まだ見ていない赤い花
大木を覆うように、
深紅の花が咲いている。
半島には、樹齢百年を超える
のとキリシマツツジの大木が、数百本あるという。
以前、職場のとなりの家で、
その花の鉢植えを見かけた。
それ以来、いつかは奥能登で、
たくさんの花をつけた大木を見てみたいと思っている。
今年も、もうすぐ花の時期だ。
小さな鉢ではわからない何かを見に行きたい。
そのツツジは、
江戸時代に九州から大阪を経由して
江戸に伝わり、やがて能登にやってきた。
江戸ではその後、別のツツジが流行し、
キリシマツツジは見られなくなったそうだ。
能登の人々は、枝が弱く、
育てるのが難しいそのツツジを、
雪から大切に守りながら、
何百年ともに暮らし続けている。
大切に育てた木は、
人に分けたり、嫁ぎ先に持たせたりして、半島に広がっていった。
深紅の花は、
あるものを活かして暮らす文化が、
この土地の生活に今も息づいていることを、感じさせる。
今、木はどうなっているのだろう。
変わらず花の時期を待っているだろうか。
参考資料
・NPO法人のとキリシマツツジの郷ウェブサイト
・奥能登ウェルカムプロジェクト推進協議会事務局ウェブサイト
(のとキリオープンガーデン2026)
