あの青いたぬき型ロボットの人気に灼けるような嫉妬を覚えて寝込んでしまう山城くん
生徒「先生、山城くんが来てませんが、欠席ですか?」
先生「ああ、山城は体調がすぐれないそうで、今日は欠席だ」
生徒「また、青いたぬき型ロボットのせいですか?」
先生「また、青いたぬき型ロボットのせいだ」
生徒「また、青いたぬき型ロボットの人気に灼けるような嫉妬を覚えて、寝込んでしまったんですか?」
先生「また、青いたぬき型ロボットの人気に灼けるような嫉妬を覚えて、寝込んでしまったそうだ」
生徒「ご両親も、またたぬきなのかと、さぞや心労が絶えないことでしょうね」
先生「ご両親も、またたぬきなのかと、さぞや心労が絶えないことだろう」
生徒「山城くんは、なぜこうも不定期に、あの青いたぬき型ロボットの人気に灼けるような嫉妬を覚えて、寝込んでしまうんでしょうか?」
先生「おい、定期的だったら、あの青いたぬき型ロボットの人気に灼けるような嫉妬を覚えて、寝込むのはいいとでも言うのか?」
生徒「あの青いたぬき型ロボットの番組が放送された翌日なら、まだ道理にかなっているじゃないですか」
先生「誰にでも感情の波というやつがあるだろう。ちょうど感情の波が最も下がっている時に、あの青いたぬき型ロボットの大活躍を見てみろ」
生徒「……っ!」
先生「山城が不定期に寝込んでしまうのも、無理からぬことだとは思わないか?」
生徒「そ、それは……」
先生「そういうわけで、今日は山城は欠席だ」
生徒「でも先生、山城くんは単に、あの青いたぬき型ロボットの番組を録画していて、気が向いた時に見てるから、不定期なのかもしれませんよ?」
先生「おい、山城があの青いたぬき型ロボットの人気に灼けるような嫉妬を覚えて、寝込んでしまう理由の論理の穴をほじくってる場合じゃないだろう、おまえたち」
生徒「……でも、先生」
先生「まだ何かあるのか?」
生徒「……なぜ山城くんは、あの青いたぬき型ロボットの大活躍を見ると寝込んでしまうというのに、わざわざ録画してまで毎週、見てるんでしょうか? 見なければいいのに」
先生「おいおい、おまえたち、大丈夫か? 人気があるからに決まってるだろうが。頼むぞ、まったく」
生徒「ああ……」
先生「もうすぐ期末試験だ。では、授業を始めるぞ」
(終)
