終章:まだ、途中にいるままで
ここまで読んできて、
何かがはっきりした人もいれば、
逆に、
余計に分からなくなった人も
いるかもしれません。
でも、それでいいと思っています。
この連載で書いてきたのは、
答えでも、
結論でもなくて、
途中にいる感覚そのものやから。
言葉にしなかった時間。
渡さなかった想い。
「分からない」と言えた瞬間。
内側で、
静かに育っていた変化。
どれも、
前に進んだ証拠として
分かりやすい形はしていません。
それでも、
確かにそこにあった時間です。
途中にいる、という状態は、
不安でもあるけれど、
同時に、
まだ決めなくていいという
自由も含んでいます。
この連載は、
その自由を
できるだけ壊さないように
書いてきました。
ここで何かを持ち帰らなくてもいい。
理解できた気にならなくてもいい。
「よく分からへんけど、
少し静かになった」
それくらいで、
十分やと思っています。
言葉になる前の時間は、
誰かに見せるためのものじゃなく、
自分の内側で
生きていてくれたらいい。
この終章は、
終わりというより、
一度、腰を下ろす場所です。
まだ、途中にいるままで。
それで、いい。
ここで一度、区切ります。
その先に残った問いは、別の場所に置いています。
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