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【じーじは見た!】後編:将来の電気代の高騰に覚悟が必要だ ~ 第2回 産業構造審議会 イノベーション・環境分科会 排出量取引制度小委員会 発電ベンチマーク検討ワーキンググループを見てみた! ~

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

さて、今回は発電ベンチマーク検討ワーキンググループの議論内容を確認しています。

本編は後編です。前編から読んでいただけると話が繋がります。


4️⃣ 自家発電事業者と共同発電事業者の悲痛な叫び

欧州の皆さんはルールづくりの名人で、日本政府の政治家・官僚は仲間づくり下手の名人、そして日本の産業界は真面目な実行者です。

プラスチックの海洋プラごみ問題、日本は、ゴミとして回収したプラスチックごみをダイオキシンが発生しない高温焼却して減量した上で灰を埋め立てしてきました。燃やすだけの単純焼却もあるものの、多くは熱回収して熱というエネルギーに再利用している自治体が多くあり、温水プールなどで利用するなどの公共福祉に活用されています。

しかし、それまでは焼却せずに埋め立てして海洋プラゴミの原因を作ってきた欧州勢は、プラスチックの再生利用を義務化する方向で法整備を進めるだけでなく、国際ルールとするべく国連で存在感を示してきました。

海洋ゴミを出さず、プラごみの不法投棄をせさせない日本の熱回収の努力は、プラのリサイクル(マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルだけがリサイクル)ではないとの指摘を受けて、用意ドンのプラリサイクル競争を欧州が先行し、日本はゴミ回収のやり方を根本から見直さなければならなくなりました。

日本の弱みは、リサイクルのガイドラインは中央省庁で決めるものの、後は地方自治法に従って地方に「やっとけー」の地方丸投げの統治のしくみにあります。

分別回収のルールすら全国で統一できず、戦後まもない通信手段も限られた時代の地方自治のあり方そのままに、何も変えない政治は、戦後80年の後半40年間、産業競争力を弱めることにしか機能してきませんでした。

自家発電事業者(HtA産業と呼ばれるCO2排出削減困難産業)も同じ目にあっているのです。石炭火力であっても熱利用による高効率な石炭活用をしてきたのに、そういう利用をしていない方々の作るルールを強制されているのです。

大口自家発電施設者懇話会提供資料より抜粋①
高効率な熱利用併用の石炭ボイラー
大口自家発電施設者懇話会提供資料より抜粋②
高効率な熱利用併用の石炭ボイラー
大口自家発電施設者懇話会提供資料より抜粋③
高効率な熱利用併用のガスボイラー
大口自家発電施設者懇話会提供資料より抜粋④
高効率な熱利用併用のガスボイラー

現在使用している石炭や重油を主燃料とし ている設備について, LNG等への燃料に転換することはCC化改造工事が必要となることから 建設期間における供給力の減と着実な固定費回収の見通しなど出資会社や受電会社 (相対 契約 )との調整,設備改造後における長期間の確実な売り先確保が必要でハードルが高いこ と,またCO2排出係数を下げるための現設備に対する効率化改造 (最低出力や所内動力の減) は既に実施しており,これ以上の高効率化は困難であります(近年の建設期間長期化も問題)。 こういった状況の中,排出量取引制度 (ETS)や化石燃料賦課金制度の開始による負担増は経営に対するインパクトが極めて大きく事業継続が困難となった場合には国全体の供給力低下につながるものと思っております。

共同火力発電事業者会提供資料より引用

国際会議の場で日本の政治家が相手にされないのなら、SNS戦略でもっと日本のこれまでの努力を英語で発信するなど、もっともっと世界中の人に認知してもらえる努力をすべきではないのでしょうか?

ジャニー喜多川支配の芸能界においても、ようやく昭和と縁を切ってジャニーズ問題が解決に向かったことで、今では日本のアーティストが世界に出ていくようになり米国でも認められるアーティストが出てきました。

ナベツネ支配の日本のプロ野球界の規制に一人立ち向かった野茂英雄さんに続いて、イチローが、そして今では大谷翔平が米国で認められる存在になりました。サッカー日本代表選手がみんなヨーロッパのプロリーグに挑戦して、今やブラジル代表に勝てるように成長しました。そして日本のアニメがフランスを始めヨーロッパでも人気コンテンツであるように、やり方次第で日本には底力があるのです。政治家にマーケティング能力や英語での情報発信能力があれば、今の事態もプロスポーツ界のように違っていたハズなのです。政治の世界に野茂英雄や中田英寿が出てきていないのです。

5️⃣ 電気事業連合会の悲痛な叫び

事は再エネを頑張ればいいという単純なものではありません。
再エネよりもむしろ、原子力や脱炭素火力(これも欧州勢には評判が悪い石炭の延命だと批判される)の技術を磨くことの方が日本の国土という物理的な制約を考えると効果的なのです。

電気事業連合会提供資料より抜粋①

 ETS導入にあたって、GX実現に向けこれまで以上に達成に向けた行動を加速・具体化し、非効率石炭 の脱炭素化・LNGへの燃転、非化石電源拡大を進めていく。
一方、この大転換は電源構成変更を伴うため、これまで地域特性を踏まえ作り上げられた足元の電源構成や電源開発に係る一定のリードタイム、脱炭素投資推進に対する考慮が必要。
なお、沖縄エリアに関しては、系統が小規模かつ独立していることなどから、個別の配慮が必要。

電気事業連合会提供資料より引用①

過渡期の措置として石炭火力からCO2排出係数の低いLNGのガスボイラーへの転換も容易ではないことを政治家は知っているのでしょうか?

脱炭素化に向けたトランジション期において、排出原単位を低減するには設備面で石炭からLNGへ転換する手段などがあるが、電源開発リードタイムはそもそも長く(約13年)、さらに開発に必要なガスタービンや大型変圧器の需 要の高まりで運転開始までに長期間かかる状況であり、第2フェーズでの追加的な火力発電所開発は困難。

電気事業連合会提供資料より引用②
電源開発株式会社提供資料よる抜粋①

ガスタービンは日本を代表する製造事業者として三菱重工が、GEやシーメンスと共に国際競争を戦える存在として残っていますが、風力や太陽光発電は日本の代表企業がなく、輸入頼りです。

その問題提起を三菱商事がしてくれたのです。
それを企業の責任だけに押し付け、いつまでも他責追及する左巻きの政治家の見識では、世界で戦えません。

風力発電に必要な大型ベアリング、一体どこの国に牛耳られているのか?、時間があれば調べてみてください。日本のNTNも洋上風力用のベアリング製造に着手しているようですが、ドイツが強いんですよね。

6️⃣ 電源開発株式会社の悲痛な叫び

➢ 我が国のエネルギー政策の方向性等
• 基本的視点:エネルギー安定供給を第一として、経済効率性の向上と環境への適合を図る。
• 将来の需給に対する見通しやガスタービン調達の懸念から、供給力確保の既存設備の活用が必要。
• 資源の乏しい日本では、エネルギー安全保障等の観点から、多様な資源の有効利用が重要。
➢ 当社の火力方針 • 非効率石炭のフェードアウト。
• 高効率石炭への脱炭素技術(バイオマス燃料、水素・アンモニア、CCS)の導入等。 ⇒カーボンニュートラルの要請に応えながら石炭火力を継続して活用。
➢ GX-ETSの制度検討における要望
• 脱炭素化に係る技術・事業環境整備の進展と整合した時間軸での制度(ex. ベンチマーク推移) の検討。
• GX-ETSと電気事業を取り巻く関係諸制度(ex. 省エネ法のベンチマーク指標、高度化法の非化石 義務、予備電源市場、ベースロード市場)との整合性確保。 GX-ETSは石炭火力のトランジションを求める制度。
➢ トランジションのための投資が経済合理性をもって実現できなければ石炭火力の利用継続は困難。

電源開発株式会社提供資料よる抜粋②

下記のような悲痛な叫びが政治家に届くことを期待します。

1)将来、日本が成長していくための電力需要の増加(AIや半導体需要、電気自動車の普及対応等)に対応するのであれば、日本の国土の特徴を考えると火力発電は不可欠であり、LNGの調達競争で負けている状況やガスタービン調達の懸念を考慮すれば、供給力確保の観点からも既存の石炭火力設備の活用がトランジションとして必要だと政治家の先生は理解されていますか?

2)無償のGHG排出枠を電力事業者に割り当てたGX-ETS(排出権取引)の実施に際しては、電気事業を取り巻く関係諸制度(ex. 省エネ法のベンチマーク指標、高度化法の非化石義務、予備電源市場、ベースロード市場)との整合性を確保してくれるのでしょうね。政治家さん、法令措置をしっかりやれる自信はおありなんでしょうね? GX-ETSは石炭火力のトランジションを求める制度として機能させる気はありますか?

3)トランジションのための投資が経済合理性をもって実現できなければ石炭火力の利用継続が困難となり、電力供給力が不足する事態になることを政治家の皆さんは分かっていますか?

4)10大電力といっても沖縄電力は系統が孤立している特別な条件なので、全国一律の制度で運用したのでは、沖縄県民だけがバカ高い電力費になることは、政治家の皆さんは分かっていますか?

頑張れZ世代!

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