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|若手教員向け基本スキル|音読をなめてはいけない。教室が動き出す5つの読み方

音読には、いろいろな方法がある。

そして私は、音読という活動をかなり大切にしている。

なぜなら、声を出すことは人間の基本だからである。

声を出すと、教室に活気が出る。

子どもたちの姿勢も変わる。

ただ黙って教科書を目で追っているだけの時間とは、教室の空気がまったく違う。

音読は、ただ文字を読む活動ではない。

声を出す。
息を使う。
体を使う。
耳で聞く。
リズムに乗る。

そう考えると、音読は勉強しながら体を動かしているような活動である。

座っているだけの学習より、ずっと体が関わっている。

だから、頭にも入りやすい。

覚えやすい。

そして何より、授業が少し楽しくなる。

ただし、音読には一つ問題がある。

それは、やり方がワンパターンになりやすいことである。

「はい、みんなで読みます」

「さん、はい」

こればかりになる。

もちろん、それも悪くない。

でも、毎回同じだと子どもはだれる。

音読は本来、もっと楽しくできる。

もっとテンポよくできる。

もっとゲーム性をもたせることもできる。

今回は、今すぐ教室でできる音読の方法を五つ紹介したい。

まずは基本の丸読み

一つ目は、丸読みである。

これは多くの先生がやっていると思う。

一人ずつ順番に読んでいく方法である。

国語の授業では、かなり定番である。

丸読みのよさは、全員に読む機会があることだ。

一人ひとりの読みの様子も見取りやすい。

声の大きさ。
読み間違い。
句読点の意識。
漢字の読み。
文章のまとまり。

教師が子どもの実態をつかみやすい。

ただし、丸読みには注意点もある。

待っている時間が長くなりやすい。

自分の番だけ読んで、あとはぼんやりしてしまう子もいる。

だから、ただ順番に読ませるだけではなく、

「次に読む人のところを指で追う」

「友達の読み間違いを心の中で直す」

「自分ならどう読むか考えながら聞く」

といった聞き方の指導も必要になる。

丸読みは基本である。

しかし、基本だからこそ、だらっとやらない。

短く、テンポよく、集中して行うのがよい。

一斉読みは短く使う

二つ目は、一斉読みである。

みんなで声をそろえて読む。

これも音読の定番である。

一斉読みのよさは、教室全体に声が出ることだ。

朝の少し眠い時間でも、全員で声を出すと教室が起きる。

文章のリズムをつかむのにも向いている。

詩や短い文章、物語の印象的な場面などは、一斉読みと相性がいい。

ただし、一斉読みは長くやりすぎるとだれる。

長い文章をずっと一斉に読むと、声だけ出していて中身を追っていない子も出てくる。

口だけ動かしている子もいる。

周りに紛れて、ほとんど読んでいない子もいる。

だから、一斉読みは短く使う方がいい。

導入で一回。
大事な文を一回。
まとめとして一回。

このくらいがちょうどいい。

一斉読みは、授業に勢いをつけるためのスイッチである。

長時間走り続けるものではない。

たけのこ読みは、自信が育ったクラスで効く

三つ目は、たけのこ読みである。

たけのこ読みは、自分が読みたいところに線を引き、その場面になったら立って読む方法である。

読んだら座る。

また別の子が立つ。

あちこちから、たけのこのように子どもが立ち上がる。

これが、たけのこ読みである。

この読み方は、かなり楽しい。

子どもが自分で読む場所を選ぶからである。

「ここを読みたい」

「このセリフを言いたい」

「この表現が好き」

そういう気持ちが出てくる。

音読が、ただ順番に回ってくるものではなく、自分から取りに行くものになる。

ただし、たけのこ読みは学級の状態を選ぶ。

ある程度、声を出すことに慣れている必要がある。

友達の前で読むことへの安心感も必要である。

間違えても笑われない空気も必要である。

いきなり荒れている学級でやると、うまくいかないこともある。

だから、まずは丸読みや一斉読み、教師の範読などで土台をつくる。

その上で、子どもが安心して声を出せるようになってきたら、たけのこ読みを入れる。

うまくはまると、教室に一気に活気が出る。

高速読みは練習量を増やせる

四つ目は、高速読みである。

これは、名前の通り速く読む音読である。

全員立つ。

決められた範囲をできるだけ速く読む。

読み終わったら座る。

これだけである。

高速読みのよさは、練習量が増えることである。

音読は、何度も読むことでうまくなる。

しかし、ただ「もう一回読みましょう」と言っても、子どもはあまり乗ってこない。

そこで高速読みを入れる。

速く読むという目的があるだけで、子どもは少しゲーム感覚になる。

読み終わった子から座るので、自分の進み具合も分かりやすい。

ただし、高速読みにも注意点がある。

速さだけを意識して、雑に読む子が出る。

ごまかして読む子もいる。

ほとんど声を出さず、読んだふりをして座る子もいる。

だから、教師の手本が大切である。

「これくらいの速さで読む」

「でも、言葉は飛ばさない」

「読めないくらい速くするのではなく、正確に速く読む」

という基準を示す。

高速読みは、雑に読む活動ではない。

正確に読む力を高めるための活動である。

ここを押さえれば、かなりよい練習になる。

噛んだらアウト読みで、失敗を楽しむ

五つ目は、ゲーム性をもたせた音読である。

私は「噛んだらアウト読み」と呼んでいる。

やり方は簡単である。

丸読みのように順番に読む。

ただし、噛んだら最初からやり直し。

これだけである。

これが意外と盛り上がる。

子どもたちは、噛まないように集中する。

友達の読みもよく聞く。

自分の番になると、少し緊張する。

うまく読めたら、教室が盛り上がる。

ただし、この読み方は学級の雰囲気をかなり選ぶ。

失敗した子を責める空気がある学級ではやらない方がいい。

噛んだ子を笑い者にするような雰囲気があるなら、まだ早い。

この読み方ができるのは、失敗を楽しめる学級である。

「惜しい」

「もう一回」

「大丈夫」

「次いこう」

そう言えるクラスなら、かなり楽しい活動になる。

むしろ、失敗を楽しむ練習にもなる。

音読を通して、間違えてもいい空気をつくる。

そういう意味では、ただのゲームではない。

学級づくりの一部にもなる。

音読は組み合わせると楽しくなる

音読は、一つの方法だけでやる必要はない。

丸読み。
一斉読み。
たけのこ読み。
高速読み。
噛んだらアウト読み。

これらを組み合わせれば、同じ文章でも何度も読める。

最初は教師が範読する。

次に一斉読みで全体のリズムをつかむ。

丸読みで一人ひとりの様子を見る。

たけのこ読みで自分の好きな表現を読ませる。

最後に高速読みで練習量を増やす。

時には噛んだらアウト読みで盛り上げる。

こうすると、音読がただの作業ではなくなる。

同じ文章を何度も読むことに意味が出る。

子どもたちも飽きにくい。

音読は、方法を変えるだけで授業の空気がかなり変わる。

声が出る教室は、活気がある

音読のよさは、文章を読む力だけではない。

教室に声が出ることである。

声が出る教室は、活気がある。

もちろん、ただ騒がしいという意味ではない。

学ぶための声が出ている教室である。

国語の授業で声を出す。

社会の資料を読む。

理科の説明文を読む。

算数の問題文を読む。

音読は、国語だけの技術ではない。

どの教科でも使える。

声に出して読むことで、文章の意味がつかみやすくなる。

聞いて分かる子もいる。

読んで分かる子もいる。

体を使って学ぶことで、理解が深まる子もいる。

だから音読は、もっと大切にしていい。

音読を授業のスイッチにする

授業が重い時がある。

子どもが眠そうな時がある。

教室の空気がだれている時がある。

そんな時、音読はスイッチになる。

全員で声を出す。

短く読む。

テンポよく読む。

立って読む。

ゲーム感覚で読む。

それだけで、教室の空気が少し動く。

静かに読ませる時間も大切である。

黙読も必要である。

でも、声を出す学習には、声を出す学習のよさがある。

音読は古い活動ではない。

むしろ、今の教室にこそ必要な活動である。

ただ読ませるだけではもったいない。

読み方を変える。

テンポを変える。

ゲーム性を入れる。

子どもが自分から読みたくなるようにする。

音読は、授業に活気を入れる技である。

今こそ、音読をもう一度見直してみてもいいのではないだろうか。

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