ジェンダー史10講 姫岡とし子
近現代において、ジェンダーという概念がいかに生まれ、論じられてきたかを、新書という形にコンパクトに収めた良書と言えるか。
これまで女性という存在がいかに、さまざまな形でその権利を剥奪され、人格を否定され、色々な種類の性暴力の危険さらされ、不当な位置に貶められてきたかという事実が、これでもかというほど突きつけられる。
そして、そうした傾向に、世の権力や宗教、教育機関だけでなく、本来正確かつ客観的なエビデンスをもとに、その研究結果をよに知らしめることを旨とするはずの科学までが加担してきたということに驚愕。
科学的立場も決して無謬というわけではく、時として世相やイデオロギーに流されやすいという事実を改めて心の留めておくべきかも知れない。
いみじくも、今やネットを通じて様々な流言飛語が巷を席巻し、世論の流れは最も簡単に安きにながれる傾向にある昨今、あやしげな擬似科学に最も簡単に世論が乗っかってしまう可能性が大いに考えられるだけに余計に…
また、被害者側に立つことが多い女性だが、時と場合によっては加害者の側にまわるという指摘は重要かつ、どこか切ない…
女性史とはすなわち受難の歴史だったのか?(2024年12月27日読了)
