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マーケティングとカワイイの両立!シクラメン!竹中園芸(愛媛・松前)

松前町(愛媛)で#ヒキダシのクーポンを紹介しようとウロウロしてて、2025年9月中旬、仕事半分サボり半分でエミフルMASAKI内の「まさき村」に行きました。

入口付近に園芸コーナーがあり、目を引いた花(種類は失念)のひとつを手に取ってみた。「竹中園芸」とあったので、レジの女性に「人気なんですか?」と訪ねたら「はい。指名買いもありますよ😼」。

というわけで9月末、同町中川原の園に行ってみた。

ハウスをのぞくと、なんじゃこら!花・花・花!
広がる光景に圧倒される。

作業中の女性に種類を尋ねた。
「シクラメンですよ。ガーデンシクラメンのジックス」
園芸関係もうといライター㋶・・・このnoteの読者に「お前は何に詳しいんだ」と突っ込まれそうですが。
シクラメンって単語しか分からない。

ピンクでカワイイですね~、と雑な感想を言うのが精一杯。
そこへ竹中伸枝社長が登場。
話をしていただきました。

眼の前に広がるシクラメンについて聞いてみた。

庭でも室内でも楽しめるガーデンシクラメンは従来の品種より少し小ぶり。人気があるそうです。
さらにその中でも比較的新しいジックスという品種は下向きに咲くそうです。
って、$${\LARGE{下向き???}}$$

オランダのスクネベルト社が
開発したジックス(Djix)

シクラメンのイメージでいうと、こんな感じ。
上向いてにピンと咲いてて、蝶がとまってる姿っぽい。
このジックスはまだ下を向く前の様子。

ジックスは下に向かって咲いて、額の色や模様も合わせて鑑賞するタイプなんだそうです。

う~ん、これはイキナリ応用問題だぞ、と焦る㋶。
しかし竹中さんはすごく丁寧に(我慢強く)説明してくれました。


1960年代の園芸ブームを牽引したシクラメンは当初、高級品だった。
布施明『シクラメンのかほり』(75年発売)のヒットも相まって地位を確立。
この曲、カラオケで先輩が歌ってたなぁ。

竹中園芸は1965年ごろ伊予市で父親が創業、当時から主にシクラメンを育ててきたそうです。

竹中さんが幼稚園のころの1985年ごろ、広い土地を求めて松前町に移転。
シクラメンの価格が一般的になり、小さい品種が売れるようになったため「量」が必要になり、二つあった農場を集約し敷地約9900平方メートルに。
現在は栽培面積約5000平方メートル、ハウス13棟まで増やしました。
着々と注文も増えたそうです。

シクラメン30品種で年間7万株、ほかにもカーネーション、ペチュニア、ダリア、ラナンキュラス、アネモネなどなど。8月の盛夏以外は1年を通じて作業があります。

花を育てているのは竹中さんと父母妹、パートさん4人、フィリピンからの研修生2人。
パートさんには歴20年以上のベテランもおり、手順から年間のローテーションまで全部分かってくれており、竹中さんは「助かってますよ~」。
研修生も帰国時に親戚を紹介してくれる。円安で他国で働いた方が金銭面では良いはずですが「ここがいい」と言ってる、と。
家族的な雰囲気プラス労働環境が良い証拠ですね。

比からの研修生さんが水やり中

竹中さんは花に囲まれて育ちました。
ネットがない時代、新しい品種が海外から来るのを、いち早く見ることができた。
さまざまな花の色に感動したそうです。
高校卒業後、東京の短大で園芸系を学び、スイスに1年の農業留学。淡路島で園芸療法士を目指すが、親の病気もあって松前町に戻りました。
社長として農園経営をする中でも、主な購買層は女性。
カワイイ、キレイという感性は品種選びで特に重要なポイント。

花を買う人は「一目惚れして連れて帰る」ことが多いといいます。
竹中さんはネットなどで最新の情報を集め、調査に出掛けていく。
流行はやってるという品種や花の色を見つければ、仮にすぐ共感できなくても客観的にカワイイと思えるかどうかを考えるそう。

例えばピンク。
ショッキングピンクもあれば桜色・桃色もある。
日本人は何種類ものピンクを細かく見分け、好みを持ちます。
海外よりもその傾向が強い。
さらにネットで情報を得るのが当たり前になった今、流行りのスピードも過去の比ではないといいます。
「これから園芸やってみたい」という層に好まれる品種を選ぶには、感性とマーケティングの両方が必要なのだそう。

葉と花を整える作業

もちろんカワイイだけではダメ。
竹中園芸ではどの品種でも1カ月以上花をつけ、3カ月以上保つ鉢を目指しています。
シクラメンは咲き終わっても、涼しい半日陰で管理すれば(夏は水やりを減らすなどズボラに管理する方が良いそうです)翌年も花をつけるとのこと。

また、酷暑に強い花も育てています。
「環境変化…温暖化に合わせることも意識してます」
お客さんが家で植物を維持するために、その気温に合った品種が好まれていくようになるそうです。

暑さに強いスーパートレニアのブルーリバー

さらにアネモネのオリジナル品種「アンアリス」を数年前から市場に投入。「カワイイのができた」と竹中さんは笑顔。
種から育てるので手間と時間はかかりますが苗の仕入れがない分、利益率はまずまずとのこと。

アネモネの種

人気が出過ぎて転売ヤーから6倍の値を付けられていたケースも。翌年躍起になって出荷先と量を調整したそうです。

アンアリスのハウス

農園が松前町にある強みも生かしています。
シクラメンは長野や愛知など、愛媛より比較的涼しいエリアに大産地が多い。
これらの産地は12月のクリスマス商戦をターゲットに出荷してきます。

竹中さんの発案で十数年前、5寸(直径約15センチ)のポットで育つ大きめのシクラメンから、ガーデンシクラメンのような小さめの品種に切り替えを進めました。
さらに12月までに一部を除いて売り切る「前倒し戦略」を取ったそうです。
松前町が大産地より少し気温が高く、暑さに耐えて育ったシクラメンは、葉が黄色になりにくく丈夫という評価を関西などの市場で得ました。

5寸ポットが並ぶのシクラメンのハウス。
花はまだ。12月がターゲット

小さい品種、前倒し戦略、そして高い品質によって、ここ10年ほど安定した経営ができている、と竹中さん。
3万個ほど出荷するポットカーネーションなど、すでに売り先が決まっている花も多く、逆に市場からは花の種類を増やすようお願いされることも。
高い信頼を得ていることは長期的に収入の計算が立つ。
一方で失敗できないという重圧との戦いなのだそうです。

クリスマスのシクラメンから「秋~初冬のシクラメン」への切り替える前倒しは、当初苦労が耐えなかったものの、園が一丸となって「攻め」の姿勢で乗り切れたと振り返ります。
今は拡大ではなく、質の向上。
去年より良い花をつくることに「全振り」だそうです。

シクラメンなら11月ごろから直接農園来てもらってもOK。
5寸ポットが主力商品になるそうです。20年以上通う常連もいて「その時は母が看板娘なんですよ」。
竹中園芸の花はまさき村エフ・マルシェ(松山市古川)、いよっこら(伊予市)でも販売しています。
小売りでのお客さんの声について竹中さんは「感想を聞けるすごく大事な機会です」と話していました。

㋶は帰りにジックスいただきました。「こんな花があるの?!」と妻も驚いてました。ベランダのらんちゅうの水槽近くに置いて、大喜びで世話してくれてます。


このノートでは#ヒキダシに関わる人たちを紹介したり、コラムなどを掲載していきます。今回は番外編です。㋶


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