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トランプ大統領を脅かす「エプスティーン・ファイル」〜米国第一主義の分断

獄中で不審死を遂げた大富豪のロリコン、ジェフリー・エプスティーンは、かつてドナルド・トランプの親友であった。エプスティーンは売買春を斡旋し、その顧客リストが存在したとされる。このリストの公開を巡り、現在米国ではトランプ支持者の間に分断が生じているという。

「今、トランプ政権で大きな問題になっているのは、エプスティーン・ファイルと言われているエプスティーンの顧客情報です。これでトランプを支持しているMAGA(Make America Great Again)の連中もトランプを批判しており、トランプの支持率は数字が出ないくらい下がっている」

そう話すのは、日系米国人で国際ジャーナリストのエィミ・ツジモトである。

「エプスティーン・ファイル」とは、ジェフリー・エプスティーンが政財界の大物を顧客として取りまとめたとされる売買春の顧客リストである。

エプスティーンと有力者たち

エプスティーンはヘッジファンドのオーナーとなり、巨万の富を築いた。ドナルド・トランプとは長年の交友があり、2002年にはトランプが「ニューヨーク・マガジン」でその親密さに言及している。ビル・クリントンとも親密であったとされる。


英国王室のアンドリュー王子も、2001年にエプスティーンの自宅で、当時17歳のヴァージニア・ジュフリーといたとされ、アンドリュー王子は2022年にジュフリーと和解している。


しかし、エプスティーンの未成年との性交渉は暴露される。2005年に14歳の少女が被害を届け出て、2006年にエプスティーンは起訴される。エプスティーンは有罪となり、禁錮13ヶ月、性犯罪者として登録された。

それでも、このときの担当検事、アレックス・アコスタが取りまとめた司法取引によって手心が加えられたと2018年に報じられる。第一次トランプ政権では労働長官に就任したアコスタは、2019年に辞任することに。同年、エプスティーンは性的人身取引で逮捕される。

エプスティーンが所有する自家用ジェットにはトランプ夫妻も搭乗したとされ、そこで夫妻が初めて関係を持ったとも報道されている。日本では大統領に絡む英字ニュースは、マスメディアが報じることが多いため、こうした「下ネタ」は報道の過程で省かれていく傾向がある。しかし現実には、米国内では大衆ゴシップ的にトランプの話が赤裸々に報じられており、非常に関心を持たれている。

端的に言って、エプスティーンはロリコンであり、少女を金で買っていた性犯罪者であった。

「ロリータエクスプレス」と不審死

エプスティーンは自身のみならず、ロリコンの大富豪を顧客に持っていた疑いがある。彼の自家用ジェットであるボーイング機は「ロリータエクスプレス」とも揶揄されている。

有力者の下半身の機密を抱えていると目されたエプスティーンだが、2019年8月10日にニューヨークの拘置施設で死亡した。これは第一次トランプ政権(2017年1月から2021年1月)の間の出来事である。

「常に監視カメラのある施設で、カメラが切り替わる50秒程度の間に自殺したとされているが、そんなことが可能だろうか」とエィミ・ツジモトは疑問を投げかける。

それは米国民にとっても当然の疑問であったようだ。トランプの熱烈な支持者であるMAGA派ですらも、この点を明らかにするよう大統領選の間も要求していた。そこで、トランプ第2次政権は当初は顧客ファイルや自家用ジェットの飛行記録の存在を認め、情報公開要求に応えることを明言した。

しかし7月に入り、司法省とFBIは共同して「エプスティーン・ファイル」の存在を否定。エプスティーンの死も自殺だと位置づけた。これに対して隠蔽工作だと批判する報道が噴出、MAGA派も激怒している。

その激しさは「MAGAインフェルノ」「MAGAファイヤストーム」などと表現もされている。いわば、「陰謀論」を撒き散らしてきたトランプが「陰謀論」にしっぺ返しをくらった形である。

事態は二転三転し、トランプ政権は関係文書を公開するように裁判所に要請した。

一方で、「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記者2人や、かつての盟友であるルパート・マードック氏らに対して合計100億ドルという巨額のSLAPP訴訟も提起し、火消しを図っている。


日本国内では、米国のトランプの顔色を伺う報道が多く、トランプに強気の石破政権を批判する向きがある。トランプを真似た都民ファーストや日本人ファーストまで出る始末である。それこそ日本の国益を考えて政治活動や報道をしてもらいたいものである。(H)

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