足首をじわっと伸ばすだけで転倒予防?高齢者の歩行とバランスを変えた「足関節ストレッチ」の研究
はじめに 😊
高齢者の転倒予防というと、筋トレやバランス練習、少し難しそうな運動を思い浮かべる方も多いかもしれません。
でももし、足首のスタティックストレッチだけで転倒リスクを下げられるとしたら……それは、なかなかインパクトのある話ですよね🦶✨
📹 1分動画でささっと見たい方はこちら
https://youtube.com/shorts/e-4-SJjbulc
今回紹介する研究はどんな内容?🧪
今回の論文では、65〜75歳の健常な高齢者40名を対象に、足関節のスタティックストレッチが、バランスや歩行にどんな影響を与えるのかを検証しています。
介入期間は3週間。
週5日、1回30分と、わりとしっかり取り組むプログラムです。
ストレッチ方法は2パターン 🦵
参加者は、次の2通りの方法に分かれてストレッチを行いました。
ひとつは、一般的によく行われる足関節背屈のストレッチです。
足首を背屈させて、ふくらはぎ(下腿三頭筋)やアキレス腱を中心に、じわっと伸ばしていく方法ですね🙂 よくある普通のいわゆるアキレス腱伸ばしです。
もうひとつは、それに内反筋のストレッチを組み合わせた方法です。
足首を背屈させながら、さらに外反(外返し)方向へゆっくり動かすことで、内側の筋や距骨下関節まわりにも刺激を入れていきます。
この「外反方向にじわっと動かす」という点が、今回の研究の大きなポイントです👀内反筋のストレッチなので、外反方向に動かすんです。
結果①:背屈ストレッチだけでも変化が出た 🚶♂️
まず注目したいのはどちらのグループでも歩行に良い変化が見られたこと。
具体的には、
歩行速度が有意に向上
歩行率(ケイデンス)が増加
歩行周期の中で、両脚が同時に接地している時間の割合が減少
といった結果が示されました。
これは、慎重すぎて「両足で支える時間が長い歩き方」から、よりスムーズで自信のある歩行へ近づいたと解釈することもできます✨
つまり、足関節のスタティックストレッチを行うだけでも、転倒リスクに関わる指標が改善したというわけです。
結果②:内反筋ストレッチ(=外反ストレッチ)を足すと、さらに効果が大きい 🌟
ここで差が出てきます。内反筋まで含めてストレッチしていたグループでは、次のような変化がよりはっきりと現れました。
足関節の外反可動域が有意に増加
左右方向のバランス指標が改善
歩行速度がより向上
TUGテスト(転倒リスク評価)が有意に改善
ミソは「内反筋を伸ばす=外反方向へのスタティックストレッチ」かも 🦶
この結果から見えてくるのは、
足首を前後に動かすだけでなく、左右方向の柔軟性が重要だという点です。
足首を
👉 外反(外返し)方向へ
👉 痛みのない範囲で
👉 じわ〜っと動かす(30秒×3回/日×3日/週以上)
このシンプルな刺激が、
距骨下関節の柔軟性
左右の姿勢制御
を改善し、ふらつきにくい歩行につながった可能性があります😊
なぜ転倒予防につながりそうなの?🤔
研究では、次のような流れが考察されています。
足関節の背屈や外反の可動域が広がる
↓
立位や歩行中の左右バランスが安定する
↓
両脚支持時間が短くなり、歩行がスムーズになる
↓
歩行速度が向上し、TUGテストも改善
↓
転倒リスクが下がる可能性がある
論文では、
足関節背屈可動域の改善だけでも一定の効果は期待できるものの、
背屈と外反の両方が改善すると、転倒リスク軽減への影響はより大きいかもしれない
とまとめられています。
まとめ ✍️
今回の研究から言えそうなことを整理すると、
足首のスタティックストレッチだけでも、歩行やバランスは改善しうる
背屈ストレッチだけでも意味はある
ただし、内反筋を含めたストレッチ(外反方向への動き)を加えると、より効果的かもしれない
高齢者でも比較的安全に取り組みやすく、転倒予防の入り口として有望
「転倒予防=大変な運動」ではなく、
足首をじわっと伸ばすことから始める
そんな選択肢を示してくれる研究と言えそうです🦶✨
参考文献 📚
Ryoo HW, Bok S-K, Cho MH, Ahn SY.
How does stretching exercise of the ankle joint affect balance and gait function in healthy older adults aged 65 to 75 years? A randomized clinical trial.
Medicine. 2025;104(50):e46567.

