Photo by
takumisuzuki
秋アルバムを文章で
すまないが私は文章マニアなので、
秋の景色と言えどもなるべく文章で表せたいのだ。
図像表現ももちろん嫌いでは無く、
むしろ敬意を抱いているが、
「最適の一瞬を切り取る」または、
「最高の一枚に仕上げる」能力に、
私は長けていない。
モクレンの花が私は大好きなのだが、
咲き乱れる一本の木のどこかには、
枯れて腐れ落ちる肉厚の花弁が覗いてこそ好きなのだ。
そこを切り捨てたくないはないがかと言って、
そこだけが印象に残されても困る。
前置きが長くなったが秋の景色に移ろう。
狩猟解禁日以降の奈良や和歌山では、
ぼたん汁を提供してくれる店が出始める。
私は海育ち、配偶者は山育ちの違いはあるが、
共に自分達が食す品を、
漁猟あるいは狩猟する行為は健全だと思っている。
奈良の山里の道の駅は川沿いに建てられてあり、
川岸には降りられないようロープが渡してある。
越えようと思えば越えられるが私達は、
わざわざ危険を犯すような行儀の悪さを誇る気質ではない。
ロープの端際に立ち並び川向こうの山を見上げる。
トビが鳴きながら旋回する様を見上げる配偶者は快さげだ。
「トビがタカを産む」ということわざに意味を、
知ってはいても感覚的に納得できないに違いない。
トビが劣位に置かれる意味など分からない。
その通りだ。
植林された常緑樹と昔ながらの自然林が混在し、
まばらでいびつな紅葉はしかし独特の美しさを有している。
風が吹き散らす落葉が、
深い緑の内でキラキラと、
日を受けて輝く。
葉の赤を反射した、
オレンジや黄色混じりの光だ。
腹は満たされつつ、
風を身に受けながらの、
肉眼でこそ感知できる。
そうした一切を語らずして感じさせる一枚は、
確かに存在するプロの技であり敬意を払う。
いいなと思ったら応援しよう!
何かしら心に残りましたらお願いします。頂いたサポートは切実に、私と配偶者の生活費の足しになります!