揺れながら暮らす| おばあちゃんになった日

〜喜びと祈りの24時間〜

娘の出産。

出産を控えた前日、娘を病院へ送り届けた。

翌日の計画出産に向けた処置を終え、痛みもあったようだが、

「頑張ってね」

そんな思いで私は眠りについた。

夜中、ふと目が覚める。

携帯に連絡は入っていないだろうか。

確認してまた眠る。

そして再び目が覚めた。

携帯を手に取った瞬間、娘の旦那さんからメッセージが届いていた。

「産まれました!」

そこには、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いた娘と旦那さんの写真。

そして、

「母子共に健康です」

の文字。

その瞬間、涙があふれた。

すぐに返信した。

「おめでとう〜!」

「ありがとう〜!」

すると、

「TV電話で見れますけど、見ますか?」

もちろん見たい。

すぐに繋いでもらったTV電話の向こうには、笑顔の娘。

寄り添う旦那さん。

そしてスヤスヤ眠る赤ちゃん。

あぁ、良かった。

娘も赤ちゃんも元気で本当に良かった。

初産なのにスピード出産。

無痛分娩の予定だったが間に合わず、普通分娩になったそうだ。

病院の先生から、

「お母さんに似るから安産だったか聞いてみなさい」

と言われていたらしく、少し前に娘から聞かれていた。

確かに私は4人とも安産だった。

でも初産で2時間とは本当に驚きました。

とにもかくにも無事に産まれてくれた。

それだけで十分だった。

夕方には赤ちゃんに会いに行く予定だった。

旦那さんと面会のやり取りをしていると、

「妻がまだ処置中で、分娩室から出られていないんです」

という連絡が入った。

時計を見ると出産からかなり時間が経っている。

どういうことだろう。

胸がざわついた。

しばらくして、

出産後に思わぬトラブルがあり、体調の回復を優先していると聞いた。

そして、

「今日は面会はやめておくね」

と娘からの伝言を受け取った。

何が起きているのか詳しくは分からない。

ただ、心配だった。

今すぐ飛んで行きたい。

そばにいたい。

でも病院の規定でパートナー以外は入れないため、病院には行けない。

情報も少なく、胸が苦しくなる。

その後、娘から連絡が入った。

想像以上に大変な状況だったこと。

そして輸血が必要になるかもしれないこと。

娘もかなり怖い思いをしたようだった。

輸血と聞いた時は正直不安だった。

けれど、身体を回復させるためには必要な治療なのだとも思った。

本当は今すぐ病院へ行って手を握ってあげたい。

でもそれもできない。

母親なのに何もしてあげられない。

そんな無力さも感じていた。

夜になり、ようやく娘から

「とりあえず落ち着いているよ」

と連絡が入った。

その言葉を見て、ようやく深く息を吐くことができた。

おばあちゃんになった日。

喜びだけの日になると思っていた。

でも実際は、

喜びと、

不安と、

祈りと、

感謝に包まれた一日だった。

命がけで赤ちゃんを産んだ娘。

ずっと寄り添い支えてくれた旦那さん。

元気に産まれてきてくれた赤ちゃん。

みんな本当によく頑張った。

そして翌日。

追加の輸血は必要なく、今後は鉄剤で様子をみることになったと連絡が入った。

さらに、赤ちゃんがお部屋に来たと動画も送ってくれた。

小さな目を開け、一生懸命に生きている姿。

その姿を見て、また涙が出た。

昨日感じた不安が消えたわけではない。

でも確かに回復へ向かっている。

そう感じることができた。

出産は奇跡。

母子共に健康であることは決して当たり前ではない。

今回の出来事を通して、そのことを改めて教えられた気がする。

おばあちゃんになった最初の日は、一生忘れられない一日になった。

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