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年間30兆円の行き先——ムーンショット計画が隠している「設計図」

年間30兆円が消えていく。

その行き先を、ほとんどの人は知らない。


「実現不可能な計画」に税金を注ぎ込む理由

ムーンショット計画という名前を聞いたことがあるだろうか。

内閣府が主導する「2050年までの社会変革」プロジェクトで、政府公式サイトには「人が体の空間・時間制約から解放された社会を実現する」と書いてある。

読んだだけでは、何のことか分からない。

それが狙いなのかもしれない、と思ったのは後になってからだ。

もともとムーンショットとは「実現不可能なものを目標にすることで技術革新を起こす」という発想から来ている。つまり、達成できなくても構わない。動き続けることに意味がある、という論理だ。

では、誰が動かしているのか。


顔ぶれを見れば、輪郭が浮かぶ

計画の推進メンバーを眺めると、ある傾向が見えてくる。

世界経済フォーラム(ダボス会議)の日本代表。三菱ケミカルホールディングスの取締役会長で元経済同友会代表幹事。ソニーCSL社長。一般社団法人ジャパン・イノベーション・ネットワーク代表理事で内閣府ムーンショット・アンバサダー。

そして落合陽一氏。世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーズにも名を連ねている。

経歴を追っていくと、ほぼ全員がオックスフォード、ハーバード・ビジネス・スクール、東京大学のいずれかを経由している。そしてダボスとの接点がある。

偶然の一致と言うには、少し出来すぎている。

推進の構図を整理するとすれば、「経団連・経済同友会」「ダボス系人脈」「イエズス会系とされる大学・機関」、この三者が絡み合う形で動いているとされる。


1996年から動いていた

注目すべきは、この計画が2020年代に始まったわけではない、という点だ。

遡ると1996年4月から、前身となる研究開発制度がすでに動いていた。

当初の予算規模は約17兆円。それが2021年以降、わずか4年間で120兆円超を費やしているとされる。単純計算で年間30兆円。

増税の話が出るたびに「財源がない」と言われる一方で、この規模の資金が毎年この方向へ流れているとしたら——

税制の話として捉え直すと、見え方がかなり変わってくる。


6つの目標が示す、2050年の設計図

公式に掲げられた6つの目標は、並べてみると、ある種の未来像の輪郭を描いている。

  • 身体的・空間的制約からの解放

  • AIとロボットの「自律化」と人との共生

  • 超早期の疾患予測・予防

  • 地球環境の再生と資源循環

  • 生物機能を活用した食料供給システム

  • 量子コンピューターの実現

アバター技術については「1人が5体を同時操作する」という方向性が示されており、現在の人口規模で考えると膨大な数のロボットが社会に投入される想定になる。

ある起業家はこう指摘したという。「AIは持つ者と持たざる者を分断するためのものだ。アバターで効率化できる人間が、他者の5倍の富をさらに25倍にするだけの話ではないか」と。

格差の拡大装置として機能する可能性、とも読める。


気象制御を「目標」と書いた

ここで少し立ち止まりたいのが、6番目ではなく、やや地味な項目だ。

2025年大阪万博のムーンショット展示ページには、こう書いてあるという。

「豪雨の強度や頻度を制御するための研究開発に取り組み、2050年には気象制御を目指します」

気象コントロールを国家目標として公式に掲げている。

以前、官房副長官経験者が「環境改変技術が存在することは世界の常識」と発言したとされる記録もある。「台風に氷を投下して弱体化させる」実験が報じられたこともある。

ムーンショットが「将来の自然災害対策」として気象操作を前提にしているとすれば、ネオム(NEOM)やスマートシティ計画との接続が見えてくる。

サウジアラビアが建設中の「ザ・ライン」は、気候変動からの避難空間として設計されているという説がある。幅200m、全長数km、完全空調のチューブ都市。当初計画の1/10規模で建設中とも言われている。

ザ・ライン予想図

そこへ逃げ込む人々と、外に残される人々。

その区別を誰が決めるのか、という問いが浮かぶ。



脳波でゲームを操作する展示が、万博に来る

万博のムーンショット展示には「フォートナイトを脳波で操作できる体験コーナー」が設けられる予定とされている。

マウスもキーボードも使わない。「頭の中で念じるだけでキャラクターが動く」と公式サイトには書いてある。

子どもに体験させることを前提にした設計だ。

脳波インターフェースの研究自体は世界各地で進んでいる。ただ、それが「ゲーム体験」という形で万博に持ち込まれることの意味を、どう解釈するかは人によって分かれる。

CIAの公開資料には、人間の脳が地場(ジオマグネティックフィールド)と接続している可能性を示唆するものがあるとも言われている。

デジタル化の必要性そのものが、別の意図の隠れ蓑である可能性は——考えすぎだろうか。


医療DX加算という静かな変化

少し話が変わるようで、実はつながっている。

マイナ保険証の導入に伴い、医療機関がデジタルシステムを導入した場合、「医療DX推進体制整備加算」として患者側が手数料を負担する仕組みが設けられた。

マイナ保険証を持っていない人も、この手数料の対象になるとされている。

つまり、国がデジタル化を進めた場合のコストを、国民が負担する構造になっている。「国が決めたシステムのツケを、使うかどうかに関係なく払わされる」という指摘は、あながち的外れとも言えない。

ムーンショットもデジタル庁も医療DXも、それぞれ別個の施策に見えて、資金の流れは同じ方向を向いているとしたら——


お金が動くことと、お金が還るのは別の話

年間30兆円が流れている。

ただ、その資金が国民の生活を豊かにしているか、という問いに即答できる人は少ない。研究開発費が企業へ流れ、企業は成長し、しかしその利益が社会に循環しない——という構図は、ムーンショットに限った話ではない。

消費税の原型は、1956年にフランスで生まれたとされている。当初の設計は「国際企業への輸出助成金を賄うため」とも言われており、現在も輸出大手企業への還付金として機能している側面がある。

増税しながら、年間30兆円を注ぎ込みながら、農業への補助は足りないと言う。

何かがずれている。どこかが設計上、そうなるようになっている、という感覚が拭えない。


そして、ルーマニアで起きたこと

2025年春、ルーマニアの大統領選挙がやり直しになった。

当選したのはYouTubeやSNSを駆使して票を集めた候補者だったが、「投票率が規定に達しない」という理由で無効とされ、選挙自体がリセットされた。

日本でも似たような光景があった。ネットとメディアが競合し、既存メディアが「SNS規制が必要だ」と主張し始めた選挙が、記憶に新しいはずだ。

ネットで当選する候補者が現れると、選挙そのものが無効化される——この流れが偶然なら、世界各地でほぼ同じタイミングに偶然が重なっていることになる。


「陰謀論」という言葉が機能する場所

こうした話を誰かにすると、「陰謀論」と一蹴されることがある。

しかし税制の話、医療費の加算、年間30兆円の行方——これは陰謀ではなく、公開された政策文書と予算書の話だ。

見えにくくしているのは、情報が断片的に散らばっていることと、それを繋ぐ視点が「陰謀論」として処理されてしまう空気感だ。

ムーンショットという言葉が、SF的なロマンとして語られている間に——

その裏で動いているお金と、それを動かしている顔ぶれと、それが向かっている方向を、自分なりに繋げてみてほしい。

「技術革新のため」という説明は、否定しない。ただ、誰のための革新なのか、という問いは残る。


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