愛媛のサトウキビ畑に行った!ジュースも黒糖も美味!
ホットケーキの上にトロ~っと。
キャッホ~❗黒蜜、サイコ~😃

この黒蜜、愛媛産です。
シャープで雑味がない甘さ。そしてほどよい酸味。

西条市や今治市でサトウキビを栽培し、黒砂糖などを販売している「ひろし農園」の商品です。

ライター㋶、1年以上前にInstagramで見つけて行ってみたかったんです。
㋶はほぼ愛媛暮らしですが、大学が沖縄だったので興味津々。
ひろし農園は5月、沖縄フェスタ(県民文化会館)で出展されてたので、農園主の坂井宏至さん(44)にはご挨拶済み。
この時買った黒砂糖、スッキリした味わいでおいしくて。
ぜひ「愛媛のウージ(沖縄言葉でサトウキビ)畑」に行かねば、と。

待ち合わせ場所のスーパー駐車場から、坂井さんの車について走ること5分ほど。
周桑平野の北、高縄山系のふもと。東予の田園風景の中、少しだけ未舗装の道をゴトゴト。
突然現れたのは、人の背丈より高いサトウキビ。
尖った葉が秋空を突く。
植えられている間隔が広めで、雑草は生えているものの整然としている。
沖縄のサトウキビ畑とは印象が違う。
ただ、こんな光景が愛媛にあるんだ、と驚きました。

サトウキビといえば沖縄や鹿児島・奄美ってイメージが強い。
ですが、㋶が#ヒキダシのクーポン紹介でウロウロしている松前町でもかつて栽培されてました。
戦前(中略)黒田から新川(伊予市)辺りにあった畑の7割近くはサトウキビ畑だったと思います。
四国は江戸時代から比較的盛んなエリアだったようです。
香川・徳島の和三盆や高知の“入野さとふ”などが知られてます。
近年は国内の砂糖消費量は減少傾向。健康志向もあるでしょうし、人工甘味料や輸入品に押されているようです。
今から50年くらい前、1970年頃は一人当たり1年で約28kg食していたのに対し、今は15kg程度です。
半分程度まで減っています。
(中略)
お砂糖から低カロリー甘味料へのシフトが進んでいます。

世界の砂糖生産量・消費量ランキング
自給率でも半分を割り込んでます。
甘党ですが、半分以上外国の砂糖って考えると複雑。
2021年産(21年10月~22年9月)の砂糖の自給率は44%です。
大きい製糖工場(いわゆるグラニュー糖とかつくる工場)も中四国にはありません。

沖縄・奄美諸島以外の大型製糖工場分布図
なので愛媛県産サトウキビ、そこでつくられる黒糖などは今や貴重な存在です。
ひろし農園は2017年からサトウキビを栽培。
畑は数カ所に分かれてて計約6000平方メートル。
栽培中農薬不使用です。
本土で改良された品種「黒海道」などを自然農法的に育ててます。

「齧《かじ》ってみます?」
手慣れた手つきでサトウキビを刈り、葉を落とす坂井さん。
専用のカマがカッコイイ。

その場でガジガジと齧らせてもらう。
沖縄で齧った経験もあるけど(数回ですが)甘さの質が違う。
シャープ。そしてしつこくない。
品種や育て方で味は変わるそう。
サトウキビは台湾系統と日本系統がある、ぐらいの大ざっぱな理解だった㋶、恥ずかしくなりました💦

坂井さんは兵庫県姫路市出身。沖縄の西表島に約9年間住み、その大半の期間で製糖に関わったそうです。
その後お遍路に興味があり、仙遊寺(今治市)で短期間働き、その縁で今治市朝倉エリアに自宅兼工場を構えました。
で、ご自宅訪問。周辺でもサトウキビは栽培中。

工場の搾汁機。
刈り取ったサトウキビを絞ります。
この種のマシンを製造している会社が減っているそうで、ネットなどで見つけ次第購入しているそうです。

絞ったサトウキビジュースを煮詰めて黒糖にする、直径1メートルほどの釜。
火力は薪。集めるのも大変だそうですが、そこはこだわり。
できるだけ自然に近いものをつくりたいそうです。

今年収穫のサトウキビを黒糖にするのは12月から。
わずかに残ってたサンプルの黒糖をいただく。
5月に食べてたけど、改めてスッキリした味わいに驚きました。
自然農法に加え、黒糖を固めるため使うことが多い石灰を不使用だそうです。

実は「本場・沖縄」でも黒糖づくりは離島だけになってます。
昔は沖縄土産といえば黒糖って感じで土産物屋にずらっと並んでましたが、今や本島では作ってない(小規模事業所はありそうですが)。
坂井さんが西表で黒糖づくりに携わったのは、実は貴重な体験なんですね。
糖工場は、ほとんどが、分蜜糖生産工場となりわずか粟国島、伊平屋島、多良間島、波照間島、小浜島、西表島、与那国島の7島でのみ黒糖が生産されています。
自宅近くの畑にハウスを設置し、一定の大きさまではここで生育。サトウキビは節ごとに芽があるので差して増やすのだそう。

イベント出店時にも使う、少し小型の搾汁機が登場。
採れたばかりのサトウキビ、美しいです。
タワシを使って洗うと、ツヤツヤで黒光り😃

サトウキビジュースをつくってもらい試飲しました。
茎の赤い部分はジュースもほんのり赤い。
沖縄ではかつて水牛がぐるぐる回って搾ってたんですよね、これ。
(数十年前?観光地の恩納村・琉球村で見た記憶があります)

そのおいしいこと!
もちろん青っぽい風味はありますが、甘いし、スッキリ。
厚かましくおかわりしちゃいまいた。

約3年前、沖縄本島の観光地でも飲みましたが、申し訳ない、ひろし農園の方が甘さ、旨み、爽やかさの点でより美味に感じました。
「沖縄のサトウキビジュースにも良さがありますけどね」と坂井さん。

搾りたてのサトウキビジュース、レモンをたらして2杯目。
こうすると青臭さはかなり軽減され、さらに飲みやすくなります。
ただし独特の風味は少し抑えられちゃうかな。そこは好みかと。

ひろし農園の利益はまだ少ない、とのこと。
1人で育てて黒糖つくって営業して販売して、ですから限界はあります。
県内企業とコラボしてラム酒をつくる構想もありますが、利益が出ても農機具や機材へ再投資の段階なので「まだまだです」。
いまは兼業。勤め先の社長も全面協力してくれていて、周囲の理解や応援があってこそ、サトウキビづくりを続けられる状態だそう。

できあがった黒糖や黒蜜は西条市丹原の周ちゃん広場で購入できます。
◆
愛媛のサトウキビといえば、四国中央市土居町を中心に活動していた「ロハス企業組合」がことし9月に解散、10年の歴史に幕を閉じました。
2009年から栽培を始め、3年後に自前で製糖施設を設置。
2015年12月には組合員22名でロハス企業組合を設立しました。同組合では、現在、3ha以上の遊休農地などを利用し、さとうきびの栽培から製糖・加工・販売まで行っています。
元代表の大廣千昭さん(75)に電話で話をうかがいました。
近隣では江戸・明治からサトウキビをつくっていたものの一度途絶え、復活させようと有志が活動。在来品種などを使って農薬をほぼ使わず、黒糖のつくり方もこだわっていたそうです。
販路や販売も課題はあったものの、やはり組合員の高齢化の影響が大きかった。
「手作業は体がキツイですから。生産が追いつかなくなってきた」
将来の採算を考えると一区切りせねば、と解散を決めたとのこと。
県内では坂井さんや今治の大三島で栽培されてる農園もありますが、大廣さんは「若い人に頑張ってほしい」とエール。四国の他の産地との連携なども考えてみては、とアドバイスを送っておられました。
大三島でサトウキビ栽培をされている吉川自然農園さんのInstagramはこちら。
◆
産業として再び愛媛のサトウキビが復活するのは、とても難しいと思うものの、健康・自然志向やおいしさを重視する顧客は県内外に確実に居ると思います。嗜好(しこう)品としてのサトウキビや黒糖には可能性があるのでは、とも感じました。希少性もどんどん高まっていますし。
普段当たり前に食べている砂糖を考え直すきっかけにもなりましたし、愛媛のウージ畑が続くよう、応援したいです。
(なにより、おしかったのでまた飲みたいし食べたいし)

坂井宏至さんのInstagram⏬️
(参考)ひろし農園は南海放送がすでに報道されてました。
以上です。
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