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【百年構想リーグ第16節 千葉0-2町田】ポゼッションの罠と最下位転落。ジェフ千葉、完敗で突きつけられた現実

FC町田ゼルビアをフクアリに迎えたJ1百年構想リーグ第16節は0-2の敗戦。相手はかつてのJ2のライバルでしたが、今年ACL準優勝という偉業を成し遂げた強豪です。相馬勇紀選手がメンバー外という情報に、「チャンスはあるか」と期待しましたが、その壁は薄くはありませんでした。

繰り返される「立ち上がりの自滅」

いつものことながら前半がよくありません。特に序盤の10分。相手のスカウティングが機能していなかったのか、ピッチ上の選手たちの能力が不足しているのか、数的優位を作れず、主導権を握れないまま試合に入ってしまいました。

ハーフタイムのスタッツを見ると、その差はゴール期待値に圧倒的に表れています。

ゴール期待値、千葉0.11に対し、町田0.97。

前半7分、自陣でのビルドアップのミスからショートカウンターを浴び、ナ・サンホに先制を許します。小林慶行監督が「やってはいけないミス」と言った、このワンプレーがゲームを難しくしました。36分にも追加点を許し、2点のビハインドを負って前半を折り返すことになります。

「持たされた」ポゼッションと、遅すぎた判断

今回、ジェフはJ1では珍しくボールポゼッションで相手を上回りました(フルタイムのスタッツでは52%対48%)。しかし、要はポゼッションではないのです。

町田のような強固なブロックを敷き、ショートカウンターを狙うチームにとって、ジェフが自陣でボールを回してくれることは「罠」であり、想定通りだったはずです。小林監督の言葉を引用します。

「相手はそれをイヤがるところも当然ありますから、もう少しロングボールとセカンドボールのところをチームとして上手に使いながらというところは、このゲームを通してずっと必要なことだったと思います」

小林慶行監督、試合後コメント

手数をかけず、前線に放り込むサッカーをしていかないと、今のジェフは勝てません。相手を見極め、自分たちがどう振る舞うべきかの判断が遅れた結果が、このスタッツとスコアです。

後半に見えた光明も、谷晃生の壁に阻まれる

後半、61分に安井拓也に代えて姫野誠を投入。姫野をトップ下に置いたことで、ようやくジェフがボールの主導権を握り始めました。74分には田中和樹らを投入し、左サイドから仕掛けを図ります。

FTスタッツを見ると、後半だけでシュートを10本、ゴール期待値を0.98積み上げているのがわかります。しかし、町田の堅守と、GK谷晃生のビッグセーブ(74分のカルリーニョスの1対1)に阻まれ、ゴールネットを揺らすには至りませんでした。

残酷なニュース、そして最下位転落

試合後、スマホを開くと、もう一つ残酷なニュースが届きました。 あの難しいポゼッションサッカーで今季は苦戦していた柏レイソルが、FC東京を相手に勝利を収めたのです。朝の記事で「柏戦で引導を渡す」と意気込んでいましたが、状況は一変。自分たちの生き残りを懸けることになった……このヒリヒリする状況を、どう咀嚼すればいいのでしょうか。この敗戦で、ジェフは再び最下位に転落してしまいました。

崖っぷちの残り2試合、鹿島・柏戦へ

J1百年構想リーグ地域ラウンドも、残すところ首位・鹿島アントラーズ戦と、最終節の柏レイソル戦の2試合のみ。試合ではJ1経験も豊富な田口泰士選手が復帰しました。本調子からは、ほど遠い印象ですが、これで、スタメン級の選手はすべて1度はピッチに立ったことになります。田口選手が本来のポテンシャルを取り戻してくれれば、と期待を込めたいです。

ポゼッション率と勝敗の相関関係

ここでポゼッション率と勝敗の相関関係を整理しましょう。すると、現在のチームが抱える課題とストロングポイントが明確になります。

1. 明確になった「50%の境界線」

最も注目すべきは、ボール保持率が50%を超えた試合の成績です。

  • 保持率50%超え(5試合):0勝1分4敗 (浦和戦52%、水戸戦57%、町田戦56%、東京V戦53%、川崎戦54%)

相手にボールを持たされ、主導権を握っているように見える試合において、千葉はことごとく勝ち点を落としています。特に顕著なのが、東京V戦(0-1で敗戦)のデータです。保持率53%を記録しながら、放ったシュートはわずか3本、枠内シュートは0でした。相手に引いてブロックを組まれた際、崩しのアイデアが不足し、ボールを外側で回すだけで「有効打」を打てていない現状がスタッツに如実に表れています。

2. 勝利の方程式は「持たざる展開」にあり

一方で、今シーズン勝利を収めた3試合のデータを見てみましょう。

  • 柏戦(2-1で勝利):保持率36%

  • 東京V戦(3-2で勝利):保持率48%

  • FC東京戦(3-0で快勝):保持率42%

FC東京戦の3-0での快勝は、まさに小林慶行監督の狙いとするサッカーが完璧にハマった試合と言えます。保持率は42%と相手にボールを譲りながらも、ハイプレスからのショートカウンターが冴え渡り、14本のシュートを放って3ゴールを奪いました。

相手にボールを持たせ、網を張って強奪し、縦へ素早く向かう。この「持たざる展開」こそが、現在の千葉にとって最も破壊力のある形であり、勝ち点を奪うための生命線となっています。

3. シュート精度と「質」の課題

もう一つの課題として浮かび上がるのが、シュート数と得点の乖離です。 追加いただいた川崎戦(1-2で敗戦)では保持率54%でシュート15本(枠内6本)を放ちながらも1得点に留まりました。また、横浜FM戦(2-3で敗戦、保持率41%)や浦和戦(0-2で敗戦、保持率47%、枠内シュート0)のように、ボールを持たない展開であっても、フィニッシュの精度を欠いて競り負ける試合も散見されます。シュートに至るまでのプロセスの質、そして最後の決定力が、J1で勝ち点3を積み上げるための大きな壁となっています。

今のジェフに必要なのは、「綺麗なサッカー」ではありません。繋ぐことでも、ポゼッションで上回ることでもありません。泥臭くても、ロングボールを多用してでも、結果をもぎ取る「強い気持ち」だけです。残り2試合、死に物狂いで勝ち点を奪いに行く姿を見せてほしい。今はただ、そう願うばかりです。

WIN BY ALL!

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