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【第15回】医療的ケア児の「災害時どうする?」〜停電・断水を想定した我が家の備え〜


地震や台風のたびに、頭の中でシミュレーションすることがあります。

「停電したら、何分もつか」「断水したら、どうするか」

医療的ケアが必要な子がいる家庭にとって、災害対策は「備えておくと安心」ではなく「命に直結する準備」です。今日は、専門家としてではなく、当事者家族として書いてみます。


まず考えるべきは「電源」

医療機器を使っているお子さんがいる場合、最初に確認すべきは電源の確保です。

  • 使用している機器のバッテリー駆動時間

  • 自宅にある蓄電池・発電機の有無と稼働時間

  • 車のシガーソケットからの給電が可能か

「何時間もつか」を把握していないと、停電が起きたときに行動の判断が遅れます。我が家では、機器ごとのバッテリー駆動時間を一覧にして、すぐ見える場所に貼っています。


断水時の落とし穴は「吸引・経管栄養」

断水は、見落とされがちですが地味に厳しい状況を生みます。

  • 吸引器の洗浄に使う水

  • 経管栄養のチューブやシリンジの洗浄

  • 手洗い・消毒のための水

ペットボトルの水を「飲料用」だけでなく、「医療的ケア用」として一定量を別に確保しておくことを、我が家では決めています。


避難所が「使えない」前提で考える

正直に言うと、一般の避難所は、医療的ケアが必要な子にとって安心できる場所ではないことが多いです。

  • 電源が十分に確保できるか分からない

  • 医療的な配慮がある区画かどうか分からない

  • 周囲の目を気にして、ケアがしづらい

そのため、多くの家庭が「在宅避難」を前提に備えを進めています。我が家もそうです。避難所に行く想定ではなく、自宅で乗り切る想定で備品を整えています。


「個別避難計画」を作っているか

多くの自治体では、災害時の支援が必要な方のための個別避難計画の作成が進められています。

相談支援専門員として関わる立場からも、この計画はぜひ作っておくことをお勧めしています。

  • 誰が、どうやって安全確認をするか

  • 必要な医療機器・薬剤のリスト

  • 避難時に頼れる人、頼れる場所

「いざとなったら誰かが助けてくれる」ではなく、「誰が、何を、どうするか」を具体的に決めておくことが、実際の災害時には大きな差になります。


専門家としても、親としても思うこと

相談支援専門員として、災害時の備えをご家族に提案する立場でありながら、自分自身も同じ立場の親です。

「分かっているつもりでも、いつも備えが足りていないかもしれない」という不安は、正直、消えません。

だからこそ、完璧な備えを目指すのではなく、「今できる一歩」を積み重ねていくことが大事だと思っています。


同じように医療的ケアが必要な子を育てているご家庭、ぜひ一度、ご自身の備えを見直してみてください。


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