見出し画像

まずは受け入れる

今日のおすすめの一冊は、中村恒子氏の『うまいことやる習慣』(すばる舎)です。その中から「仕事が好きじゃなくても問題ない」という題でブログを書きました。

本書の中に「まずは受け入れる」という心に響く文章がありました。

《「こんなの自分の仕事ではない」と考える前に、まずはスッキリ受け入れてみる。そうしないと、人は先に進めない。》

外来に来る患者さんと話していると、「今の会社では成長できない」とか「働く目標を見失った」と真剣に悩んでいる人がいますが、ちょっと難しく考えすぎやないかと思います。なんというか、力が入りすぎているんですわ。

仕事人生は、長~く続いていくものです。あんまり大きな期待や思い入れを持ちすぎていると、失望したりイラつく原因になります。世間体とか地位とか名誉とか、いろんなものにガチガチに縛られて、人の目を気にして働いていたら、そら疲れてしまいます。そんな無理を続けていたら、何十年も働く前に倒れてしまうかもしれません。

みんながみんな、しゃかりきになって働く必要はないんですわ。与えられることに対して、構えることなくまずは受け入れること。眉間にしわを寄せて「この仕事の意義は?」なんて難しいことを考えていると、誰も煙たがって仕事を頼んでくれなくなりますやろ?

若い人でも、長く勤めてきた人でも同じことです。定年退職後に再就職した人でも、「この仕事は自分がするべき仕事だろうか?」って難しい顔して悩む人もいはるけど、あまり深刻に仕事をとらえすぎないほうが気楽やと思います。

昔から「大志を抱け」とよく言われるけど、あまり立派な志や高すぎる目標ばかり持ちすぎると、未来のことや成果にばかり気がとらわれてしまいます。すると、目の前のことに打ち込めなかったり、迷いが生じてしまうんやないでしょうか。

ちょっと、目線を落としてみてもええんやないかな。「自分はこんな仕事をすべき人間ではない」なんて、たいそうに考えるからおかしなことになってしまうんです。余計な力を抜いて、「まあこれくらいやってやるか」「今はそういうときなんやな」と、変に力まず素直に受け入れてしまったほうがラクですわ。

そうすれば頼まれた仕事もハイハイと取り組めるようになるし、仕事を頼んだ人にも喜ばれる。もっと気楽に働けるようになります。で、受け入れたあとでやっぱりその状況がイヤなんであれば、そこから努力なり研鑽なりを積めばええんです。一度は受け入れてみないと、先に進めないもんなんやと思います。

そもそもね、人間なんて70歳80歳にもなったら「勝ち」も「負け」もあったもんじゃありません。肩書きや経歴なんてどうでもええ。身分に差なんてありゃしません。自分も家族も健康で元気でいてくれたら、世間話ができる友だちがいてくれたら、それ以外は何も必要ないと思うんです。

反対に、たくさんお金をもうけていたとしても、身体を壊すほど働いて、自分も家族もボロボロだったらどうでしょう?それこそ、不幸なことやと思います。実際、お金は持っていても、心がいつも寂しい、「不安」や「孤独」やという人は世の中が思っているより多いもんです。

そうやって私のところに診察に来る人もたくさんいます。戦争のあとは日本も上がり調子やったから、「こう生きることがあたりまえ」みたいな常識が多かったけど、今は違ってきてますやろ。

別に60歳で人生が終わるわけではありません。そこからが長い人も多いでしょうね。必要以上に気を張らないで、「ちょっと目の前の人のお役に立てればいいかな」ぐらいの気持ちで仕事をしてみるのはどうでしょう。

ご飯が食べられて、そこそこの生活さえできたら上出来。さらに、自分の仕事で目の前の人が喜んでくれたらもうけもんです。そんな心持が、長い人生を送っていくには大切なんやないでしょうか。

◆「大きな夢がない」「目標を持てない」と悩む人は多い。人はつい、「夢がない自分はダメなんじゃないか」「目標を語れない自分は遅れているかも」と思いがちだ。しかし、夢や目標というのは、無理にひねり出すものではない。肩に力が入りすぎると、かえって自分の足元が見えなくなってしまうからだ。

まずは、今、目の前に差し出されている役割や仕事を、そのまま受け取ってみることだ。評価を気にしたり、「これは自分の器に合っているか」などと考えすぎずに、「今はこれをやる時期なんだな」と静かに引き受けてみる。その姿勢が、人を次の場所へと運んでくれる

今、目の前に与えられた仕事や学びをしっかりやること。そして、それをしっかり楽しむこと。すると、次に進むべきステージが見えてくる。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


いいなと思ったら応援しよう!