命を守る“海デビュー”——島の子が最初に知る「楽しさ」と「怖さ」
連日、ニュースを見ていると、水辺の事故の多さにハッとさせられる。
大体、浮き輪やボールが流されて、
それを取りに行こうとした子どもが溺れて、
助けに行こうとした親も溺れるパターン。
命を落とす方もいるから、本当に心が痛む。
海にしろ川にしろ、「自然の怖さ」に対する意識が足りていないのかもしれない。
「楽しい場所」としての側面ばかりが先行して、その裏にある“怖さ”を知らないまま足を踏み入れてしまうんだろうね。
島っ子の海デビューは、“怖さ”から始まる
ここは、四方八方を海に囲まれた離島。
夏になると、子どもも大人も当たり前のように海に向かう。
今年、4歳の息子が本格的に海デビューした。
去年までは波打ち際でちゃぷちゃぷ遊ぶか、父親が横にピッタリついて浮き輪に乗るだけ。
でも今年は——ちょっと違った。
この島での“海デビュー”は、楽しいだけじゃない。
「海の怖さ」を教えるところから始まる。
あえて、ひっくり返す
子どもの足がつくかつかないか、ギリギリの場所で——あえて浮き輪をひっくり返す。
いわば、“故意に溺れさせる”という教え方。
もちろん、それがトラウマになって海を嫌いになる子もいる。
だから慎重に、子どもの様子を見ながらやる。
でも、できるだけ早いうちに伝えたい。
「海は、楽しい場所でもあるけど、一歩間違えると命を落とす場所だ」ということを、身体で覚えてもらいたい。
海の一番怖いところ
海って、波の高さだけじゃない。
一番怖いのは、“見えない潮の流れ”。
足を掬われた瞬間、あっという間に流されて、パニックになってしまう。
その焦りが、溺れる原因になる。
でも、それも海が身近にあればあるほど、なんとなく分かってくる。
たとえば、海水に触れてみると、急に水温が変わる場所がある。
「この辺は温かいのに、こっから急に冷たい」——そう感じたとき、そこには潮の流れがある。
水が循環している証拠。
そうした“海のサイン”を、この島では、小さなうちから体で学んでいく。
親も“訓練”を受けてきた
もちろん、子どもだけじゃない。
海には必ず大人が付き添うけれど、その親もまた、子どもの頃からこうした訓練を受けてきた人たち。
私は移住組だから、その感度は育っていない。
だから、私と息子しかいないときは、「この岩より外に出るな」って、夫(生粋の島人)から口酸っぱく言われている。
どうやら、私と息子の“海知識”レベルは同じらしい。
安全エリア=安全ではない
海が生活の一部になっている人ほど、その恐ろしさをちゃんと知っている。
遊泳エリアが明確に区切られていて、監視員が複数いるような海水浴場でも、事故は起こる。
だって、相手は自然。
人間が定めた「安全の境界線」なんて、天候や潮の満ち引き次第で、絶対安全とは言えないものになる。
でもだからこそ、せめて定められたエリアの中で遊ぶことが、“最低限の安全策”になる。
「今日は穏やかそう」なんて感覚を、過信しちゃいけない。
サンダルでもビーチボールでも、流された先がエリアの外なら——もうそれは、潔く手放して。
命をかけるほどのモノって、ある?
海は、恐ろしい。けど、楽しい。
最悪の思い出にしないために。
最高の思い出にするために。
「安全第一」で遊ぼう。
もし、飛びやすいビーチボールを持って行くなら、100均のもので十分。
そして、こう伝えてあげてほしい。
「もし流されたら、取りに行かなくていいよ」
モノを大切にするのは、もちろん大事。
でも、命には変えられない。
100円のモノに命をかけるなんて——そんなバカらしい話、ないよね?
水難事故が、少しでも減りますように。
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こんな島で、息子はスクスク育ってます👇
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