Amazonで10,800円の「I.W.ハーパー12年」を買ってわかった、休売モデルが引き起こすブランド価値の向上

今回は「I.W.ハーパー12年」をAmazonで購入してめちゃくちゃ満足した、という体験談から、新規事業におけるブランド設計や価格戦略について書いてみたいと思います。

結論から言うと、「休売などによる意図せぬ希少性が、商品のアッパーミドル層へのポジショニングを強固にしている」というお話です。

ビジネスで高価格帯のサービスを作る際のヒントになると思うので、よければお付き合いください。


Amazonでの購入体験とI.W.ハーパー12年の価格

まずは、検索からこの記事に辿り着いた方に向けて、実際の購入レポをお届けします。

I.W.ハーパー12年は、美しいクリスタルカットのデキャンタボトルが特徴的なアメリカンウイスキーです。

ただ、原酒不足などの影響で数年前に終売・休売となってしまい、店頭ではほぼ見かけなくなってしまいました。

先日、金曜日の22時15分頃にAmazonで検索したところ、運良くプライム対象で在庫がありました。

価格は税込7,068円でした。かつての定価(5,000円台)を知っていると少し高く感じますが、どうしても飲みたかったのでポチりました。

23時頃に妻と少しだけグラスに注いで飲みました。

アルコール度数43%、内容量750ml。グラスに注ぐとバニラのような甘い香りがフワッと広がります。

口当たりは非常に滑らかで、バーボン特有のトゲトゲしさが全くありません。プレ値でも買ってよかったと思える、圧倒的な満足感でした。

希少性とパッケージングが生む「価格設計」の妙

さて、ここからは事業企画やビジネス的な観点での考察です。

I.W.ハーパー12年の現在地を見ると、リゾート施設や飲食店の「ブランド設計」において非常に参考になる部分があるなーと思っています。

ポイントは「希少性によるポジショニングの変化」と「ハード(容器)の力」の2点です。

供給制限によるプレミアム化(ポジショニング)

かつて5,000円台で買えた頃は、「ちょっと良い日の自宅用」という立ち位置だったと思います。

しかし、市場から姿を消し、Amazonなどで10,000円前後で取引されるようになると、顧客層や消費シーンが変わります。

「手に入りにくいからこそ、特別な日の1杯や、大切な人へのギフトにする」というアッパーミドル向けのポジショニングに自動的に移行したんですよね。

リゾート施設の開発でも、「あえて客室数を絞る」「1日3組限定にする」といった形で供給を制限することがあります。

稼働率を追うのではなく、希少性を担保することで客単価を引き上げ、高収益モデルを作るアプローチと同じ構造だなーと。

顧客体験を底上げする「ボトルの造形」(ハード設計)

もう一つ見逃せないのが、あの重厚なデキャンタボトルの存在です。飲み終わった後も、花瓶や自家製梅酒の容器として再利用する人が結構いるんですよね。

中身(ソフトウェア)が優れているのは大前提ですが、直接触れるグラスやボトル(ハードウェア)の質感が、顧客の「支払った金額に対する納得感」を大きく左右します。

高級宿泊施設でも、客室の広さ以上に、肌に触れるリネン類の番手や、アメニティのパッケージの重厚感が、レビューの点数を引き上げる要因になったりします。

体験価値を可視化する「器」への投資は、決して無駄にはならないなーと思うわけです。

というわけで

今回は1本のバーボンから、事業戦略についてざーっと考えてみました。

単なる「値上げ」ではなく、「希少性」と「納得感のあるハード」を組み合わせることで、顧客満足度は維持したまま単価を上げられるんじゃないかと思います。

高付加価値な事業の作り方や価格設計については、以下の記事でも客観的なデータをもとに考察しているので、もしよければ読んであげてください。

「ブーランジェリーラリュ」の行列から考察する、高付加価値な飲食・リゾート事業のつくり方

https://note.com/hibikiyamazaki/n/nf741c480f80a

本記事は関東を中心に、飲食店やラグジュアリーホテルなどを実地取材し、「体験価値」を評価して比較するレビュー媒体です。法人向けに取材記事制作・改善レポの制作も受託しています。

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