見出し画像

キタキタキタキタこれぞ

 はじめましての人も、前から知ってる方も、ごきげんよう。
 岡埜 由木古です。

 満を持してのこれぞ

(文字数:約1500文字)


 配偶者がテレビを観ていて言ってきた。
 映されていたのは沖縄県宮古島での食事風景だったのだが。

「ヤギ汁って、飲むの?」
「……はい?」

「食べるんじゃないの? 味噌汁って、食べるものだよね。飲まないよね」
「ああ。動詞の『飲む』か『食べる』かを問題にしてる?」

 キタキタキタキタそうだった。
 思えば私の「なんのはなしですか」歴は配偶者のそうした些細に引っかかる感覚から始まっていた。

 初なんのはなしですか↓

「僕汁物を『飲む』って言うのは、なんか気持ち悪くて違和感があるんだ。だご汁とか豚汁は『食べる』でしょう。具沢山なんだから」
「そうだねぇ。ってか先日話題には出したけれど貴方はその時初めて知ったはずの『だご汁』をよく今思い出して言ってくれたな。ありがとう」
「いや。汁物料理を今他に何か無いかがんばって思い出して」

「私には違和感は無いんだが、『飲む』とは言っていないか? 普段一緒に暮らしていて違和感はなかったか?」
「うん。貴方は言っていないと思う」

「言われて考えてみると私は、『今日の夕ご飯は豚肉の炒め物と味噌汁と、冷奴です。お食べ下さい』とか、汁物はあくまでも食事の一要素としてまとめて取り扱っているな。
 ……それじゃあ『カレーは飲み物』とか考えられへんか」
「考えられへん! いや。冗談的な言い回しって事は理解するけど」

 この問題は数日ほど引きずられていたので気になって割としっかり調べてみたんだが、
 なんとなく分かった感じで明確な答えは出せなかった。

 調査結果を報告しますいいですか
(・∀・) (・ω・)どうぞ

 そもそも日本語には本来「音」と「音の並び」があっただけで、そちらがより重要だった。漢字は後から入ってきたものだ。
(・∀・) (・ω・;)え
    そこから話を始めるの?

『のむ』は現代感覚でこそ「飲む」が基本だが、
「呑む」であったり「喫む」であったり「服む」であったりする。
 日本語元来の意味としては、「味わう」や「受け納める」「取り入れる」なんだ。

『たべる』は明らかに固形物だが、食物とは限らないんだ。
 日本語元来の意味としては、「(自分以外のどこかから)いただく」ものなんだ。
 従って「お茶碗(でごはん)を食べる」や「鍋を食べる」、「イタリアンを食べる」(料理ではなくジャンル)といった言い方も、一応は成立するんだ。

 つまりこの両語は固形物か液体物か、またその割合で明確に分かれているわけではない。
(・∀・) (・ω・#)←ちとイラ

 ちなみに某企業のアンケート調査によると「飲む」派が70%だ。
(・∀・) (・ω・#)
 つまり僕の感覚は少数派で僕の気持ち悪さは解消されないわけですか。

 しかし30%は『食べる』が正しいという感覚が相当に強いんだよな。
 だから私は貴方の違和感は理解できるし、気を付けていなくても『飲む』とは言ってこなかった事を良かったと思っている。
 日本語は本来そうした玉虫色のものだと思ってくれないか。
“[(・∀・) (・ω・)

 強いて付け加えるなら『のむ』の方が肉感的で、つまり庶民の日常感覚なんだよな。
 日々の食事というものを大事にする貴族的な感覚が強い人は、強い違和感を覚えても仕方がないんじゃないか。
 (・∀・) “(・ω・)分かった。
 そこまでを説明してようやく。


 全くの余談になるんだが、
 その後「豚汁」は「ぶた汁」か「トン汁」かの話になり、夫婦会議の結果我が家では「ぶた汁」が採用される事になった。
 「ぶた汁」を下品とするのは豚に対して失礼という意見で一致した。


以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。


いいなと思ったら応援しよう!

岡埜 由木古(偏光) 何かしら心に残りましたらお願いします。頂いたサポートは切実に、私と配偶者の生活費の足しになります!