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「結局何が言いたいの?」そう言っていた私が、一番未熟だった。

「また怒られた。」

「報告するのが怖い。」

「あの先輩、なんでいつもイライラしてるんだろう。話しかけづらいな。」

新人の頃、私は毎日のようにそう思っていました。

勤務が終われば同期と飲みに行って、話題は決まって先輩のこと。

「あの人、本当に怖いよね。」

「今日も意味分かんなかった。」

そんな話ばかりしていました。

でも20年近く助産師を続けて、今度は自分が後輩を指導する立場になって思うことがあります。

あの頃の先輩も、私も、みんな未熟だった。

今日は、そんな話です。


実は私も、イライラしていた側でした。

ちょっと恥ずかしい話をします。

私は後輩にイライラすることがありました。

助産学生にさえも(笑)。

今思えば、本当に未熟な先輩だったなと思います。

後輩が悪かったというより、私自身の問題が大きかった。

振り返ると理由は3つあります。

① この子、何を考えているんだろう。時間がないのに

報告を聞く。出来事を順番に話してくれる。

でも、

「何が心配なの?」

「何を相談したいの?」

「患者さんを見て、あなたはどう思ったの?」

そこが全然見えない。

忙しい勤務の中では、急変の対応や他の患者さんのケアもあります。

正直、

「結局何が言いたいんだろう。」

「ごめん、時間がない。何を一番相談したいの?」

そんなことばかり考えていました。

出来事を一つひとつ丁寧に話してくれているのは分かる。

でも最後には「結局何が言いたいの?」という言葉が出てしまっていました。

でも今思えば、私が知りたかったのは結論じゃありません。

この子は患者さんを見て何を感じたんだろう。

何が心配で私のところへ来たんだろう。

患者さんのために、何を一緒に考えてほしいと思ったんだろう。

それが知りたかっただけなんです。


② 実は私が一番焦っていました。

急変。

分娩。

バタバタする病棟。

今ならある程度冷静に動けます。

でも昔は違いました。

自分も怖かったし、自信もなかった。

だから余裕がなくなる。

余裕がないからイライラするし、口調も強くなる。

今思えば、

経験も知識もないくせに、偉そうだったなぁって思います(笑)。


③ 少し仕事ができるようになった頃が、一番危ない。

5年目くらいでしょうか。

仕事にも慣れてきて、後輩もできて、なんとなく自分はできる気になっていました。

今振り返ると、あの頃が一番危なかった。

知らないことなんて山ほどあるのに、自信だって本当はないのに、

振る舞いだけはベテランでした。恥ずかしすぎる、、、、。


今の私は、何に困るのか。

今は後輩を指導することはあっても、怒りに任せて怒ることはほとんどありません。

急変でも、

「○○お願い。」

「じゃあ私はこれするね。」

そんな感じで動きます。

淡々と。笑顔を出す余裕がない時は、無表情ですが(笑)。でも怒っているわけではありません。目の前にある自分のミッションを、チームで解決したいだけです。

でも、今でも困ることがあります。

その結果、少し強めに指導してしまうこともあります。

例えば、

同じインシデントを何度も繰り返す時。

「こういう時の約束って何だった?」

そう聞いても、返事がないとき。

こういう時に、「あれ?もしかして何も考えていない?この子の頭の中がわからない」ってなって

何を考えているのか分からないことです。

考えが違うなら、一緒に修正できます。

分からないなら、一緒に勉強できます。

でも、頭の中が見えないと、一緒に考えることができません。


私は「怖い人」らしいです(笑)
「どう思う?」の裏に隠れた先輩の本当の思い

後輩から、

「最初は怖いと思ってました。」

そう言われることがよくあります。

自分では理由も分かっています。

私はすぐ聞くんです。

「どう思う?」

「なんでこうしようと思ってるの?」

「次はどうする?」

相手からしたら、詰められているように感じるらしいです。

確かに文字にするとめちゃくちゃ詰めてる。笑

でも私は正解を求めているのでも、責めたいわけでとなく

考えを知りたいだけなんです。

その考えが分かれば、

「その考え方いいね。」

と私が学ぶこともあります。

もし違っていたら、

「私はこう考えたよ。」

と一緒に話し合うことができます。

だから質問します。

患者さんにとって一番いい方法を、一緒に考えたいからです。

もちろん、感情的に怒鳴る先輩は論外だと思います。

でも、淡々と静かに

「どう思う」

と聞いてくる先輩は、

あなたを否定したいんじゃなくて、一緒に考えたいのかもしれません。


私が一年目に期待していること

こんなこと言うと驚かれるかもしれません。

私は一年目に、

仕事ができることなんて期待していません。

私が一年目の時だって期待されたら困ります(笑)。

初めてやることができる人なんて、人生2周目かエスパーくらいです。

できなくて当たり前。知らなくて当たり前。

それより私が見ているのは、

・ちゃんと挨拶ができるか

・「できません」と言えるか

・「わかりません」と言えるか

・「私はこう考えました」と言えるか

そんなところです。

そういう人は必ず伸びます。

できるふりをして一人で抱えることのほうが、ずっと危ない。


怒っている人の問題と、あなたの価値は別です。

これは新人さんに一番伝えたいことです。

怒られると、

「私がダメなんだ。」

って思いますよね。

でも違います。

過去の私がそうだったように、怒っている人にも、その人の問題があります。

余裕がない日もあし、自信をなくしている時期もあるかもしれません。

だから、

誰かの怒りと、あなたの価値は同じではありません。

でも、自分自身の行動を客観的に振り返ることは大切にしてほしいです。


最後に

伝えたいことは、一つだけです。

患者さんをより良くしたい。

赤ちゃんを守りたい。

その気持ちは、

先輩もあなたも同じです。


でも、新人だった私も、先輩だった私も、どっちも未熟でした。

先輩もきっと苦しかった。余裕がなかった。怖かった。

だからこそ私は、

先輩と後輩が戦う職場ではなく、

お互いの考えを話せる職場で働きたいと思っています。

看護も助産も、

一人で正解を出す仕事じゃありません。

一緒に考えて、

一緒に悩んで、

一緒に患者さんを守る仕事です。

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