40代エイジングケア|『セラミド配合』、本当に選べてる?|量より構造で選ぶヒト型7種の見方
テレビのスキンケアCMを見ていて、ふと気づいたことがあります。
「セラミドって、何種類もあるの?」
CMの中で、さらっと「○種類のセラミド配合」と言っている。
そういえば、化粧品の裏ラベルで見るセラミドって、「セラミド配合」とひとくくりに書かれていることもあれば、「セラミドNP」「セラミドAP」みたいに細かく書かれていることもある。
——種類が違うって、何がどう違うの?
そう思って、ちょっと整理してみることにしました。
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セラミドって、そもそも何?
まず、ざっくり。
肌の表面には「角層(かくそう)」という、薄いバウムクーヘンのような構造があります。
細胞と細胞のすき間を、油の層が埋めている。
このすき間を埋めている油の主成分が、セラミドです。
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セラミドがしっかり詰まっていれば、肌の水分は逃げず、外からの刺激も入ってこない。
これが、よく聞く「バリア機能」の正体です。
ところが——
40代の肌のセラミド量は、20代の約半分まで減ると言われています。
だから、外から補ってあげる必要が出てくる。
セラミド入りの化粧品が、40代以降のエイジングケアで定番になっているのは、これが理由です。
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セラミドには「種類」がある
「セラミド配合」と書かれていても、実際にどの種類のセラミドが入っているかで、働き方は変わります。
化粧品で使われるセラミドは、大きく3つのタイプに分けられます。
◆ ヒト型セラミド
・人の肌のセラミドと同じ構造
・最も角層になじみやすいと言われる
・やや高価
◆ 植物性セラミド
・米、こんにゃく、ゆずなどから採取
・安全性が高め
・ヒト型より作用は穏やか
◆ 合成(疑似)セラミド
・化学的に作られたセラミドに似た成分
・安価で大量配合できる
・働きはヒト型より弱いとされる
ただし、ここで一つ注意したいことがあります。
「ヒト型なら絶対に上」とは、言い切れません。
ヒト型セラミドは、確かに角層になじみやすい性質があります。
でも、最終的な保湿の働きは、ヒト型かどうかだけで決まるわけではない。
濃度、処方の作り方、ほかの成分との組み合わせ——
こうした要素のほうが、実は影響が大きいんです。
なので、「ヒト型セラミド配合の商品」は、エイジングケアの有力な選択肢のひとつではあるけれど、それだけで完成形ではない、と考えるのが現実的です。
——このあたりの「設計の話」は、後半でもう一度触れます。
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ヒト型セラミドは、化粧品でよく使われるのが「7種類」
ヒト型セラミドにも、さらに種類があります。
厳密に言うと、人の肌の中には、十数種類以上のセラミドのサブタイプが存在します。
ただ、化粧品で実際によく使われるのは、そのうちの代表的な7種類です。
裏ラベルでは、こんな表記で並びます。
・セラミドNP
・セラミドAP
・セラミドEOP
・セラミドNG
・セラミドNS
・セラミドAS
・セラミドEOS
「セラミド」のあとに、アルファベット2〜3文字がついているのが特徴です。
このアルファベットが、ヒト型セラミドを見分ける最重要のマークです。
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旧表記との対応
少し古い化粧品では、「セラミド1」「セラミド3」のように、数字で書かれていることがあります。
これは、ヒト型セラミドの古い表記方法で、現在は新表記(アルファベット)が主流です。
対応関係は、おおよそこうなります。
◆ セラミドNP(旧:セラミド3)
・保湿の中核とされる
・最も研究データが多い
◆ セラミドAP(旧:セラミド6Ⅱ)
・バリア機能をサポート
・肌のごわつきに関与
◆ セラミドEOP(旧:セラミド1)
・角層深部の結合に関与
・強いバリア構造の維持
◆ セラミドNG(旧:セラミド2 由来)
・水分保持に関与
◆ セラミドNS(旧:セラミド2 由来)
・バリア型
◆ セラミドAS(旧:セラミド5)
・肌のやわらかさに関与
◆ セラミドEOS(旧:セラミド1 由来)
・角層深部の結合に関与
ひとつ補足すると、旧表記と新表記は、完全な1対1の対応ではありません。
たとえば、新表記の「NG」と「NS」は、どちらも旧「セラミド2」のグループから派生したもの、というように、一部重複や派生関係があります。
「セラミド1〜6」と書かれている化粧品は、必ずしも古い処方というわけではありませんが、新表記の商品のほうが、最新の研究を踏まえた処方の可能性は高めです。

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7種類の中で、特に注目したい3つ
7種類のヒト型セラミドの中でも、特に保湿で注目されているのは、この3つです。
◆ セラミドNP(旧:セラミド3)
・角層の保湿の中核
・最も多くの研究データがある
◆ セラミドAP(旧:セラミド6Ⅱ)
・バリア機能のサポート
・肌のごわつきに関与
◆ セラミドEOP(旧:セラミド1)
・角層の深部で細胞を結合
・強いバリア構造の維持
裏ラベルに、この3つのうち2つ以上が入っている商品は、保湿の処方にしっかりこだわっている可能性が高いと判断できます。
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ここからが、本当に大事な話|セラミドは「量」より「構造」で効く
ここまでで、「種類の見分け方」は分かりました。
でも、実はもう一段、知っておきたい話があります。
それは——
セラミドは、「量」より「構造」で効く成分だということ。
これを知らないと、「セラミドNPが配合上位に書いてあるから優秀」と、単純に判断してしまう。
でも、現実の化粧品はそう単純ではありません。
少し時間をもらって、この話を説明します。
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肌は「レンガとセメント」でできている
肌の角層を、もう一度、よく見てみます。
角層は、「レンガの壁」のような構造をしています。
・レンガ = 細胞(角質細胞)
・セメント = 細胞間脂質(セラミドなどの油の層)
頑丈な壁を作るには、レンガだけでも、セメントだけでも、足りません。
両方が組み合わさって、初めて崩れない壁になる。

ここで大事なのが——
セメント(細胞間脂質)の中身です。
セラミドだけでは、セメントとして固まりません。
セラミドを「セメント」として機能させるには、もう2つの材料が必要です。
・コレステロール
・遊離脂肪酸(ステアリン酸など)
この3つは、肌の角層に近い「ラメラ構造」と呼ばれる層状の状態を作るための、基本的な構成要素です。
(実際の処方では、これらに加えて、水分・乳化技術・製剤技術など、さらに多くの要素が関わってきます)
つまり——
セラミドは、単体でも一定の保湿効果はありますが、
コレステロールや脂肪酸と組み合わさることで、より本来の働きを発揮します。
これが、いまの化粧品研究で分かってきている、保湿のメカニズムです。
(角層の細胞間脂質は、このラメラ構造で、水分の蒸発を防いでいます)
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だから、「配合順」だけでは判断できない
ここで、最初に伝えた「配合順を見る」という話に戻ります。
実は、セラミドという成分は、化粧品の中では1%以下の少量で配合されることが、ほとんどです。
そして、化粧品の成分表示には「1%以下の成分は、順番が自由になる」というルールがあります。
つまり——
セラミドが裏ラベルの後半に書かれていても、それだけでは「少ない」とは言い切れない。
逆に、前のほうに書かれているからといって、それだけで「多い」とも言い切れない。
さらに、セラミドはもともと少量で機能することを前提に設計された成分です。たくさん入れればいい、というタイプではない。
——では、何を見ればいいのか。
それは、「セラミドが、どう組まれているか」です。
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ヒト型セラミドを見抜く、3つの選び方のコツ
これを踏まえて、化粧品売り場でヒト型セラミドを見抜くコツを、3つに整理し直します。
コツ①|「セラミド+アルファベット」を裏ラベルで探す
「セラミド配合」と書かれていても、裏ラベルを見ないと種類は分かりません。
「セラミドNP」「セラミドAP」のように、アルファベット付きの表記を探してください。
これがなければ、ヒト型セラミドではない可能性があります。
(ただし、ヒト型以外のセラミドでも、優れた処方は存在します。ここだけで商品の優劣が決まるわけではない、と覚えておいてください)
コツ②|配合順は「参考程度」に見る
ヒト型セラミドが、裏ラベルの前のほうに書かれていれば、ある程度しっかり配合されている可能性はあります。
ただし、セラミドは少量で機能する成分なので、後半にあるからといって「ダメな商品」とは言えません。
配合順は、絶対の判断基準ではなく、一つの目安として見るのがおすすめです。
コツ③|「組み合わせ」を見る(ここが一番大事)
裏ラベルで、以下の組み合わせを探してみてください。
・複数のヒト型セラミドが並んでいるか(NP+APなど)
・コレステロールが入っているか
・脂肪酸(ステアリン酸など)が入っているか
これらが揃っている商品は、「セラミドを構造として機能させる設計意図」が見えやすい処方です。
(補足:コレステロールがあえて表に出ていない処方や、類似構造の油脂で代替している処方もあります。コレステロールの記載は「あれば設計意図が分かりやすい指標」として見るのが現実的です)
逆に、セラミドが1種類だけ、配合上位にぽつんと書かれている商品は、判断材料としては少し情報が少ないと言えます。
悪い処方とは限りませんが、もう一段、他の成分の組み合わせを見たいところです。
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セラミド系商品を選ぶときの「5秒チェック」
ドラッグストアや百貨店で、セラミド系の化粧品を見るとき。
裏ラベルを開いて、こう確認します。
① 「セラミド+アルファベット」の表記があるか
→ なければ、ヒト型ではない可能性
② 2種類以上のヒト型セラミドが並んでいるか
→ 並んでいれば、本気の処方の可能性
③ コレステロール、脂肪酸(ステアリン酸など)が一緒に入っているか
→ 入っていれば、設計意図が分かりやすい指標になる
5秒は少しオーバーかもしれませんが、慣れれば10秒くらいで判断できるようになります。
「セラミド配合」のキャッチコピーに惑わされず、裏ラベルの組み合わせの実態で選ぶことができれば、化粧品選びは確実に変わります。
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まとめ|セラミドは、量より「組み合わせ」で選ぶ時代
ここまでをまとめます。
・「セラミド配合」だけでは、効くかどうかは判断できない
・ヒト型セラミドは「セラミド+アルファベット」で見分ける
・化粧品でよく使われる代表的なヒト型は7種類
(厳密には、人の肌にはもっと多くのサブタイプがある)
・特に注目はNP・AP・EOPの3つ
・配合順は「参考程度」。セラミドは少量で機能するので、前後で優劣は決まらない
・本当に大事なのは「組み合わせ」
→ 複数セラミド+コレステロール+脂肪酸でラメラ構造に近い状態が生まれる
・セラミドは単体ではなく、「角層構造の再現」という視点で見ると、理解しやすい
40代以降のエイジングケアで、セラミドは避けて通れない成分です。
でも、「セラミド配合」と書かれた商品を闇雲に買うのではなく、裏ラベルで「組み合わせ」を見抜く力を持っているだけで、買い物の精度が大きく変わります。
これを知っているか、知らないか。
それだけで、5年後の肌は確実に違ってくる、と私は思っています。
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