|若手教員向け基本スキル|2時間で完成。“絵の具が好きになる”図工授業の流し方
年度初め、「図工って楽しい」と感じさせられるかどうかはかなり大事だ。
最初でつまずくと、その1年ずっと苦手意識を引きずることになる。

そこで今回は、2時間でできて、ほぼ全員が成功する図工の授業を紹介する。
しかもただ楽しいだけじゃない。絵の具の基本がすべて体験で理解できる。
ポイントは、**「順番」と「場の設定」**だ。
この授業のゴール
・絵の具の使い方に慣れる
・グラデーションを体験する
・図工って楽しいと感じる
・完成した作品に満足する
そして何より、
「自分でもできた」という成功体験をつくること。
準備(ここで9割決まる)
まず材料。

・絵の具セット
・はさみ、のり、鉛筆
・白い画用紙(B5くらい)
・黒い画用紙(白と同じサイズ)
・下に敷く大きめの紙
ここで絶対に外せないのが、
白と黒の紙を同じ大きさにすること。

最後に重ねて使うので、ズレると仕上がりが崩れる。
【1時間目】背景づくり(約20〜30分)
①最初にやること:紙を濡らす
白い画用紙を全部水で濡らす。

これ、子どもはびっくりする。
「先生、びしょびしょでいいの?」
→「いいよ。今日はそれが正解」
ここで安心させるのが大事。
紙は丸まるので、
「紙がくすぐったいのかもね」と軽く笑いを入れると空気が和む。
②使う色は4色だけ
・黄色
・赤
・青
・黒

この4色で空をつくる。
この時点で、自然と
三原色+混色の体験が始まっている。
③塗り方の指示(かなり重要)
ここは丁寧に伝える。
・筆は横に動かす
・ほうきで掃くように
・同じ方向で塗る
「さっさっさって横にね」と具体的に言う。
これを言わないと、
グラデーションがぐちゃっとなって失敗する。
④実際の流れ
①黄色を1/3〜半分くらい

②赤を重ねる

③青で全体を塗る

④黒を上に軽くのせる

色の境目は、水でなじませる。

ここで大事なのは、
「多少水の量が少なくても大丈夫」と伝えること。
紙が濡れているので、勝手に綺麗になる。
⑤ここで一旦終了
背景はこれで完成。
乾かす。
※テンポよくいけば20分で終わる
1時間目の残り時間
黒い画用紙に絵を描く。
・鉛筆でOK
・タブレットで調べてもOK
・先生の真似もOK
ここでのポイントは、
自由度を高くすること。

注意点(かなり重要)
この日は絶対に切らせない。
理由はシンプル。
・バラバラになる
・なくなる
・次の時間に困る
名前だけ書いて回収。
【2時間目】仕上げ(ここが勝負)
ここは授業の設計が大事。
同時に2つのことをやる。
①黒い紙を切る
②星を入れる
ただし、
同じ机ではやらない。
場の設定(これが超重要)
・自分の机 → 切る作業
・別スペース → 星入れ(先生が担当)
これを分けるだけで、
授業が一気にスムーズになる。
星の入れ方(盛り上がるポイント)
白い絵の具を使う。
「今から星空の魔法をかけます」
この一言で子どもが乗る。
筆を長く持たせて、

トントン、ぺっぺっぺ
これで星になる。
※3m飛ぶので場所は広く
なぜ2日目にやるのか
背景が乾いていないと、
・星がにじむ
・ぼやける
だから必ず乾かす。
切り絵にする理由(ここは説明価値あり)
①絵の具と混ざらない
②配置を何度でも変えられる
つまり、
失敗してもやり直せる。

これが子どもの安心感につながる。
最後の仕上げ
・のりで貼る
・多少ズレてもOK
・剥がれたら後で直す
これで完成。

この授業がうまくいく理由
この授業は、
「うまくいく設計」になっている。
・色数が少ない
・手順が明確
・失敗してもリカバリー可能
だから、
ほぼ全員が「いい作品」をつくれる。
子どもの反応
完成後はだいたいこうなる。
「え、これ自分で描いた?」
「持って帰る!」
「見て見て!」
ここまでいけば成功。
最後に
図工はセンスじゃない。
設計で決まる。
・順番
・声かけ
・場の設定
これを押さえれば、誰でもうまくいく。
年度初めの1時間目、ぜひやってみてほしい。
ちなみに、絵の具の使い方で迷ったら「図工人」がおすすめ。
