「アメリカを動かしているのは、選挙で選ばれた人間ではない」
アメリカの「建国者」たちは、今も生きている。
名前を変え、会社を変え、大学を変えて。
最初の違和感
フレンチ・インディアン戦争、という名前を聞いたことがあるだろうか。
1754年から1763年。フランスとイギリスが北米の覇権を争った戦争だ。教科書的には「7年戦争の北米版」として片付けられる。
だが、ここを知らずにアメリカを語ることは、できない。
この戦争の勝者はイギリスだった。そして敗れたフランスと、フランス側についていた先住民は、北米から追われていく。
問題は「その後」ではない。
問題は、誰がその土地に入植したか、だ。
ロジャー・ウィリアムズの手
入植者の中に、ロジャー・ウィリアムズという人物がいた。
イギリス生まれの神学者で、プロビデンス市の創設者。ロードアイランド植民地の共同設立者でもある。バプテスト教会の設立にも関与した人物だ。
彼の肖像には、奇妙なハンドサインがある。

中指と薬指を合わせた手の形。林ひろしさんという研究者はこれを「マラノの手」と呼ぶ。ユダヤ系隠れキリシタン、つまりマラノに特有のサインだとされる。
偶然なのか、意図なのか。
重要なのはその後だ。このロジャー・ウィリアムズの子孫を辿っていくと、ネルソン・ロックフェラーに行き着くとされる。
ロックフェラー。アメリカ副大統領を務めた、あのロックフェラーだ。
プロビデンスという地名はそのまま「摂理の目」を意味する。その「摂理」の名を冠した都市を作った入植者の子孫が、後にアメリカ最大の財閥の一つとなる。
これが偶然の一致であるならば、相当に出来すぎている。
キャボット家という名前
一方で、北アメリカの「発見者」として歴史書に記されるのはコロンブスではない、という説がある。
ジョン・カボット。
ジェノバ生まれで、ベネチアで活動し、イングランドに移住した人物だ。2度の航海でデラウェアとニューファンドランドを発見したとされる。
バイキングの航路を辿り、カナダ東部のケープ・ブレトン島に到着したという記録も残っている。
このカボット家は、未だに力を持っているとされる。
戦艦インディペンデンスの一隻には「カボットの地」という名が付いている。アメリカ建国の最奥に、この名前がある。

そして、このキャボット家と日本の接点が、驚くほど具体的な形で現れてくる。
ペリーから昭和天皇へ
ペリー来航のペリー提督。
その弟トーマス・サージェント・ペリーはハーバード大学の教授だった。末っ子の娘の名前はアリス。アリス・キャボット・ペリーという。

カボット家の血を引く人物だ。
このアリスの親友が、九条節子。
昭和天皇の曾祖母にあたる人物である。
ペリー来航から明治維新、そして昭和天皇誕生に至るまでの系譜に、キャボット家の血脈が交差している。
さらに、このアリスの夫となったのがジョセフ・グルー。アメリカ合衆国の外交官で、日米開戦直前まで駐日全権大使を務めた人物だ。
終戦前後で天皇家を擁護し続けた人物でもある。
日本を最もよく知るアメリカの外交官の妻が、キャボット家の直系だった。
歴史の裏側に、この家名は静かに潜んでいる。
イェール大学とハーバード大学を作った人たち
キャボット家の話を続けると、ラッセル家という名前が出てくる。
ラッセル家はかつてバージニア会社という特許会社を動かしていた。東インド会社と同系列の、入植を名目にした貿易独占機関だ。アヘン貿易や奴隷貿易にも関与していたとされる。
そのラッセル家が資金を出して設立したのがイェール大学だ。
初代の礎を築いたエライヒュ・イェールは、東インド会社の総督だった人物とされる。
そしてフィッツジェラルド家の分家が、ハーバード大学の設立に関与したとも言われる。ハーバード・コーポレーションの7人の創設者の中に、その名が連なっている。
フィッツジェラルドという名前。
元を辿ればケネディ家だ。
ジョン・F・ケネディの本名はジョン・フィッツジェラルド・ケネディ。イェール大学とハーバード大学を作った入植者の家系が、そのままアメリカ大統領家に繋がっている。
これは陰謀論ではなく、系譜の話だ。
チキータバナナの正体
南米でバナナと黒人奴隷貿易を行ってきたとされるユナイテッド・フルーツ社。
現在のチキータバナナだ。
この会社を動かしていたのが、ブッシュ一族とキャボット一族の共同経営だったとされる。
スーパーマーケットで売られているバナナのブランドに、アメリカ建国期の入植者の家名が重なる。
キャボット家はロスチャイルド家とも繋がりがあるとされており、その血脈はフォーブス家、ラッセル家、そしてスカル・アンド・ボーンズ(イェール大学の秘密結社)のメンバーたちへと広がっていく。
シエラレオネに会社を作り、南アフリカの資源開発に関与した人物が、同じく建国期の入植者の中にいたという記録も残っている。
ダイヤモンド産業で知られるシエラレオネ。
偶然が重なりすぎている。
ランドルフ家とタイタニック
もう一つ、見落とされがちな家名がある。
ランドルフ家だ。
バージニア州の名家で、「アメリカ建国の父」と称される系譜に属する。エドマンド・ランドルフはジョージ・ワシントンの直接の支援者だったとされる。
このランドルフ家の子孫の一人は、タイタニック号の沈没を生き延びたことでも知られる。
タイタニックを巡っては、ロスチャイルド家が仕掛けたという説がある。表向きの理由は保険金詐欺。だが本質的な目的はFRB(連邦準備制度)の設立を阻もうとした銀行家たちの抹殺だったとする見方もある。
アスター家とルーズベルト家が婚姻関係にあり、ファイ・ベータ・カッパという学内秘密結社を作った人物たちとも関係があるとされる。
表舞台の「建国の英雄」たちが、こうして秘密組織の網の中に重なっていく。
KKKとBLM、どちらが先か
KKK(クー・クラックス・クラン)は、白人至上主義の暴力組織として知られる。
だが、一つの別の見方がある。
南部に集中していた黒人奴隷たちを、アメリカ全土に散らすための「触媒」として機能したのではないか、という説だ。KKKが南部で暴れたことで、黒人たちが北部へと逃げ、全土へと広がった。
その後に来たのがBLM(ブラック・ライブズ・マター)だ。
KKKとBLM。手法が酷似しているという指摘は少なくない。双方が対立し、民衆の目がそちらに向く間に、別の何かが動く。
両方を作り、両方を使い、争わせる。
これは歴史上、繰り返されてきた手口だとする見方がある。
選挙が変わっても、後ろは変わらない
トランプが勝ち、バイデン政権が終わった。
メディアは「激変」と報じる。だが、後ろについている人間の構造は、そう簡単に変わらない。
トランプ政権の背後には、ジョン・バーチ協会系のシンクタンクや、チャールズ・コーク財団系の保守系組織が連なるとされる。一方の旧体制側は、キャボット家やラッセル家と繋がるイェール・ハーバード人脈が長く支配してきた。
どちらにも、「見えない後ろ」がいる。
ロスチャイルドの親戚とされるウィルバー・ロスが商務長官として一時トランプを支えたという事実がある。トランプの破産の際、資金を出して救済したのもその周辺とされる。
「ディープ・ステート」という言葉が流行る。
だが、カマラ・ハリス側だけがそれではない。トランプ側にも、別の「深い国家」がくっついている。
表舞台が変わるだけで、構造は残る。
今も続く系譜
J.D.バンスはイェール大学のトップ卒業生だ。パランティア社の創設に関与し、ピーター・ティールの下でミスリル・キャピタル・マネジメントの社長を務めた経歴を持つ。
パランティア社はNSAのデータ収集システム「XKEYSCORE」の開発に関与したとされる企業だ。
アメリカを動かし続けてきた人脈は、今この時代にも形を変えながら存在している。
入植者の名前はキャボットだった。
それがラッセルになり、ロックフェラーになり、ケネディになり、ブッシュになった。
そして現在のシリコンバレーの巨人たちとも、線が交差しているとする見方がある。
あなたが使っているスマートフォンのアプリ、スーパーで買うバナナ、子供が進学する大学。
どこに、誰の名前が刻まれているか。
表示されているラベルの奥を、一度だけ疑ってみてほしい。
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