【外伝1】ソファーの向こう側── 傷を抱えたまま、生き直す『網走監獄(ひだまり中央公園)からの脱獄囚たち』
#エッセイ部門
まえがき【作者より】
実は先日、娘とのLINEでうっかり名前の漢字を間違えてしまい、盛大に不機嫌にさせてしまいました……(汗)。
「最初は、この漢字だったんだよ!」と苦しい言い訳をしながらも、なんとか機嫌を直してほしくて、
「昔からお前たちのことがこんなに大好きなんだよ!」という不器用な親心を込めてこの外伝を書きました。
娘が大好きな『ゴールデンカムイ』のオマージュをこれでもかと詰め込んでいます。届くといいな。それでは
【外伝1】ソファーの向こう側── 傷を抱えたまま、生き直す『網走監獄(ひだまり中央公園)からの脱獄囚たち』
それは、うららかな日の光が降り注ぐ、ひだまり中央公園でのことだった。
我が家の二大勢力、結衣(ユイ)と美月(ミツキ)は、ブランコから滑り台に至るまで、園内のあらゆる遊具(シラキ)を文字通り「制覇」し、その圧倒的な体力を誇示していた。
だが、平穏な時間は長くは続かない。
「もう帰るでーッ!!」
私が放ったその一言は、静寂を破る号砲となった。
示し合わされた「二方(にほう)分離逃走」
「ッ!!!」
次の瞬間、結衣と美月の身体が完全に同調する。まるで事前に緻密な作戦会議(ウイルクの教え)でも交わしていたかのように、二人は寸分の狂いもなく、真逆の方向へと弾け飛んだ!
そこは猛獣が跋扈する深い山林ではない。しかし、時折「文明の利器(自動車)」が通り抜ける、油断すれば命を落としかねない危険地帯(アイヌの禁忌)であった。
私の脳細胞が、一瞬でコンマ秒先の未来を演算する。
(車だ。撥ねられれば骨が砕ける。一瞬の躊躇が死を招く……!)
生存本能が、私の魂(タマシイ)に冷徹な指令を下した。
「まずは、下からだッッ!!!」
魂の二面性(チカパシの如き俊敏さ)
直感に従い、私は地を蹴った。
まずは退路を断つべく、懐へ潜り込んで美月を豪快に抱え上げる(さながら獲物を仕留めたヒグマの如く!)。
しかし、戦いはまだ終わっていない。間髪入れずに反転!
逃走を図る不敵な脱獄囚・結衣の背中に向かって、私は全神経を集中させ、猛然と追尾を開始した。
「アシリパさァァァーーーンッ!!」と心の中で叫びそうなほどの全力疾走。泥を跳ね上げ、風を切り、ついにその身柄を「とっ捕まえる」ことに成功したのである。
ハァ、ハァ……と荒い息を吐く私の腕の中で、さっきまで純真無垢な「天使」の顔をしていた二人が、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
これこそが、彼女たちが時折見せる「小悪魔(ウェンカムイ)」の片鱗……!
公園という名の戦場は、今日も一筋縄ではいかない。
