【71分19秒シルバー獲得】女性トライアスリートの富士ヒルレポート
富士ヒルクライムに参加してきました。
出場は今回で3回目。(と思ってたら4回目でした!!記憶力!!)
過去の結果としては
2022年1:17:58(総合のリザルト不明)
2023年1:16:14(一般女子13位/602人中)
2024年はエントリー出遅れて申し込みできず。
2025年1:16:49(一般女子12位/675人中)
と、シルバーの壁をなかなか超えられない成績でした。
(2023年と2024年のタイムが代わり映えしてなくて記憶に残っていなかったんだな。)
今年こそはシルバーを、と挑んだ富士ヒル。
いろいろな運が味方し、1:11:19(一般女子6位)で無事にシルバーを獲得することができました。
今回の富士ヒルで助けてくださった方々への感謝を記録しておきたくて、レポートを書いていこうと思います。
はじめに(自己紹介)
私は、毎日出社のフルタイムワーカーとして、スポーツとは全く関係のない仕事(医療系)をしながらトライアスロンのプロカテゴリーで世界を目指す、社会人プロトライアスリートです。
「プロトライアスリート」といっても、戦うカテゴリーが「プロ枠」なだけで、普通に毎日仕事しているし、いわゆる資金援助をいただくスポンサーもつけない方針で完全自費で活動しているので、一般アスリートと何も変わりないのですが、、、。
(とはいっても機材や補給等、多くのサプライヤー企業様に日々支えられております。)
競技歴としては水泳も自転車も陸上も、全くの未経験。幼少期は小学校で少年野球と、中学高校ではソフトボールをやっていました。
2017年5月からフルマラソン、
2018年8月からトライアスロンを始め、徐々に世界を目指し始め
2025年のIRONMAN世界選手権KONAにて、エイジ総合6位、年代別3位で表彰台に乗ることができました。
2026年の今シーズンからIRONMANのプロカテゴリーへ挑戦し、まずはプロとしてIRONMAN世界選手権であるKONAに出場することを目指しています。日々のトレーニング内容や食事については、Instagramで毎日更新しています。

トライアスリートとしての富士ヒルの位置づけ
富士ヒル前日のエキスポにて、Bicycle Clubさんに取材いただいた際に「富士ヒルに参加したキッカケ」について聞かれたが、正直あまり覚えていなかった。
記事に書いていただいた通り、友人経由で富士ヒルの存在を耳にして、「富士山って自転車で登れるんだ!楽しそう!やりたい!」から始まったように記憶している。(参加回数も参加年も全然違うこと言っていました。すみません。)
「ブロンズ」や「シルバー」という明確な線引きのようなものも、初参加でも目標を立てやすく、バイク強化のひとつの大きなモチベーションになった。一度参加してしまえば、近いようで届かない「シルバーの壁」に再チャレンジしたい気持ちと、ヒルクライムに挑む周りの選手の実力の高さ、意識の高さ、向上心等々にとても良い刺激をいただき、どんどん富士ヒルに魅了されていった。
いつもお世話になっているサポート企業の方々も多く出店することもあり、一度にまとめてご挨拶することができるという点もとてもありがたい機会となっている。
IRONMANを主戦場として戦っている今も、富士ヒルで記録を目指すことはトレーニングの一環として良い位置づけとなっている。特に今シーズンはバイクの天井を上げることにフォーカスし、3月末~6月中旬までをVO2Maxメニューを軸にトレーニングを組んできた。高強度フェーズの終盤に迎えた富士ヒルは、トレーニングの成果、乳酸処理能力の向上を確認する場としてもとても良い機会だったかなと思う。
機材・事前のトレーニング
トライアスロンでは、2023年よりサポートいただきcervélo P5に乗らせていただいている。

今回の富士ヒルにはcervélo R5で挑んだ。
「ロードバイクに乗る機会もありますか?R5にも乗りませんか?」とお話をいただき、最強すぎる機材に乗らせていただくことになった。


富士ヒルまで時間の猶予がない中、大急ぎで組み立てくださったハイリッジ高嶺さん、いつも本当にありがとうございます🙇🏻
2023年、2025年の富士ヒルは、ちゃんとした試走もせず、ほぼぶっつけ本番でロードバイクに乗って挑むような状態でした。
2026年の今年はcervélo R5をご提供いただくからにはちゃんと結果を残さなければ、、、ということで、5/24館山トライアスロン終了後からの2週間は日頃のトレーニングをロードバイクに切り替え。
5/27には土曜日出勤の振休を使って試走へ。
この日は館山トライアスロンの3日後で、かつ風邪を引いてしまいかなり体調が悪かったのですが、もう試走にいけるタイミングはここしかなかったので強行突破。(土日は朝スイムを外したくないので試走は難しい)

今流行りの、痰が絡む咳が永遠出る系の風邪。
ろくに呼吸ができていない中、下山荷物も背負って公式スタートから83分。(料金所から80分)
いやーーー。だいぶ絶望的!とすっかり撃沈していたところ、2024年11月よりコーチングしていただいている greenman師匠はこの日の体調等を踏まえて「シルバーは余裕。73分台では走れる」と。えええ、ほんとに??
greenmanさんは適当なことを言って励ますようなことをする人ではなく、常日頃から冷静な分析のもとにコーチングしてくださっているので、この言葉にすごく勇気をいただいた。(信じ難かったけども。)
試走をしたことでヒルクライムのキツさをしっかり思い出せたのもとても良かった。しっかり整えて挑まないとシルバーは簡単には取れない。気持ちが引き締まった。
IRONMANに向けたトレーニングは通常通り積み重ねながら富士ヒルへ挑む予定だったが、5/30にプールサイドで脛を激打してしまいしばらくランニングができなかった。
富士ヒル対策としてヘモグロビン濃度もしっかり高めなければいけない意識だったので、足底溶血しやすいランを休めたのは富士ヒル的には良かったのかもしれない。(気を抜くとHb11台になるので日頃から鉄分は意識的に摂取。レース前は多めに摂取)
レース2日前の金曜日にはヒートショックプロテイン入浴法を実施。
このヒートショックプロテイン入浴法は、実際にHSPが増加しているのか?それがパフォーマンスに影響しているのか?はよく分からないけど、でもめちゃくちゃ効く実感があってレース2日前はいつも実施している。
この入浴法は、ものすごくキツイ。ものすごく辛い。心拍も結構上がる。
もう筋肉的に追い込むトレーニングができないレース直前に、心拍やメンタルをちょっと追い込むことができる点も気に入っている。



6月時点ではもう少し上がってそうなのと
20分DHポジションでの測定なので
ロードだともう少し高いかなと思います

高強度優先でボリューム抑えめ
レース戦略(単独で挑む富士ヒル)
レース戦略としては、「単独走で205~210wで踏む」それだけ。
繰り返し試走ができたり、ロードバイクでの出力感が安定していれば、事前にトレインを組む方がよいと思うが、いかんせんヒルクライムにおける実力が読めない。
事前にトレインを組んだとしても、ついていけないリスク、逆に自分の調子が良くて置いて行ってしまうリスクなどを考えると、トレインメンバーに迷惑を掛けてしまう未来しか見えない。
なのでとりあえず単独で挑み、もし近くにペースの合う人がいたら一緒に走らせてもらおうかなという程度の作戦で。
スタートはできるだけ第3ウェーブの前の方のグループを狙うことにした。
昨年までだと第4ウェーブにもゴールド狙いの速い人たちがいたが、今年はゴールド狙える人はほとんど第3に振り分けられているらしく、第3ウェーブの後方スタートで単独走になると、後ろから来た速い人に乗っかることができなくなるからだ。
第4や第5ウェーブのシルバー狙いの何人かから、遅刻スタートで一緒にトレインで走らないか?と大変ありがたいご提案もいただいた。(お心遣いありがとうございます!)ただ、スムーズな運営のための出走ウェーブ振り分けなので、やむを得ない遅刻スタート以外は別ウェーブでの出走は避けるべきかなと個人的には思う。
あと普段、SNSは発信する一方で人の発信をほとんど見ていない(見れていない)が、富士ヒルはXで情報発信してくれる方がとても多いので、珍しくちょくちょく見たりした。その中でもEMUのえーぞうさんという方の富士ヒル攻略動画がとても勉強になった。レース直前に作業しながらラジオ感覚で聴かせていただいたが、トレインを組んだ場合のローテーションの方法(後ろが上がるのではなく前が下がる)とか、アップの目安心拍、山岳スプリット付近の風向きの話とか、レースに向けたイメージをかなり具体化することができた。
ハルヒル攻略バイブルが毎年よく見られているので初めて富士ヒル系の動画を作ってみました
— えーぞう (@Pma1111) May 19, 2026
毎年使える富士ヒル攻略バイブル【ブロンズ編】
見どころは開始3分で分かるレース本番ペーシングです💪
リポストや感想頂けたら嬉しいです😃
好評でしたらまた作ります🔥https://t.co/8iO9eDo12h
EMUはトライアスロン仲間のしろたえさんが所属?されているのでよく目にするが、すっごく雰囲気が良くてみなさんあたたかくて優しいイメージがある。しかも強くて素敵なチーム。このえーぞうさんの動画に助けていただいただけでなく、実はレース中にもEMUの方に助けられた場面があった。(それについてはまた後程)
えーぞうさん、素晴らしい動画をありがとうございます!(いつかご挨拶させてください!)
レース前日(エキスポ・まさかのバーベキュー)
そんなこんなで、レース前日。
前日は朝6時から朝スイムで4000mほど泳ぎ、それから車を運転して富士山へ。初めて自分の運転で富士山へ向かったが、中央道は運転しやすくてあまり苦じゃなかった。今度練習で山梨を走るときも電車じゃなく車で行こうかな。
エキスポではGARMINブースでのトークショーとCerveloでの撮影を終え、各所ご挨拶。結局4時間くらい滞在し喋り続けて結構疲れました。笑

よく練習でもご一緒させていただいたり、SCICONやLIMARのサポート等でもお世話になっているMany’sの青沼さんともお話させていただき、レース前のアップの大切さや、スタート整列の時間などアドバイスをいただく。
第3ウェーブのスタート整列は6時からと書いてあるけど、5時すぎくらいから並び始めるんだとか!青沼さんはまず自転車を整列させて、別の自転車で40分くらいしっかりアップするんですって、、、、すご。
また、青沼さんチームのメンバーで第3ウェーブでシルバートレインを組んでいるということも教えていただき、一緒に走りましょうと言っていただけた。ありがたい!!!
ただ、前述した通り、明確にトレインを組む自信は無かったので、もしタイミングが合えばご一緒させてもらおうかな程度の気持ちで、特に集合場所等も決めずに終わった。
レース前日、本当はロードバイクの感覚を少しでも身体に覚えさせたく、1時間くらいライドしようと思っていたが、そんな時間も体力もなくへろへろで18:30くらいにやっと宿にチェックイン。
今回の宿は「Work Shop Camp Resort 森と湖の楽園」というキャンプ場のトレーラーハウス。直前にAirbnbで探して発見し、かなり安くて助かりました。
今回の遠征は、富士ヒルには出場しない旦那氏も一緒に来てくれたのだが、「せっかくだからBBQと焚火やる~」と言い出した。こちらいちおうレース前日だから餅と納豆で質素にささっと済まそうとしていたのに、、、笑
普段から毎日おいしい料理を作ってくれている旦那氏。BBQでも手際よく、豚の塊肉やら、焼き鳥やら、野菜やら、焼きそばやら、てきぱきと準備してくれた。準備してきた餅3つと納豆を食べつつ、BBQも便乗してほどほどに楽しませてもらいつつ、ビールはノンアルで我慢して(くぅーーーーー!偉すぎる。)夜ご飯を終えた。

旦那氏いつもありがとう!🍚
翌日の準備をして、Airofitで呼吸のトレーニングをして、足裏をよくほぐし、股関節や腸腰筋をしっかりストレッチし、22:30くらいに就寝。
(富士ヒルはこのAirofitの呼吸トレーニング継続していると高地でもだいぶ楽になる気がしています。)
当日朝
レース朝のルーティーン(朝ごはん・足湯)
第3ウェーブスタート6:40に合わせ、3:45くらいに起きて朝ごはん。
5時間くらい寝れたかな?夜中ちょくちょく目覚めつつ、レース前はほとんど寝られないことが多いので、睡眠時間はあまり気にせず。
レース当日朝、GARMINが示すHRVは久しぶりに赤▲の「低い」を記録して心配になったが、高地での睡眠はHRV下がるらしい。こちらもあまり気にせずに。
レース前の足湯も定番。10~15分くらい熱めのお湯で足湯をすると、心拍も80~90くらいまで自然に上がり、全身の血液が巡って老廃物が流れ、身体も温まる。ウォーミングアップの第一段階になるようなイメージ。
時間がもったいないので、構造的に可能な場合は足湯をしながら朝ごはんを食べる。

遠征時は足湯バケツを持参することも多いです。
これだとよりご飯食べながら足湯しやすい。
ひっくり返してそこら中を水浸しにするリスクもあるけど。(よくやる)
幸運な出会いその① ウォーミングアップ
富士ヒルは現地に行っても応援できるわけでもないので、旦那氏は宿でゆっくり焚火をしていることに。行ってきますしてひとり会場へ。
会場までのルートを事前に確認してスタート。したはずが、迷子になる。(方向音痴なので迷子はだいたいお決まりです。)
場所が分からなくなって地図を確認していると、そこに明らかに富士ヒル出場者らしきローディーが現れた。
「おはようございます」とご挨拶をし、「道ご存じですか?着いていってもいいですか?」と、後ろを着いていかせていただくことに。
そのあとすぐにもう一人合流。「ひらめさんですか?」と声を掛けてくださったNICOのyossyさん。投稿など見てくださっている方でした。ありがとうございます!!
信号で止まるたびに3人でお話ししながら、過去のリザルトや目標タイムなど聞いたりしながら走る。みんなシルバー狙いだということが分かり、団結心のようなものが生まれる。(わたしだけかもだけど。)
富士吉田I.C西の交差点で、「真っすぐ行くと近道ですが、自分はいつもここの登りでアップしています。どうします?」と確認してくださり、「一緒にアップします!」とお願いする。でも迷惑掛けては申し訳ないので、「ご自身の強度で、後ろは気にせず走ってください」と。その方も「気にせず抜いてくださいね」と。お互いに気を使いあいながら、胎内洞窟入口までの3.5㎞の登りをアップとして走ることに。
前述したEMUのえーぞーさんの動画で、「アップで心拍160に触れるくらい」というような話をされていたので、それを意識して走る。富士ヒルの目安ワットの205~210wがずいぶんキツく感じる。GARMINが表示するパフォーマンスコンディションも「ー4」(悪い)の表示。んー、調子悪そう。今日はちょっとキツイかもな、と思いながら、12分くらいしっかりレース強度で踏んで、後半に心拍160超えが3分くらいかな?たぶん、マラソンでもトライアスロンでもここまでちゃんとアップしたことないと思う。
レースが終わってから振り返ると、このアップがかなり良かったと思う。
どうしても野球出身の私は、長距離スポーツのアップという概念が定着していない。フルマラソン初心者の頃の感覚がなかなか抜けず、「これからたくさん走るんだから筋力も体力も温存しなきゃ」と、どうしてもそう考えてしまう。でも、毎回レース序盤で、まさにこの日のアップのように「あ、今日調子悪いかも」というキツイ感覚を抱くことが多い。
結果的にこの富士ヒルでは、レースが始まってからは不調感は一ミリも出なかった。いままではアップ不足だったのか、、、。
えーぞーさんの動画、前日の青沼さんのアドバイス、そしてこの日偶然出会ったお二方と一緒にアップできたことが、レースでの良い走りに繋がったと思う。出会いに感謝です。ありがとうございました!
IRONMANの理想のアップはどのくらいなんだろう。今回のアップの経験を今後のトライアスロンのレースにも活かしていくために、他のプロのアップ方法とか探してみようと思う。

ありがとうございました!!!
幸運な出会いその② 整列
このアップでご一緒させていただいたお2人のどちらかのトレインに混ぜていただこうかという甘い考えが浮かびかけたが、さすがに図々しすぎると思い自重してひとり整列エリアへ。
独りぼっちで心細く並んでいると、2~3列くらい後ろにいた女性の方が「ひらめさんですか?」と話しかけてくださった。トライアスロンにも挑戦されているローディーの方で、しかも去年の富士ヒルを73分で走られたとのこと!今回は10人くらいのシルバートレイン(チームゴルビー?)で行くんだとか。こんなに近くに女子でシルバーを獲得している方がいるなんて、なんて幸運なんだ!!
聞くと、実力のある方がシルバーペースで先頭を一本引きし、基本ローテもせず着いていく作戦(だったかな?)とのこと。調子が良かったら70分切るくらいで行っちゃうかもだけど、というようなこともおっしゃっていたが、せっかく貴重なご縁なのでお願いして、邪魔にならないように一番後ろを着いていかせていただくことにした。
このときにもっとトレインのみなさんとお話すればよかったなとちょっと後悔。簡単なご挨拶だけして遠慮してしまい、大人しく自分の列に戻り、ひとりでスタートまでの待ち時間をストレッチして過ごした。
この待ち時間に、Many's青沼さんのチームのみなさんが私を見つけてくださり、ご挨拶。「一緒に着いていかせていただけるトレインを見つけたので今日はここで頑張ります!」と伝えてお別れ。

本当にありがとうございました!!
待ち時間には股関節周りの入念なストレッチをし、残りの暇な時間はずっと腹筋をほぐしていた。前回の試走のときに腰が痛くなったので、腰痛予防を目的に。あばら骨の下に指を突っ込み、上から順番に癒着をはがしていくようなイメージ。これがだいぶ効くので腰痛持ちの人はぜひ試してみてほしい。
スタートまでの補給は、4時ごろに食べた餅×3、納豆×2パック、ヨーグルトに加え、5時ごろにMaurtenカフェインジェル×1、この整列中6時ごろにまたMaurtenカフェインジェル×1。Maurtenドリンクミックス320+プレシジョンNa500mgを溶かしたボトルを500mL用意し、スタート前までの時間で半分ほど飲んだ。
ジェルはMaurtenカフェインジェルをもうひとつ、予備的に持って走ろうと思っていたが、「やっぱりジェルは途中で摂らずにしっかり呼吸に集中して走った方がよいかも」と考え直し、スタート直前のパレード走行中に最後のひとつを摂取した。(朝ごはん以降の補給は、ジェル3つとドリンクで糖質115g+カフェイン300mg+Na250mgくらい)

レース展開
無理しすぎた最初の10分
さてと。
毎度のごとくすいぶん前置きが長くなってしまったが、いよいよレースが始まる。
パレード走行はにこやかにコミュニケーションをとりながら、後ろのトレインの方々の後方、あやさんのうしろの位置についてスタートラインへ。
当初の目標としては、NP205~210w。
いつも序盤に出しすぎてしまうので、1合目まではしっかり押さえて210wを超えないように走ろうと思っていた。
が、トレインに着いていこうとすると、サイコンにはずいぶん高いワットが表示される。料金所までのおよそ2分弱のNPは219wだった。心拍もここまでで一気に165まで上昇。え、キツイぞ。
ちょっと速すぎる。早々にトレインを諦めてしまおうか、迷った。
しかし、こんな見ず知らずの私を快く受け入れていただいたのに、こんなに序盤で離れてしまうのは申し訳ない。
しかも目の前にシルバー女子がいる。負けず嫌いな自分の性格的にも、自分が目指したい位置にいる女子が視界にいた方が絶対に良い。あきらめず、我慢してなんとか食らいつく。それにしてもこの強度でしっかり着いて行っているあやさんすごい。
序盤1㎞~5㎞まではキロ毎にシルバーペースのタイム表をハンドルに貼っておいた。

1㎞通過が3:34(-16秒)NP212w
2㎞通過が7:00(-30秒)NP220w
3㎞通過が10:34(-38秒)NP221w
タイム的にはずいぶん余裕をもって進行していたので、この辺からタイムは見なくなった。
どのくらいだったかな、、たしか10~15分経過あたりだったように記憶している。
少なくとも、たしか1合目にたどり着くよりも前あたりにだいぶキツさが増してきて、「頑張ればまだ着いていけるけど、このまま着いて行ったらもうやばそう」という状態になったので、トレインからじわりじわりと離れ始めた。
トレインの最後尾についたつもりだったけど、本当に一番後ろだったかな?自分の後ろにまだ誰かいたらどうしよう、と心配になり、離れ始めたときに後ろを振り返って「あやさんのトレインですか?」と聞いたら「違います」と。ああ、よかった。ホッとしてトレインから離れていく。
走りながら、このコミュニケーションを少し反省した。
この聞き方だけだと、「同じトレインじゃないならついてくるな」みたいな言い方に受け取られてしまったかもしれない。
事前に組んだトレインでも、そうじゃなくても、連なって走っていてついていけなくなるときには「すみません中切れします」とか言った方がよかったかな。ごめんなさい。
そんなことを考えながら、いったん冷静に、自分のペースを取り戻す。
タイムもワットもずいぶん上振れしてきたから、少し落としても問題ない。落ち着こう。
少し進むと、ひとり走っているあやさんの姿が見えた。やっぱあのトレインのペースはきつかったのか。
「ペースきつかったですよね!一緒にいきましょう!」と声をかけたが、ペースを合わせることができずにそのまま別れてしまった。
7㎞あたりだったか?距離や時間の記憶が曖昧過ぎるので適当になってしまうが、このあたりでEMUの男性が1人現れた。
する~っと追い抜き、お尻をトントン(後ろついていいよ)としてくださった!「ありがとうございます!」と後ろにつく。ちょうど緩斜面に差し掛かるところだったのですごく助かった。
このままついていって良いものなのかわからず、勾配が上がるタイミングで話しかける。
「どのくらいのペースでいかれるんですか?」すると「70分切るくらいかな」と。「そしたらここでお別れですね。少しつかせていただけて助かりました!ありがとうございました!」と伝えると、「後ろからバナナトレインくるから。それまで頑張って!」というニュアンスのことを伝えてくださり、お別れした。
バナナトレインとは、Many's青沼さん率いる「877Club」という自転車チームのトレインのことである。なんと!追いついてきてくれるのか、それはありがたい!それまでなんとかひとり耐えよう。
この情報をいただけてすごく希望が湧きました。ありがとうございます!!!この方とはゴール後にもお会いできて改めてお礼をお伝えし、お名前も伺ったのに、本当に申し訳ないのですがお名前を思い出せません。記憶力が乏しすぎて本当に申し訳ありません。
紳士トレインに合流して
前述のとおり距離や時間の記憶は曖昧だが、10㎞くらいだったかな?そのあたりで877チームが追いついてきた。
「ひらめさん!一緒にいきますよ!!」
先頭を引く天野くんが声を掛けてくれた。
「ありがとうございます!!」
ここからが本当に凄かった。
877チームの2人と、その後ろに数人ひきつれていたが、先頭交代一切なし。天野くんの一本引き。安定感ありすぎるペース配分。すごい!
自分の目安としているワットともしっかり一致する。ものすごく楽だ。
そしてここのトレインについてから、cervelo R5の良さも改めて実感する。
R5はとにかく軽い。軽いワットでくるくる回すと、車体の軽さを超実感するほど楽に進むが、高いワットにもしっかり推進力で応えてくれる。
トレインの後方を走っていて、少し間が詰まったりして出力を下げてもスイスイ進むし、少し間隔が空いてても再加速がめちゃくちゃスムーズ。安定感もあるし、コントロールもしやすいし、集団走行に慣れていない私でも全くストレスなく走ることができた。
そうして、集団後方で楽をしながら、とにかく呼吸に集中して走る。
口をすぼめて「ふ~!」としっかり吐く。苦しくなる前からこれをしっかり続ける。
ここのトレインと合流してから、全くキツさを感じない。こんなに楽でいいのか。どんどん進む。
途中、前の人が中切れしたところをブリッジしたが、全然余力がある。すごい。
他の選手を抜かしていく際に、声を掛けてくださった方もたくさんいた。ありがとうございます。「シルバーはいけるから、無理しないで落ち着いて。」そんな声を掛けてくださった方もいた。
タイム表からずいぶん余裕があることは把握しており、シルバーの瀬戸際にはもういない。とにかく落ち着いてこのトレインにしっかりついて行くことだけに集中することができた。
あっという間に4合目を超え、平坦ゾーンへ突入。
とてつもない濃霧で、前方があまりよく見えなかった。
せっかく得意な平坦。エアロフォームにも自信がある。この区間くらい私が前を引ければよかった。。
しかし視界も悪く、抜かす人、抜かされる人で大混雑しており危険を感じたので、無理せず欲張らず、ただ前の人についていった。
そしてラストの登り。
ラストスパート!!!と思ったけど、思っていたよりパワーは出ず、シッティングのままいちおう踏ん張って回してゴールへ。
ラストの400mはNP239w。(スパートとは…。)
ここまで余裕を感じながら走っていたけど、結果的にはLT2ギリギリの絶妙なラインだったんだと思う。そういえば今回ダンシングは一度もしなかったな。
ゴール直後は自分のタイムにびっくり!
71分!? わお!!次は70分切りか!!
直後はそんなことを思った。
ゴール後は、念願のシルバー獲得を喜び、先頭をずっと引っ張ってくれた天野君に感謝を伝え、とっくにゴールされていた877チームを率いるMany's青沼さんにも「天野君のおかげでシルバー取れました」とご報告。

天野君のおかげでシルバーとれました!!!
5号目の下山用荷物の中にはプロテインと水を入れておいて、レース後すぐリカバリーした。ACTIVIKEのプロテインにはいつもお世話になっております。ありがとうございます!!
レースを振り返って
結果的に、スタートからご一緒させていただいたチームゴルビーの方々には、私の実力が足りずについていくことができなかった。でもシルバーの実力のある女性選手の後ろを走れたこの10分間は、とても貴重で刺激をいただく時間だった。ご一緒させていただき、本当にありがとうございました!!
想定外の高いワットで走り出してしまった10分で、かなり乳酸が出てしまったと思うが、そこからうまく回復して立て直すことができたのは、Cervelo R5の性能のおかげ。そしてバイクの高強度フェーズでのトレーニングの成果もしっかり出てきていることを実感できた。
次は70分切りか!
ゴール直後はそんな甘い考えが浮かんだが、でもじわじわと、今回の71分はただ単純に運がよかっただけだと冷静になった。天候も、雨もなく、風もなく、過去最高だったと思う。
そしてたまたま今日の自分のコンディションにピッタリ合うトレインに乗せてもらうことができた。ただそれだけだ。感謝しかない。
富士ヒルは、良い。とても良い。
主催者選抜で順位を狙う人、個人でタイムアタックする人、チームでトレインを組んで何度も試走を重ねて挑む人、チームのために先頭を引く人、途中で止まりながらも完走を目指す人。目的、目標はみんな違うけど、同じ場所に向かって走る。走りながら全然知らない人と協調することもある。どれだけ準備しても、うまくいかないこともあるし、運に助けられることもある。リザルトに残るタイムが、単純なる実力勝負だけじゃないのもまた面白い。そして目標達成の難易度の高さに、魅了されていく。
富士ヒルに挑む人々の空気も良い。とても良い。
目標に向かって準備し、この本番でそれをぶつける。選手それぞれに物語があり、ひとつひとつに感動してしまう。かっこいい。
今回の富士ヒルでもとても良い刺激をいただくことができた。関わってくださった皆様に感謝です。ありがとうございます。

表彰台はお2人のおかげ!ありがとうございます!!
またトレーニングでもご一緒させてください!

よしこさんは驚異の65分台!!かっこよすぎる。
美女に囲まれて嬉しいけど、普通1位が真ん中じゃないのか…?
3位の方とももっとお話すればよかった、、、
データ
高地適正のほどはよく分からないけど、「高地がキツイ」という体感を味わったことはない。スイムトレーニングが効いているのか、呼吸トレーニングが効いているのか、ただ鈍感なだけか、要因はわからないが。
ワットの数値で見ると
前半12㎞がNP212w
後半12㎞がNP206w
想定以上に前半踏みすぎたのと、後半の平坦ゾーンでの低パワーを考えても、後半落ちていないんじゃないかな?わからんが。


どれほど無謀なことをしていたかがよくわかる

ちなみに下山後は、表彰式までの待ち時間が長いので先に宿に戻って自転車をしまい、旦那氏と合流してランニングで会場に戻った。
のんきにゆったり完走賞を取りにいったら、まさかのシルバーリングの在庫切れ(しかも最後の一個が目の前で持っていかれた)。
せっかくゲットしたシルバーですが、リングは後日郵送になりました、とほほ。

最後に、いつもトレーニング指導していただいているgreenman師匠との2ショットを。一緒のレースに出る機会なんてなかなか無いのでとっても嬉しかったです。いつもありがとうございます!

Cervelo R5についてのレビュー記事も掲載いただいております。
もしよろしければこちらもぜひ。
ということで。
こんなにボリューミーなレポートにするつもりはなかったのですが、長くなってしまってすみません。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。「読んだよ!」の気持ちで「いいね」をポチっと押していただけるととても励みになります!
次のメインレースは8月15日のIRONMAN Kalmar(スウェーデン)でのプロレースです。6月下旬からはIRONMANに向けてボリューム練習をしっかりしていきたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします!それではっ
