何か始める 何か身に付ける(4)
少し唐突ですが、一つ問いかけを。
公務員というだけで、その人が奉仕の精神を持っていると思いますか?
意外に思われるかもしれませんが、そういう見方をされることは、実際にあります。
「公務員なんだから、住民のために働くのが当然でしょう」
「奉仕の心があって選んだ仕事でしょう」
そういうニュアンスの言葉を、仕事の内外で受け取ったことが、一度や二度ではありません。
法律の上でも、地方公務員は「全体の奉仕者」とされています。
それが独り歩きして、イメージを作っている側面は、確かにあるのだと思います。
この記事を読んでくれている方の中にも公務員の方は多いと思いますが、おそらく皆さん、一様に「そうとは言えない」と感じているのではないでしょうか。
自分に照らしてみても、周囲の同僚を見ても、奉仕の精神を持った人ばかりではありません。
それは当然のことで、公務員といっても職業である以上、志望動機は千差万別です。
安定しているから、親に勧められたから、地元で働きたかったから、試験に受かったから、などなど。
人それぞれで何も不思議ではありません。
モチベーションの源泉も人それぞれで、住民の役に立つことが励みになっている人もいれば、仕事そのものへの興味で動いている人も、組織の中での立場や評価を意識している人もいます。
もちろん
私は本当に人の役に立ちたいと思ってこの職を選んだのだ!
という人に会ったことは、何度かあります。
そういう人には、素直に尊敬の念を抱きますが、自分もそうありたい、そうあろう、とは思わずに生きてきました。
noteを始めた最初に記事にしたとおり、私の場合は好奇心からでした。自分の好奇心を満たせる可能性に満ちたこの仕事が、「面白そうだ」と思えたからです。
だから、奉仕の心が出発点にあったとは、言い難い。
「住民のために」という気持ちが仕事の原動力だった、と胸を張って言えるかというと、それも正直なところ首を振るしかない。
もちろん、住民の方と向き合う場面で、誠実に対応しようとは常に思ってきました。
でも、それは「奉仕の精神」というより、「職業人としての顧客対応」という感覚に近いものでした。
奉仕の心を持つ人を尊敬する気持ちはありますが、正直、それを自分に求めてきませんでしたし。そうあろうとしない自分を、恥じてきたわけでもありません。
この3月。
奉仕の心を持とうと決めた、ということではありませんが
「これまで自分には縁のないものとして遠ざけてきた何かと、少し向き合ってみようじゃないか!」
という感覚にたどり着きました。
次回からは、その話を書いていこうと思います。
