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「文化財に泊まりたい。」No.6-3 飛騨古川散策と「八ツ三館」宿泊記 2025.5.19-20

(No.6-2からのつづき)

 時刻は16時半。夕食は18時にお願いしたから、そろそろ、風呂に行った方がいい時間だ。ちなみに、この宿には自家泉源はなく、流葉温泉からの運び湯とのことだ。とはいえ、温泉であることにかわりはない。

 お風呂は「せせらぎの湯」なる露天風呂付大浴場が二つ。時間制で男女入れ替えだ。加えて「おしどりの湯」という貸切風呂も二つ。貸切予約が入っていない時間は自由に利用できる。ただし男女別で入れ替えなし。なので入れるのは全部で三つだ。

 それでは、風呂へ行く支度だ。部屋に用意されている浴衣は二組。仲居さんが「一組は着替え用です」と言っていた。気が利いている。いつも風呂上りは汗をかいたりするので、部屋に戻るとTシャツなどに着替えて浴衣を干したりしていた(笑)。

 まずは「せせらぎの湯」。階段を下りてフロントの前を曲がって大広間棟の一番奥にある。遠い。階段も浴衣だと降りにくい。実は、招月楼にはエレベーターもある。その方が近くもある。でも折角なので階段利用の一択。

 廊下の調度品などを覗きながら「せせらぎの湯」の前に到着。男湯と書かれた青い暖簾をくぐって浴室へ。

 先客はいない様子。浴槽はタイル貼りで四角を基本とした変則的な形。木の柱や梁が装飾を兼ねて和的な空間を演出している。ジャグジーになっている一角でどっぷり浸かって寛ぐ。久しぶりの温泉独り占めだ。サイコ―。定番のカラオケを数曲ガナってから硝子戸をあけて庭園露天へ移動。

 石を基調とした庭と東屋。小さいが、こちらも凝っている。空が青く、空気がさわやか。癒される。釜風呂もあるが現在修理中となっている。残念。

 「せせらぎの湯」に来る途中に貸切用の「おしどりの湯」がある。さっきは空いていた。まだ17時を少し過ぎたところ。空いていたら入ろうと考えながら、湯から上がって身体を冷ます。汗がひいたところで、浴衣を着直して廊下を戻る。

 よかった。貸切の札は出ていない。青い暖簾の扉を開けて覗き込む。こちらも誰もいない。

 コンパクトな浴槽だが、「寝湯」ができるようになっている。他に誰もいないから憚ることはない。仰向けに寝そべってちょーリラックス。湯温も適度。まさに極楽。誰も入ってくる気配がないからしばし堪能。
 夕食の時間を考えると、そろそろ上がって部屋に戻るころあいか。お風呂は満足満足。

 風呂から上がって部屋に戻り一息。18時まであと少し。着替え用の浴衣を羽織り直してスタンバイ。ほどなく部屋の電話が鳴り、いざ夕食へ。
 食事処は「月の間」の向かいの廊下沿いだったことはことは覚えている。その先は迷路みたいでわからない。幸いフロントの横で仲居さんが待っててくれた。よかった。案内されてついていくが、やっぱり迷路だ。

 食事の部屋は専用の個室。仲居さんが扉を開けると、そこには厳かな蝋燭の明かりが迎えてくれた。そういえば飛騨の大和蝋燭は有名だ。今回は寄らなかったけど代々続く名物職人さんの店も観光スポットになっている。

 席に着くと電気の照明に切り替えてくれて、食事スタート。前菜が出されたところで、「飛騨ホワイト」なる地ビールを注文。ボトルのラベルには青のさるぼぼのイラスト。飛騨白川郷の米も原料に入っているらしい。すっきりした味で飲みやすい。

 料理も数品並んだ。お造りは「飛騨とらふぐ」と「河ふぐ」など。とらふぐは近畿大学とのコラボで養殖されているんだとか。「近大まぐろ」は知っていたけど、これは知らなんだ。さらに仲居さんから「河ふぐ ってな~んだ」っていうクイズが出された。鯉か鮒かなと思ったけどハズレ。答えは「なまず」だそう。これも知らなんだ。

 ビールを飲み干し、次は地酒だ。メニューを見ながらしばし思案。昼間の散策で寄った酒蔵の「蓬莱」と「白真弓」の飲み比べ5種セットを所望。「蓬莱」はやや甘め。「白真弓」はすっきりタイプ。
 どちらかというと白真弓の方が好みの味であるが、美味しさは料理(肴)次第ともいえる。どっちもそれぞれに美味いということだ。

 料理も中盤。竹籠に花と一緒に盛り付けられた岩魚の塩焼きが出てきた。お酒が一層進みそう。そこに「失礼します」と、扉を開けて宿の女将入場。といっても二代前の女将だとのこと。品のあるおばあちゃんだ。あいさつとともに、宿の名の由来や歴史などについて説明してくれた。
 ちなみに、ちょうど焼き魚が出ていたところで、川魚料理は背を手前に、海魚は腹を手前に盛り付けるのがセオリーというレクチャーもしてくれた。それも知らなんだ。確かに食べかけの岩魚は背中を見せている(笑)。

 さて、大々女将も去り、料理も後半戦。お酒もそろそろ仕上げに移行だ。ここは迷わず焼酎の一択。米焼酎の「蓬莱わたなべ35」と「飛騨古川」という銘柄の麦焼酎をロックでいただいた。すっきりした焼酎はデザートの甘味とも相性がいい。完食。ごちそうさまでした。

No.6-4へ つづく

※タイトル画像および「せせらぎの湯」・「おしどりの湯」の画像は八ツ三館公式HPから引用
その他の画像は2025.5.19-20の滞在時撮影

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