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ADHDにポモドーロは向いていない?――25分で挫折した僕の「15分」調整法

【この記事の概要】
① 困りごと: ADHDにポモドーロは向いていないのか、それとも自分の集中力の問題なのか分からない。「25分作業・5分休憩」がどうしてもきつくて、続かないたびに自分を責めてしまう。
② 結論:ADHDにポモドーロそのものが向いていないとは限らない。僕に合わなかったのは、25分という作業時間を固定したまま使うやり方だった。作業時間を15分に下げたら、同じ手法がやっと回り始めた。
③ この先で渡すもの: 前半では、なぜ25分が僕には長すぎたのかをほどき、中盤で簡易版の「半熟ポモドーロ設定メモ」を見せる。後半では、悪い日でも止まりにくい時間配分の決め方と、自分を責めにくくする回し方まで下ろしていく。


ADHDの僕に、25分ポモドーロの残り10分は罰ゲームだった

25分のタイマーをセットして、作業を始める。

最初の数分はいい。机に向かって、今日はちゃんとやれそうだと思う。

でも10分を過ぎたあたりから、僕の目はじわじわと残り時間のほうへ引っ張られていく。15分を過ぎるころには、もう作業そのものより「まだ終わらないのか」のほうが大きくなっていた。

なんとか25分を完走しても、達成感より先に疲労感が来る。5分休んだぐらいでは全然戻らない。二周目に入るころには、もう心が机から離れている。

生産性の本では、ポモドーロ・テクニックはずっと定番だった。ADHDの対策として紹介されているのも何度も見た。

だから僕は、「これすら回せないなら、やっぱり僕のほうがダメなのだ」と受け取ってしまっていた。

でも、いま振り返ると違う。

僕が苦しかったのは、時間管理が下手だったからではない。ADHDにポモドーロが向いていない、という話でもない。合っていなかったのは、25分という最初の設定のほうだった。


25分は方法ではなく、誰かの最適解だった

このことに気づいたきっかけは、とても単純だった。

「そういえば、1ポモドーロって、別に25分固定じゃなくていいんだよな」

当たり前の話なのに、当時の僕はそこを完全に見落としていた。ポモドーロ・テクニックとは「25分やる方法」だと思い込んでいたのである。

でも、開発者のフランチェスコ・シリロも、最初から25分に決め打ちしていたわけではない。彼の説明を読むと、最初は2分から試し、そこから調整していって25分にたどり着いたらしい。

つまり、25分は法則ではなく、他人が試行錯誤の末に見つけた最適解なのだ。

だったら僕も、自分の最適解を探していいはずだった。

ここまで見えるだけでも、少し救いがある。

25分で折れるのは、根性が足りないからじゃない。最初の設定が、自分の脳と合っていないだけかもしれない。

ここで、僕がいまも使っている簡易版のメモを先に置いておく。

まずはこれだけでいい「半熟ポモドーロ設定メモ」

  • 仮の作業時間: 15分

  • やめどきのサイン: 残り時間ばかり気になり始めたら止める

  • 休憩でやること: 席を立つ、飲み物を入れる、軽く伸びる

まずは、「ポモドーロ=25分」という固定概念を捨て、この発想を持つようにしよう。

「25分を守れ」ではなく、自分が崩れ始める地点を前提に時間を組む

これだけでも、自己否定の向きはかなり変わる。

僕の脳は、15分で一度きつくなる

そこから僕は、一度やり方を全部忘れて、自分を観察し直した。

やったことは単純だ。ストップウォッチを用意して、「もう無理だ」と感じるまで作業する。それを数日、いくつかの作業で繰り返した。

すると、かなり一貫した傾向が見えてきた。

僕はだいたい15分前後で、一度きつくなる。

もちろん毎回ぴったりではない。12分の日もあるし、18分いける日もある。でも、25分が基準ではないことだけははっきりした。

ここで初めて、僕の中で話がつながった。

ポモドーロに挫折していたのは、僕が怠けていたからではない。僕の脳の持久力に対して、1セットが長すぎたのだ。

そこから生まれたのが、僕の「半熟ポモドーロ」だ。

15分作業して、5分休む。

完璧にゆで切った25分を目指すのではなく、まだ余熱が残っているうちに切り上げる。そうすると、次の一周へ戻りやすくなる。

この記事で言いたいのは、「15分こそ正義だ」ではない。

そうではなく、あなたにもあなたの切れ目があるということだ。

そして、その切れ目を無視して「普通の時間」に自分を押し込めると、時間管理の失敗ではなく、自責の習慣だけが増えていく。

「まだ自分のケースは軽いかも」と思う人へ

ここまで読んで、ためらう人もいると思う。

「自分はそこまで困っていないかもしれない」
「15分でも長い日がある」
「逆に、一度乗ると止まれない」
「仕事の種類で全然違う」

その迷いは自然だ。

こういうテーマで厄介なのは、困っていても「わざわざやり方を変えるほどでもないか」と自分で引っ込めやすいところにある。うまくいかない日があっても、気分の問題で片づけてしまいやすい。

でも、迷いがある状態こそ、設計の出番とも言える。

この記事の、この先の部分で取り上げるのは、「もっと頑張れるようになろう」という話ではない。

むしろ逆で、悪い日でも回る形に先回りしておく話だ。自分を裁くためではなく、自分を再起動しやすくするための運用を整える。

悪い日のほうを先に設計する、980円です

さっきの迷い――15分でも長い日がある、逆に乗ると止まれない、仕事の種類で全然違う――は、そのまま設計の入口になる。この記事の主題は15分を守ることではなく、自分の切れ目を測って、そこから逆算することだからだ。だから、15分すら持たない人ほど関係がある。

無料部分で渡したのは、25分をあきらめて短くする、という一手だった。それだけでも、次の作業は少し軽くなると思う。

ただ、短くしただけでは、まだ足りないところがある。

短くしても、休憩から戻れない日は戻れない。 そして調子のいい日には、今度は止まれない。回数をこなせた日は自分に合格を出し、こなせなかった日は不合格を出す。結局、時間の長さを変えただけで、採点は続いている。

この先で組むのは、そこから降りるための運用だ。1周をどこで勝ちにするか。やめどきを気分ではなく何で決めるか。調子の悪い日と、乗りすぎた日の扱いをどう変えるか。そして、考える余力がない夜でも開ける形にまとめておく。

集中力を鍛える話は出てこない。切れやすい脳のまま、作業との接点だけを切らさないための運用メモだと思ってもらえたらいい。980円は、何もできなかった日を一日ぶん取り返せれば足りる値段だと思っている。

ここで閉じて大丈夫なのは、こういう人だ。

  • 「15分作業、5分休憩」という基本だけ分かれば十分な人

  • まずは無料部分の簡易メモだけ試したい人

  • ポモドーロの一般論や解説だけ知りたい人

  • 自分用の設定メモまでは作るつもりがない人

無料部分で渡した「15分から始める」「崩れ始める地点を見る」だけでも、次の作業は少し軽くなると思う。

この先が要るのは、時間を短くしても崩れた人だ。

  • 25分ポモドーロに何度も挫折してきた

  • 15分にしても、休憩後に戻れない

  • 調子が悪い日に、作業時間をどう下げればいいか分からない

  • 乗ってきた日に止まれず、翌日ごと潰れる

  • 「今日は何周できたか」で自分を裁いてしまう

次に何もできなかった夜、自分を採点する代わりに開けるものがあるかどうかだ。

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