休職中の指先に宿る、ひとしずくの魔法。和歌ゲーム。
フローティングシャワー!
夏の暑さは
氷の魔法使いを溶かしてしまう
指先から生み出されるはずの氷は
空中で儚く霧に変わるばかり
魔法を使えない
私は休職中
ベッドで寝転んで
和歌ゲームに夢中です
どこか懐かしく
優しい言葉たち
リズムに重ねた
感情のひとひら
スクリーンに
指先を滑らせ
声に出して詠むと
不思議と心が整う
どこか魔法の詠唱にも似ていて
和歌のリズムはかつて
魔法の練習した日々を
思い出させた
「指先に 想いを結び ひとしずく
氷模様は 水のゆりかご」
もしかして…
和歌にあわせて
唱えてみる
呼応するように
宙に浮かぶ霧が
水に変わっていく
これなら夏でも
魔法を使える…!
気がつくと毎日
和歌ということばの魔法を詠んでいた
「瑠璃色の こころにふれて お魚となる
空の水槽 夏を溶かして」
水は集い
空に幻想を描いてゆく
クラゲ
イルカ
魚
水の生物たちが空を泳ぐ
「青空の水族館」は
夏の暑さをも和らげ
そして人々の心を癒しました
私は氷の魔法使いと
呼ばれています
でも夏の間は
水の魔法使いです
(410文字)
たらはかにさんの
【毎週ショートショートnote】
お題は【和歌ゲーム】でした。
久しぶりの氷の魔法使いのお話。
魔法を使う前の詠唱に
和歌を重ねてショートショートに。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
みなさんの毎日が
素晴らしいものでありますように。
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少しでも、あなたの心に残ったのなら嬉しいです。