見出し画像

変態犯役では“素顔を隠す”ハリウッド名優のホンネとは…ニコケイ主演『ロングレッグス』



スターが素顔で悪役を演じない理由

愛しい娘がいる有名俳優は映画で殺人鬼や変態犯を演じる際、「素顔を晒さないルックにする」という仮説がまた実証された。
アマプラで6/1『ロングレッグス』がリリースされたので早速見始めた。特に映画館で時間を割いてみるような作品ではないと思っていたので配信スタートはお誂え向きだ。

前々から話題になっていた。名優ニコラス・ケイジがシリアルキラーを演じること。それを聞いて意識したのは、ニコケイは本作で素顔を晒すのか?ということだ。劇場公開から時間が経ち、素顔で出ないことに不満を述べるニコケイファンが多く見受けられた。

実際ハリウッドの有名俳優が単なる悪役ではなく、異常犯罪者役を引き受けるときはなかなか素顔のままで出ないことがちょくちょくある。母親となった女優が悪役を演じる際にも大胆な衣装と化粧で素顔とわかりにくいケースもある。ヒーローものでよくみかけるパターンだ。

善玉役オファーを期待するためか

仮説と呼ぶのは大げさだが、不必要なほど素顔で出ることを避けている。本作では、素顔でも仮面でもなく、何となく素顔のニコケイが感じられるような微妙な顔つきにしている。

有名な役者が長期の休みを取ってから復帰したとき、「あれれ、なんか顔つきが変わってないか?」とプチ整形疑惑が沸くようなレベルの弄り方だ。

変態役のイメージが染みつき、その後ヒーロー役や善玉役のオファーがなくなることを恐れているのだろうか。それとも他に?

『ブラックフォン』の殺人鬼イーサンホーク

たとえば、傑作ホラー『ブラックフォン』では、変態シリアルキラー役を演じるイーサン・ホークが終始不気味な仮面を顔につけ、楽しそうに少年たちを痛めつけ、なぶり殺しにしている。

『ブラックフォン』はオチも最高!

ビジュアル的にインパクトがあり、殺人鬼が仮面をつける理由はわかるが、なんと1~2作を通じて仮面をとった素顔が一度も映像で描かれない。イーサンが殺人鬼役と知らなければ、だれも気付かないことだろう。

彼のいかにも人の良さそうな優しい顔つきを見せると、映画内殺人鬼とのギャップが生まれてストーリーへの没入度が下がることを避けたのか。

愛娘マヤ・ホークの存在

イーサン・ホークにはユマ・サーマンとの間に『ストレンジャー・シングス』でメインキャストの女優マヤ・ホークがいる。母親の遺伝子を感じさせるルックで若手女優としてメキメキ頭角を現している。両親のネーム力もあるし、売れっ子となるのは間違いない。

スト・シンでブレイクしたマヤ・ホーク

さて、イーサン・ホークとマヤ・ホークの例を出したが、ニコケイにも娘がいる。日本人女性との間で生まれた3歳の娘を溺愛中だ。

『ケープフィアー』のデニーロ怖すぎ説

将来、愛娘にものごごろがつき、さらに思春期を迎えるころ、実の父親が変態殺人鬼を演じたことを知ったらどう感じるか。
「パパ、怖いっ!」って思われないかな?

役者はどんな役柄でも演じることが仕事なのだから、大人の世界からすれば何ら問題はないし、逆に憎まれ役を演じるには相当のスキルと経験が必要なので輝かしいことキャリアのひとつにもなりうる。

かつて名優ロバート・デニーロ『ケープフィアー』で狂気の殺人鬼を演じていたが、その演技は映画ファンの間で深く心に残っている。狂った悪役のお手本のような破壊力のある演技だった。

『ケープフィアー』のデニーロ怖すぎ

変態+悪魔崇拝のダブルインパクト

さて、本作のニコケイ、『ブラックフォン』のイーサンはともに愛娘の父親だ。ハリウッド名優といっても、所詮はひとりの父親。映画人である前に家庭人である。特に本作の場合、シリアルキラーだけではなく、キリスト教徒が敵視する悪魔崇拝者の面も重なってくる。

殺人鬼+悪魔信奉というダブルパンチじゃないだろうか。
といっても、イーサンのようにお面をつけるのはパンチから逃げているように見えるから、妥協案としてプチ整形レベルの顔つきに……。
こんな妄想が思い浮かんだ。

映画のクオリティはまあまあレベル。
続編が決まったようなので、のんびりと続きを待ちたい。

評点:★★★☆☆(3.4/5.0)


いいなと思ったら応援しよう!

Akira Harada 感想にご興味持っていただけましたでしょうか。