カウアイ島紹介④カウアイの伝説いろいろ:イーストサイド~ノースショア編
カウアイ島にはハワイ最古の島ならではの様々な伝説があります。働き者の妖精メネフネや、島を守った巨人プニのお話から、ハワイでは有名なペレという火の女神の妹ヒイアカとカウアイの王子ロヒアウとの恋の冒険の物語、この気性の荒いペレをも打ち負かす、姉であり水の女神ナマカオカハイ(Nāmakaokahaʻi)の話も。
しかも、実際に訪れたり、体験できる場所が残っています。どこを訪れても、自然の神秘と穏やかな感動にあふれる島ではありますが、土地にまつわる逸話を知っているとより楽しめるはず。
「朝までにメネフネが片づけてくれるよ。さあ、飲みに行こう!」
最古の島ならではの、わくわくするような神話がつたわるカウアイ。そのひとつが、人間の半分くらいの背丈のシャイで賢い働き者の妖精"メネフネ"です(妖精ということになっていますが、ハワイの原住民とも言われています)。
今も残る「メネフネ・ディッチ(水路)」や「メネフネ・フィッシュポンド(養魚池)」には、囲いに入った魚が出られない仕掛けなど、高度な土木技術が見られます。他にも、古代ハワイアンが神事をとり行ったヘイアウから、水と雨の大切さをたたえるためにハワイの虹をつくったなど、彼らの仕事は壮大。
昼は森で眠り、夜がメネフネたちの仕事時間。今でも、残業しなければならない人には「メネフネがやっておいてくれるよ。さあ、飲みに行こう!」と声をかけるそう。人間味あふれるユニークなエピソードも多く、今も人々に愛される存在です。

戦わずして島を守りきった巨人"スリーピング・ジャイアント"に登ってみよう!
イーストサイドでハイキングをするなら、おすすめはノウノウ山。往復2~3時間の初中級コースです。その巨人が横たわったような姿かたちから、別名「スリーピング・ジャイアント」とも呼ばれています。この「眠れる巨人」にもいくつかの伝説があります。
その昔、オアフ島からカウアイを侵略しようと軍隊が攻め込んできた際、メネフネたちは、友人である巨人プニに助けを求めました。ところが、プニはぐっすりと眠りこんで起きようとしません。起きてもらおうとメネフネたちはプニに石を投げ続けるのですが、そのプニに当たって跳ね返った石が海まで届き、結果、オアフ軍のカヌーを撃退することができました。
最後までプニは起きず、戦わずして島を守ったのですが、さて、メネフネたちがお礼を言おうと訪れると、プニは投げられた石を飲み込んだため、死んでしまっていたそう(泣)。こちらは、悲しいお話ですが、もう一つ。
ある日、ヘイアウづくりなど力仕事に協力してくれたプニをねぎらうため、村人たちがルアウ(宴会)を開きました。たくさん飲み食いしてお腹いっぱいになったプニは眠りこみ、いまだに起きないのだ、という伝説。なんともカウアイらしい、のどかなお話です。

ヒイアカとロヒアウが暮らしたノースショア、ケエ・ビーチ
ハワイといえば火の女神ペレ。大変美しく、また嫉妬深い激情の女神なのですが、ヒイアカは彼女が一番かわいがっていた末の妹で、自然とフラを愛する慈悲の女神です。
ある日、ハワイ島に住むペレは夢の中で、カウアイ島に暮らすハンサムな王子ロヒアウと恋仲になり、ロヒアウをハワイ島に連れてくるようヒイアカに頼みます。ヒイアカがカウアイに着くと、ロヒアウは亡くなっていたのですが、神の癒しの力でよみがえらせ、約束通り、ハワイ島に連れ帰ります。
しかし、その間に待ちきれなかったペレは、ヒイアカが大切にしていたレフア(ハワイ島の島花)の森と、人間の親友でフラの名手ホーポエを焼き殺していました。
ショックを受けたヒイアカとロヒアウはペレから逃れ、カウアイ島に戻り、ノースショアのケエ・ビーチで夫婦として生涯を共にすることになります。

※ハエナ州立公園は入園規制があり、車での進入は予約制となっています
海のナウパカと、山のナウパカ。悲しい恋の物語
ケエ・ビーチの他にも、フラの神ラカを祀るラカ・ヘイアウ、ハワイ原種の植物を保護展示しているリマフリ・ガーデンを有するハエナ州立公園。このエリアにもたくさんの伝説がありますが、その一つ、ナウパカという半円の花にまつわる悲恋の物語です。
ハエナに住むクム・フラ(フラの先生の総称)のキリオエは、深夜、リマフリ川を渡る男女を目にします。川を渡っていたのは、生徒のナナウとカパカでした。恋愛禁止だったにも関わらず、恋に落ちてしまった二人は、夜の闇に紛れて、逃げ出そうとしていたのでした。
キリオエは、ルマハイ・ビーチ(TOPの画像)でふたりに追いつきます。ナナウは恋人カパカを助けようと彼女を洞窟に隠し、自分はおとりとなって、山に向かって逃げ始めます。キリオエが彼を追おうとしたところ、洞窟からカパカが飛び出してきます。ナナウが逃げる時間を稼ごうとしたのです。
怒り狂ったキリオエは、ビーチでカパカを殺します。さらに、ナナウを追って山を登り、彼も殺しました。キリオエは、カプ(掟、禁忌)を破った二人を殺したことに満足して、ラカの神殿へ戻っていきました。
翌朝、キリオエは、ルマハイの漁師から「見たことのない花が海岸に咲いている」と報告を受けます。それは、半円に咲く花でした。また山の狩人も「不思議な花が山に咲いている」と、半円に咲く花を持ってきました。
フラの神であるラカが、ナナウとカパカをあわれみ、ふたりを花に変えたのでした。キリオエはこの二つの花をラカの神殿に捧げました。
海岸に咲く花は「海のナウパカ(Naupaka Kahakai)」、山に咲く花は「山のナウパカ(Naupaka Kuahiwi)」と呼ばれ、今でもビーチと山で見ることができます。

葉の汁はスノーケリングゴーグルに塗れば天然の曇り止めになりますよ

ナウパカにまつわる伝説は他にもいくつかあるのですが、どれも悲恋の物語です。半円のふたつの花が合わさって、ひとつの完全な丸い花になる。「夫婦円満」という言葉もここから来たのではと思うくらい、共通したイメージを持っているように感じる逸話です。
あっという間に2,500文字越えなので、続きはまた次回に!
