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娯楽の萌芽

 しんどかと。しんどかと。しんどかとっとしんどかと。しんどかと。しんどかと。しんどかとっとっとん。ぴゃん。

 ……と掃除内職でへたばった際のつぶやきに、
 思いの外反応があったので、
 提案もされたし「故郷方言の音楽性」について
 書いてみたいと思った。


まずは地理情報

  あらかじめ明らかにしておきますが、
  私は九州出身、と言えども、
  多くのタワケどもから「しゃべりなよぉ」とほざかれてきた、
  人気No.1方言とされている博多弁はしゃれべん!
  博多の出身ではないからな!

  「九州なんだし似たようなもんでしょ?」
  みたいに思われた方は、
  関西であれば播州弁を、
  関東であれば栃木弁をしゃべって頂けるか?

  はっきり言ってしまうと長崎県なんだが、
  皆様がイメージして下さる長崎市内とは違うのです。
  美輪明宏もさだまさしも福山雅治も(敬称略)
  感覚的には遠い世界のお殿様です。

  最寄りの鉄道も廃線になり、
  今や郡名すらも無くなった高木(たかぎ)弁だ。
  
  しかも半島・離島が多い長崎は、
  言語学者達が泣いて喜ぶ宝の山だ。
  ちょっと離れただけでもまた異なる、
  イントネーションに語句が保存されている。

デンデラ龍

  とは言え初っ端から、
  あまりにマニアックな話も何なので、
  わりと全国的に広まり耳にしたくらい事はあるかもしれない、
  長崎県の郷土歌の話から参りましょうか。

  でんでらりゅうは でてくるばってん
  でんでられんけん でーてこんけん
  こんこられんけん こられられんけん
  こーんこん

『デンデラ龍』歌詞をまずはかな表記

  長崎人はこの歌が、
  きちんと言葉として理解できると言われたりもするが、

  嘘だよ。分かんねぇよ(爆)。  

  って言い切っちゃうのもまた語弊があるけどさ。
  ふわっとした雰囲気程度は分かるけど、
  あとは言葉遊びと舌の回り具合が面白いって感覚だよ。

  とは言え無理矢理にでも出来る限り、
  解説してみましょうかぁ。
  先述の通り長崎市民ではないので、
  多少の間違いはあると思うが許容してくれ。


デンデラ龍(解説版)

  デンデラ龍は出て来るばってん
  でん出られんけん 出て来んけん
  こん来られんけん 来られられんけん
  来ーん 来ん

『デンデラ龍』歌詞を漢字表記

  デンデラ龍は単に固有名詞。
  市内が賑わう諏訪神社の大祭「くんち」で奉納される、
  「龍踊り(じゃおどり)」のイメージ。

  (余談だが我が故郷には類似の祭りすらない。
  →また明日の記事にする)

  なるべく細かく訳してみると、

  「デンデラ龍なら出て来るけれども、
   (私は)全く出られないから 出て行けないから
    → (「約束した場所に行く事」を「来る」と表現する)
   どうしても行けないから 貴方には会えないから
    → (「来られん」の「られ」は可能、
      「来られられん」は「来られん」に、
      約束した相手への敬意を表す「られ」が加わる)
   行けませんよ」

  ……みたいな感じかなぁ。

  ある種のご当地的お座敷歌だと思ってもらっても良い。
  あるいは円山(まるやま)芸者であれば、
  気が進まないお誘いも「デンデラ龍ですけん」の
  ひと言で済ませ切れたのかな?
  すみません。そこは妄想です。

  何にせよ現代にまで、
  普段使いされている歌ではありませんが、
  この雰囲気を多少なりと残してもらった上で、

  ディープな高木ワールドに、
  明日も来られる方はどうぞ。

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岡埜 由木古(偏光) 何かしら心に残りましたらお願いします。頂いたサポートは切実に、私と配偶者の生活費の足しになります!