことだったのか、この解放感をいつも胸に刻んでなきゃダメだ! なんて、普段はあまり思わないけどなあ。

 今、私は大丈夫なんだけど、母が具合が悪くて、立ち上がるのも大変になっています。そのサポートをするのですが、こんなにして私たちはシッコその他の生理現象をこなしていたんだと思い知らされます。母のリハビリパンツを下ろすときとか、母をベッドで座らせるとき、「あれ、こんなことどこかでしたことがあるぞ」なんていうのは、これは生理現象ではありませんでしたね。愛の営みだったかな? とにかく、大小の生理現象その他は、私たちの大事な生活の一部でした。ついつい忘れてしまうけれど……。


 今朝などは、何度も立ち上がろうとして立てず、とうとう諦めて「ベッドの下でオシッコする。ビニールシートを敷いて!」などと母は言いました。いや、母にビニールシートでおしっこしてもらうより、オムツの方がいいんだけど、オムツにシッコをするなんて、母はしたことないですからね。いや、私もまだしたことないなあ。水の中でオシッコするみたいなもの? いや、違いますね。どっちにしても解放感ないですね。私たちがサカナだったら、水の中でも平気でオシッコできるんだけどなあ。

 まあ、そんなことはさせられないから、オシッコシートを付けてあげました。一度ベッドの下に母が降りたら、はい上がるまでにどれくらいの苦労があるのか、それを考えるとゾッとします。

 さて、オシッコシートを装着しました。そうすると、立ちあがる気持ちが出たのか母はゆっくりと立ち上がり、移動して見事にオシッコを終了させることができて、達成感いっぱいで寝転んで、やったねという気持ちに親子ともどもなれました。

 オシッコはできたらしあわせで、出なかったらすごく悲しい。こんなに暑いんですよ。できたら、たくさん水分をとって、たくさんオシッコしたいです。黄色のオシツコなんてダメだ。シャラシャラのオシツコをブイブイしたいな。