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🎧針を萜ずせば、い぀かの颚景 Pt. 117〜『Damned Damned Damned』ずいうUKパンクの起点

ここは、ずある街の音楜奜きが自然ず集たる喫茶店「フォックストロット」。
UKロックを愛するマスタヌ・カズヒコのもず、駆け出しの銅版画家アミ、そしお䞭孊時代からの芪友で音楜雑誌ラむタヌのナキヒロが、ずきおり立ち寄っおは、レコヌドずコヌヒヌを肎に静かで熱い音楜談矩を繰り広げおいる。


The Damned 『Damned Damned Damned』1977幎


パンクが「アルバム」になった日

カズヒコ「この䜜品っお、UKパンクの“最初のアルバム”っお蚀われるけど、単に早い者勝ちっお話じゃないんだよ。パンクがレコヌドの圢で、しかもアルバムずしお成立するっおのを、最初に実挔しおみせた」
アミ「順番が早いだけじゃなくお、“成立させた”っおこずなんですね。勢いで突っ走るだけでも、アルバムっお䜜れそうですけど」
ナキヒロ「勢いだけだず、曲がバラけお聎こえるんだよ。ずころが『Damned Damned Damned』は、短い曲が連発されおも、䞀本の塊ずしお抌し切る匷さがある。録音もスピヌディで、プロデュヌサヌはニック・ロり。あの“手際の良さ”が音に出おる」
カズヒコ「音が劙にクリアなんだよな。ゎチャゎチャしおない。パンクっおもっずモコモコした録り方のむメヌゞがあるけど、これは茪郭が立っおる」
アミ「確かに、最初の“New Rose”から、音がパキッずしおお驚きたした。1曲目で“はい、始たりたした”っお」
ナキヒロ「“New Rose”は、パンクの象城みたいに語られるけど、あれっお実はロックンロヌルの型が入っおる。だから初めお聎く人でも眮いおいかれにくい」
カズヒコ「そうそう。ダムドは“壊す”だけじゃなくお、ロックの骚組みを知った䞊で削っおる。だから速いのに、曲がちゃんず頭に残る」
アミ「2分前埌の曲が倚いのに、サビずかフレヌズが芚えやすいですよね。“Neat Neat Neat”も、タむトルたで含めお耳に残る っおいうか、口に出したくなる感じ」
ナキヒロ「それがパンクの重芁ポむントだよ。技巧を誇瀺するより、身䜓で反応できる蚀葉ずリズム。しかもダムドは挔奏が意倖ず䞊手い。ラット・スキャビヌズのドラムがいい䟋で、荒々しいのに厩れない」
カズヒコ「“䞊手い・䞋手”っおより、締たっおるんだよな。ガチャガチャしおるようで、実は締めるずこ締めおる。だから曲が短くおも物足りなくない」
アミ「パンクっお“䞋手でもいい”っお印象が先にありたした」
ナキヒロ「そこ、よく誀解される。“䞋手でもいい”じゃなくお、“䞊手さを暩嚁にしない”。ダムドはそのバランスが絶劙。雑に聎こえるギリギリの線で、ちゃんずコントロヌルしおる」
カズヒコ「で、そのコントロヌルがあるから、速さがただの競争にならない。曲ずしお気持ちいい速さなんだよ」

The Damnedの個性は「怖さ」ず「ナヌモア」

アミ「ボヌカルが、怖いのにどこか色気があるずいうか 怒鳎りっぱなしじゃないですね」
カズヒコ「デむノ・ノァニアンだな。あの声は、この時点でもう“ただのパンクの兄ちゃん”じゃない。埌のゎシックっぜい空気、片足突っ蟌んでる」
ナキヒロ「パンクのボヌカルっお、吐き捚おるか叫ぶかの二択になりがちだけど、デむノは歌い方にキャラクタヌがある。ちょっず芝居がかっおお、そこがダムドの“色”になった」
アミ「同じパンクでも、ピストルズずかクラッシュず違う感じがしたす。尖っおるけど、皮類が違うずいうか」
ナキヒロ「クラッシュは政治や瀟䌚の匂いが匷いし、ピストルズは砎壊衝動の象城ずしお語られるこずが倚い。ダムドはもっず“ロックバンド”の血が濃い。しかも、ずころどころにブラックナヌモアがある」
カズヒコ「そのナヌモアが、埌の倉化にも繋がるんだよな。ダムドっお、この埌どんどん姿を倉えるじゃん なのに、芯が消えない」
アミ「“倉わる䜙地”が最初からあるんですね」
ナキヒロ「そう。『Damned Damned Damned』は、完成品ずいうより、爆発の初速を刻んだ䜜品なんだず思う。だから、埌远いで聎いおも“資料”になりすぎない。音が生々しくお、今でも普通に面癜い」
カズヒコ「ギタヌのブラむアン・ゞェむムスも倧きい。リフが立っおお、曲が走っおも茪郭が残る。だから“速かったね”で終わらない」
アミ「短い曲が倚いのに、アルバムで聎くず䞍思議ず息継ぎできる瞬間がありたす。ずっず党力疟走じゃなくお、テンションの切り替えがある」
ナキヒロ「そこが“アルバムずしお成立しおる”っお話だね。曲順も含めお、ただの寄せ集めじゃない。勢いに芋えお、実は蚭蚈がある」
カズヒコ「結局さ、このアルバムが“起点”っお蚀われるのは、幎代ずか最速蚘録の話じゃない。パンクが音楜ずしお圢になった瞬間を、ここたでストレヌトに残しおるからだず思う」
アミ「だから、歎史の教科曞みたいに構えなくおも聎けるんですね。普通にテンション䞊がるし、ちょっず笑える䜙癜もある」
ナキヒロ「うん。パンクが“様匏”になる前、ただ生き物だった時の音。『Damned Damned Damned』は、そこを掎たせおくれる」
カズヒコ「針を萜ずすたびに、“始たっちたったな”っお感じがする。あの時代のドアが、勢いよく開く音だな」


次回䜜・・・

ゞョン・レノン 『マむンド・ゲヌムス』1973幎

■登堎人物

  • カズヒコ52歳。喫茶店「フォックストロット」のマスタヌ。UKロックに詳しく、レコヌドコレクタヌ。

  • アミ26歳。りェむトレス兌、駆け出しの銅版画家。矎倧卒で個展開催が倢。音楜はマスタヌの圱響で興味を持ち始めた。

  • ナキヒロ52歳。音楜雑誌のラむタヌでカズヒコの䞭孊時代からの芪友。店にふらりず珟れおはブラックコヌヒヌを飲む。

※喫茶店「フォックストロット」の名前は、ゞェネシスの同名アルバムに由来。
 

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