2025年最後の御伺い【なんのはなしですか】
はじめましての人も、前から知ってる方も、ごきげんよう。
岡埜 由木古です。
2025年最後の

(文字数:約9400文字)
長いので目次最後のまとめだけでも良いです。
Talesのテーマカラー16色をコンプリートした作品群を、筆者本人が読んでの感想や、筆者自らが好きでたまらないポイントを、好きに書き並べて何の悪い事があろうか、いやあるまい、ならばやってみよう、
といった記事です。
2025年の間はしがみ続けるよ。
こんなんやった奴今のところ俺くらいだと思うもの。
しかしながらnoteに貼付できない(全体公開停止状態になり解除のためには説明を求められる)作品もございますの。
Talesに跳んだ際に該当作品を推測してもらわなくてはならないのですが、自作品について何の説明も書き残していないよりはマシでしょう。
基本事項として私の小説作品は全て「異文化交流」を主題としています。
作風は「ユーモアだけは添えるように心がけたペーソス&シビア」です。
御詠歌関連3部作
張山 光希は頭が悪い
親元を離れ、張山家で暮らしている小石川 薫は、張山家の長男、光希からムリヤリ御詠歌部に入らされ、仏教都市での御詠歌大会に出場させられる。
一年目は会場を湧かせたものの、目に見えた成果は得られず、部員や友人が増えてから臨んだ二年目で大成するが、その評価は薫本人に届かない。
異文化交流要素:神の一族と人の一族、都会と田舎、個人と集団、御詠歌と舞踊、仏教と神道、読者と御詠歌
総文字数:約17万8千文字(29章、164話)
読了時間(筆者本人による読み直し):5時間30分
主人公、薫の一人称、と言い切りたいところだけど、御詠歌大会の二年目のみ一部三人称。薫本人と周りの受け止め方の違いに焦点を当てたかった。
この話のしれっとおかしなポイントは、主人公の母親が、生き神様として祀られているところ。
更に光希の父親(妻子持ち)と薫の叔父が恋人同士という、倫理観どないなっとんねーんな設定が序盤から明かされるが、神の一族なんだもの人間界の倫理観なんか意に介すわけないじゃない。
しかし表向きは高校生男子二人が、御詠歌大会に挑む、という青春ものを装っています。
あくまでも、装っています。裏で家や土地に懸けられた呪いを解く準備が進められているからなっ♪(キュピーン)
ってかこの世に本当には敵なんかいなくて、それぞれの人が、それぞれの強さで、それぞれに想いを寄せているだけなんだよ。想いが双方向に同程度である事は奇跡的だから、時として不幸に感じてしまうだけで。
筆者本人としてはこの記事の冒頭に持ってくるくらいお気に入りなので、岡埜由木古にある程度ハマってくれた方にはぜひ読んでもらいたい。
筆者本人のお気に入りキャラは中盤から出てくる400ccバイクだ。←人ちゃうやんけ。
唱え奉る河内國 春乃井学園御詠歌部
親元を離れ、祖父母の家で暮らす張山 弓月は、小石川 幸に誘われ御詠歌部に入る。部長は小石川晃で、幸とは双子、の兄妹か姉弟かは不明。
去年立ち上げたばかりで部室も無い。御詠歌とは何なのかも分からない。それでも弓月は徐々に惹かれ部員として居座り続ける。
異文化交流要素:関東と関西、都会と田舎、都会と河内、田舎と更に田舎、歴史好きと歴史無関心、御詠歌と舞踊、仏教と神道、読者と御詠歌
総文字数:約18万3千文字(24章、129話)
読了時間(筆者本人による読み直し):時間45分(「幕間 御詠歌さまざま」まで)
主人公、弓月の一人称。
『張山光希は頭が悪い』の親世代が高校時代の話。
この当時筆者が習い始めた御詠歌を、と言うより日本古来の旋律に詠唱法を、どうにか若者に広めたい!というパッションのみで序盤は突き進んだ。
中盤から、そう言えば仏教以前に大好きだった神道と、配偶者の故郷付近に伝わる鬼の神事にグインと舵を切る。もちろん小説なので、神事や地名の名称に式次第は大きく変えたが。
しかしながら筆者は通常の家族関係というものを知りやしなかったので、当社比(←ここ重要)では考えられないほど爽やかな高校生活に仕上がったのだけれども、お願いして読んで下さった御詠歌の先生からは、
「なぜこの主人公はこんなにも歪んだ物の見方をするのですか?」
と本気で心配されて撃沈した。
「それで貴方は、この中のどの人物なんですか?」
とも質問されまして大いに困りましたが、いませんよ。フィクションですから。
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張山弓月が一年時の初冬、御詠歌部は部室を取得した。しかしオラトリオ聖歌部の真下になり、聖歌部次期部長の林謡明は、小石川晃の親友と主張してくる。
その他周辺部活との交流だったり恋人同士のいざこざだったり、ドタバタ感がありつつ、精神面では結構重い。
異文化交流要素:仏教とキリスト教、仏教と道教、御詠歌と聖歌、聖と俗、同性愛と異性愛、都会と田舎、読者と御詠歌
総文字数:約36万文字(34章、191話)
読了時間(筆者本人による読み直し):時間
『唱え奉る河内國……御詠歌部』には、執筆当時、評価どころか最終話まで続けて頂けた反応も無かったので、
一般向けではないと判断して書かないでおいたエピソードや、筆者個人の純然たる趣味を、盛り込みまくってサイドストーリーにおまけ作品まで詰め込んだので、異様に長くなっています。
読まなくてもこの記事冒頭からの2作品の理解に影響は無いです。むしろ人によっては読まない方が良いのかもしれません。
一つだけ忠告しておきますと、開き直って曝け出したところで元から読まれていない奴が読まれるようにはなりません。
しかし曝け出した作品に限っては、曝け出した事を主張できますし、読まれなくとも悔いが残りません。曝け出しちまったんだから仕方ねぇよな。
恋愛物3作品
規格外カルテット
バレンタインデーをそれぞれに過ごした、二組のカップル。
同じスポーツジムに勤める先輩・咲谷の彼氏が、後輩・蜂須賀の彼女と、双子の兄妹だった。更に先輩彼氏はインストラクターである蜂須賀にとっての、クライアントでもある。
もちろん偶然ではなく、兄には蜂須賀に近付いた目的があるようだ。
異文化交流要素:同性愛と異性愛、男性と女性、新興宗教と伝統行事、漢字恐怖症と日本文化、選手とファン、読者と幸せ
総文字数:約7万1千文字(10章、29話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間50分
ミルク、ビター、ホワイト、ルビー、4種類のチョコレートをイメージしたイラストや小説を募集する、バレンタイン企画だった。
それを私がやってしまうと……、ごく自然に規格外品になる。
ポイズンミルク ……毒入り。死ぬやん。
ハニービター ……余計な甘さいらんねん。
フェイクホワイト……中は腐っている、かも知れない。
チープルビー ……見た目で売るにはちょっと惜しい。
章ごと、あるいはエピソードごとに視点を変えた一人称。複雑そうでいて登場人物をほとんど4人に絞った結果、それぞれにキャラが立ってくれたので、読み切れなくはないと思う。
全10章のくせに9章と10章がとんでもなく長いので、商業出版に向かない最大の欠点のように思われそうだが、私としては読みやすく分割編集しようにも出来なかったんだ。
9章はカウンセリングの理想を突き詰めているし、10章は平和を構築している。そんなもん、(クライアントの状態にもよるが)分かりやすい筋道を辿れるわけないだろ。
螺鈿細工
小学生の頃から命運と真珠は、仲の良い友達同士として過ごしていた。
本音では初対面の時から、命運は真珠の美しさに、真希は命運の格好良さに、お互い心惹かれていたのだが。
異文化交流要素:ボーイッシュとお姫様、外と内、風評と実態
総文字数:約2万1千文字(6章、28話)
読了時間(筆者本人による読み直し):時間
私の中の百合を最大限に詰め込んだ。しかしおかしいな。シビアが過ぎてどうも萌えにはならない。
私自身の中学時代に、周囲で見聞きしていた謎を散りばめ過ぎたせいかもしれない。
そして詰め込んだ結果私の中に百合在庫は無くなった。これ以降百合系のコンテストには手を付けていない。
おまけとして書いたある意味百合関係の方が、個人的にはお気に入り。
書いていないがコイツらはその後ふた組のカップルとして普通にラブラブになるから。
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深夜のファミレスで怪談話を始めた、箱崎 皓夜と上田 都詩。
大学時代のパラグライダー仲間だったのに、久しぶりに会ったその夜に、致してしまって、その次に会えた晩の微妙な距離感と空気感が、語られた話によって一気に詰まる。
異文化交流要素:障害と日常、男性と女性、怪談と真相、読者と障害
総文字数:約3万4千文字(5章、20話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間
怪談コンテストだったんだが、
深夜のファミレスで怪談話を始めてしまう、若い男女の心境とその状況の方が気になって、書きながら深掘りしてしまった。
(この時点でもちろん怪談コンテストの応募作としては間違っている。)
私的には怖い話だったのだが、そのオチとして用意した文言に、私自身が具体例をイメージできてなきゃいかんだろう、と妙な使命感が発動し、身近で見聞きするあるある話を盛り込んでの恋愛物へと変化した。
これに関しては必要と感じたのでラブシーンも細かく書き込んでいる。
SFのようで現代、現代のようでSFな3作品
マダム・タデイのN語教室
D国からやって来た隣の奥さん、ステファニーに、N語を教えることにした田出井 節子。
N語を覚えるにつれて、ステファニーからは謎に満ちたお隣の暮らし振りが語られるようになり、殺人事件っぽい事まで語り出し「私が殺した」とか言い出した!(きっと、多分、違う。文法とかに色々と誤解がある。)
異文化交流要素:D語とN語、平和と事件、近所と旅先、読者とN語
総文字数:約4万9千文字(10章、33話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間27分
探偵、がお題だけれども、ミステリー、という指定は無かったので、
あくまでも概念的な探偵にとどめ、緑地管理の老夫婦が、ご近所夫婦の謎を垣間見る話になった。
実際に私がやっている掃除内職や、我が家の近所の外国人奥さんとの会話に困った経験も盛り込んで、N国とN国語について考え直す機会にもなった。
基本は節子の一人称だけども、D語なので節子には通じていない前提で、隣の奥さんがしゃべっている内容も書き込んであり、読者にだけは隣の奥さんが「男の娘」と察し切れる、かなりトリッキーな書き方をしている。
よく分からん、文章ヘタクソと思われるかもしれないが、挑戦した結果なので構わない。
一個人Mix Law
表向きN国に暮らしている御樟 朗は、D国での旅行中に父を殺した少年、シュテファンを、連れて帰って家族として暮らし始める。
朗の本来の国家は電脳通信上にのみ存在し、誕生時から脳に組み込まれたデバイスが、全てを予測し管理してくれる。死ぬはずがない父を殺してくれた事を、朗は感謝しているのだが、シュテファンに理解できるわけがない。
異文化交流要素:アナログとデジタル、データと実物、システムと悪魔、死と管理、制御と呪い、読者と感情
総文字数:約2万文字(9話)
読了時間(筆者本人による読み直し):0時間40分
『マダム・タデイのN語教室』では隣のご主人だった、朗目線の一人称。
(つまりタデイ夫婦も実は未来人だ。1980〜2000年代が、なんのかの言って満足度高かったよねって事で、未来社会は生活水準を、あえてその時代に整えてある設定。)
未来社会の中でも朗が所属する国家は、土地を持たないため時間に縛られない一方で、感情は隅々まで管理されている。
特殊な国家に生まれ育てば、「家族」という言葉も特殊な意味合いを持つだろう、といったところがメインのテーマ。
骨格部分は夢で見た内容をそのまま使った。もちろん目覚めてから肉付けと調整は行ったが、シュテファンや朗という名前も夢で見たものだ。もしかして誰かの想念を奪っていたらごめん。だけど避けようがないよな。
奇人たちのシェアハウス
大学生の男女4人と、未来から来たロボット、アースが暮らすシェアハウス。大学生たちはそれぞれ自分の意思では止め難い「症状」を抱えている。
アースは彼らを時折呼び出し「遊んでもらう」形で、彼らの日々の暮らしを観察しているが、次第に自分の在り方に疑問を感じてくる。
異文化交流要素:男性と女性、理系と文系、症状と障害、読者と未来
総文字数:約1万1千文字(6話)
読了時間(筆者本人による読み直し):0時間20分
ただ一つの部屋で完結する話、というお題だった。
アースの一人称にして、実は最初からずっと一つの部屋の中でした、というオチを付けたつもりだったが、お題に沿っていると判断されてくれたかは疑問。
それ以前にこの内容ではよろしくないと忠告も受けたが、アースに最後の一行まで思う存分語ってもらったものを、私はただ書き取った感覚なので、書き直すつもりは無い。
参考までに書いている間の脳内には、ポルノグラフィティ『愛が呼ぶほうへ』が流れていた。
明治、大正、昭和初期の九州3作品
漬物じいさん鬼ん皮
高度経済成長期の九州で、山裾の廃屋から見つかった「鬼の皮」は、同じ場所でミイラ化していた老人と共に風化した。
薄れ行く意識の中で老人は、「鬼」との日々や、鬼の島から連れ出してしばらくを親子として暮らした少年、カナヤとの日々を思い返す。
一方で成長したカナヤは「鬼」を訪ね、島にいた当時の心境を聞き出そうとしていた。
異文化交流要素:戦前と戦後、鬼の支配下とその外側、鬼と人、九州と遠い他所、読者と九州、読者と戦前
総文字数:約4万7千文字(5章、23話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間15分
私個人が美しいと感じる要素を詰め込んだので、それが世間様にとってのエログロ醜悪であろうと知らん。
鬼と呼ばれ、また実際に鬼にしか見えない者にも、
犬と呼ばれ、人生の大半を蔑み尽くされた者にも、
独自の人生と、特有の情愛が存在するに違いない。
もちろん善しとはしない。塵となって消滅しただけだ。ただただ悪でありひたすらに汚くもあるが、存在だけは誰にも否定しようがない。
ちなみに鬼の名前は故郷の里謡『島原の子守唄』から取った。
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明治時代の九州。「久助」と名付けられ背中に観音菩薩の刺青を入れられた男が、先代から心身共に調教され、鬼へと変貌して行く。
鬼には人類に関わる重要な役目があったからだが、それを知る者は鬼だけで良い。
異文化交流要素:鬼と人、地獄と娑婆、地毛者と他所者、読者と九州、読者と明治
総文字数:約4万8千文字(3章、28話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間40分
『漬物じいさん鬼ん皮』の「鬼」が、まだ若い時代の一人称。他所者なので九州訛りは無いです。
鬼へと調教されていく過程を描いたので容赦無くエロに振り切りました♪
しかしここにすら書かなかった、と言うより私本人の胸糞が悪くなるので書きたくもなかったエピソードが、現実にはまだまだ、まだまだ存在する。
これでも小説には筆者の理想が詰め込まれて、実際よりはまだ読みやすく加工されているんだ。
注目してもらいたいポイントとして、先代の五佐との相性はすごく良い。調教とはまずそうでなくては。
虹の女神
大正時代の九州で、隣同士の家に育った桂壽とオトの結婚式。
桂壽は五人兄弟の三番目次男で、オトは一人娘。村で唯一の行商、卵売りをやっている家への婿養子であり、その事は村にとって、また兄弟たちそれぞれにとっても様々な意味を含んでいた。
異文化交流要素:農家と行商人、五人兄弟と一人娘、女と男、嫁と婿、母屋と分家、読者と九州、読者と農村
総文字数:約2万9千文字(6章、21話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間5分
私の曽祖父、乙吉が、女児だったならあったかもしれない世界線。
小説家が歴史IF物を書く理由は、そりゃ理想を言えばそうあって欲しかったからに決まっているだろう。
ちなみにリアルな乙吉を書いた作品はこれ↓
座興2作品
世界は滅亡するかも分かりませんが私は特に何もしません
ある日いきなり何かしらのカウントダウンを受け取ったので、何の数値かは分からないが、インナーチャイルドと守護霊様の会話に耳を傾けてみる。
宇宙と諸学問について述べているようだが、筆者にもよく分からん。面白がれる人がいないとも限らんので記録しておく。
異文化交流要素:宇宙と諸学問、読者とインナーチャイルド
総文字数:約1万文字(8話)
読了時間(筆者本人による読み直し):時間
こればっかりは小説ではなくリアルドキュメントだ。執筆当時の私の日頃の脳内を写し取っただけだぞ。
しょんなか劇場
1年間365日分書き溜めてきた短編の中から、ある程度の水準に達したものを集めた。それ以上でも以下でもない。
しょんなか、は故郷の言葉。そこはかとない哀しみを表す。
異文化交流要素:読者と九州、読者と精神症状
総文字数:約20万7千文字(3章、276話)
読了時間(筆者本人による読み直し):時間
諸々あるし関連してもいないから気になるものがあったら適当に読んで。
「今日のお題」「考察系」「各種企画」の3章に分かれていまして、筆者のオススメが多いのは「各種企画」です。
深刻激重な2作品
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戦時中のとある二国間で、男どもが国境近くの村からさらって来た女性、ミルカに子が出来た。
エニシと名付けられたその子には、大人には見えないトモダチが見えた。
中でもペトラと名乗るトモダチと、特に親しくなるのだが、ペトラはエニシの父親たちを激しく憎み呪い殺そうとする。
異文化交流要素:(思い込みによる)文明と未開、犯罪と被害、積年の怨みと希望の存在、読者と戦争
総文字数:約3万4千文字(3章、28話)
読了時間(筆者本人による読み直し):1時間10分
戦争が、終わって欲しいというよりは、始めるんじゃねぇ。
いつまでも続けていやがると、十数年後にはこういった人たちも現れるぞ肝に銘じろ、と思いながら書いているので容赦が無い。
しかしドロドロの中にもエニシという希望は残してミライに託したので、読み通し切れる精神力がある方には読んでもらいたい。
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明治時代、楠原と田添は表向き書生(大学生)として暮らしながら、内実は密偵として働いている。とは言え見習い期間を終えたばかりの新米で、任される仕事は主に街娼たちの取り締まりだ。
一方で表向きの楠原は、芸者の弥富や花魁の静葉と交際している。本音も建前もあやふやになる日々の中、ふっと街娼の春駒に気を惹かれる。
異文化交流要素:貴族に紛れた庶民と庶民に紛れた賎民、表と裏、男と女、商売と恋愛、世相と日常、読者と明治
総文字数:約23万5千文字(18章、82話)
読了時間(筆者本人による読み直し):4時間(罰ノ八の一まで)
楠原を主人公として前半を書き進めていたのだが、徐々に田添の割合が多くなり、終盤にはダブル主人公と思うより仕方がなくなった。
楠原が時々起こす精神症状は、私の症状をそのまま使っているので、書きながら結構しんどかったし、他人様に伝わるものかどうかも疑問。一方で、楠原の性格や価値観は、私と大幅に異なるものにしてしまったので、私自身書いている最中は、コイツがなんでこんな言動に至るのかよぉ分からんかった。書き終えてようやく理解できた。
私の性格や価値観は、田添側に多めに反映されている。とは言えもちろん同一ではない。
大学時代に着想してから二十年以上も掛かったが、私にとってはどうしても書き切る必要があった話であり、書き終えた事である程度は満足した。
もう小説は書かなくてもいいと、10歳から40代中盤までを書き続けてようやく思えた。もちろん思い付いて書きたくなったら書いてもいいんだが。
実は全作品を通して、私が最も書きたかった、かつ書いて良かったと思っている人物は、静葉だ。←主人公ちゃうんかい。
まとめ(どうして読まれたがるのか)
全体で
総文字数:約153万7千文字
読了時間:
ネット投稿を始めた2019年から、丸7年間の積み重ねだ。
安心して欲しい。一気に読んで感想を書いてくれだなんて、そんな鬼畜な要望は筆者の私も抱いていない。
それ以前にこの記事を準備し始めた11月12日から、私自身も読み進め切れとらんやんけ。(←読み進むにつれて追記します。)
それでもおそらく鬱陶しく感じられるだろうほどに、私が己の小説作品ごときを、時折「読んでくれ」などとわざわざ文章にして、書き記さずにいられないのはどうしてかと言えば、
作中人物たちの方が、筆者の私よりも頭が良くて人間が出来ているから。
しかもそれぞれに結構な苦難を経験していて、彼らが埋もれたままでいるのは、世に書き表した者として大変に申し訳無く感じているから。
お前が書いたフィクションだろ? ノンノンノン。少なくとも私の脳内においては実在し、しかも感覚的には他人なんだ。
言動に少々難がある人物も見受けられるが、こうありたかった、こういう言葉をかけて欲しかった、せめてこのような状況に身を置きたかった、という、私の理想を引き摺り出しては積み重ねているのだから当然だ。
私自身が落ち込んだ際に、ふっと作中人物の発言を思い出し、他人から聞かされたかのように感心する事もしばしばだ。自分が書いたはずなんだが。
私個人の理想である以上、他人様にも伝わりづらい。日常生活の描写にすら乖離がある。こちとら一種の地獄を日常的に見聞きしながら生き延びてきたからな。
しかし似通った境遇で苦しんできた方々には、響いたり突き刺さったりするものも、時にはあるだろうと思う。コメントや感想を書こうにも、自分の側のトラウマまで引き出されるので容易ではないだろうほどに。
泣き疲れて眠り込んだ翌朝に、見える景色がこれまでとは多少なり変わってくれる事を願う。
そうした作品群にも関わらず、読破した上でコメントや感想記事を下さった方々も、現実にこの世にはいらっしゃるのです。その方々には平身低頭の上で、感謝感涙以外にありません。
有難うございます! 心より、有難うございます!
以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。
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