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【火曜の溶解】炎天下の草刈りの後のその"筋肉痛"を「歳で体が鈍っただけだ」で片付けるな。コレステロールの薬を飲んだまま日差しの下で体を動かした今この瞬間も、貴方の太ももでは筋肉そのものが溶けて血に流れ出しており、それを「ただの筋肉痛」と信じて痛み止めを飲んだ者から、腎臓を潰され、透析の椅子に座らされる。

helです。
何もしなければ、人は衰える一方だ。だが毎日たった数分、helの戦略を頭に入れる者だけが、その流れに抗える。一年後に笑うのは、今日から続けた貴方だ。

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7月14日、火曜日。

昨日か一昨日、貴方は5時前に起きただろう。「日が高くなる前に済ませてしまおう」と、伸びきった庭の草を刈り、畑の草を抜き、気づけば9時、10時と時計が進んでいた。汗だくで家に戻り、水をがぶ飲みし、扇風機の前で「よくやった」と自分を褒めた。

そして今日、太ももが痛い。ふくらはぎが張る。階段がきつい。

貴方はこう言う。「久しぶりに体を動かしたからだ」「歳で体が鈍っただけだ」と。

その筋肉痛は、"張っている"のではない。"溶けている"のかもしれない。

筋肉が、血の中に流れ出す

横紋筋融解症という病気がある。

名前の通りだ。骨格筋——貴方の太ももやふくらはぎの筋肉細胞が壊れ、中身が血の中に流れ出す。

流れ出すものが、二つある。

一つはミオグロビン。これが腎臓の細い管を塞ぐ。腎臓が濾過をやめる。尿が出なくなる。急性腎不全だ。日本救急医学会の説明でも、この病気で急性腎不全を併発するのは珍しいことではない。行き着く先は透析だ。

もう一つはカリウム。筋肉細胞の中にぎっしり詰まっていたカリウムが、一気に血中へ溢れ出す。高カリウム血症は心臓の電気信号を狂わせる。突然、心臓が止まる

典型的な症状は、この三つだ。

  • 筋肉痛

  • 力が入らない

  • 尿が赤褐色(コーラのような色)になる

三つ揃えば教科書通り。だが問題は、最初の一つしか出ないことが山ほどあるということだ。

つまりこの病気は——「ただの筋肉痛」の顔をして始まる。

なぜ、今なのか

猛暑だ。

汗で水が抜け、血が濃くなる。腎臓へ流れる血が細る。慣れていない体を、炎天下で酷使する。筋肉は熱と負荷で壊れる。

この条件が全部揃うのは、一年のうちで今だけだ。10月には揃わない。1月には揃わない。7月と8月にしか起きない事故だ

そして、そこに"薬"が乗る。

コレステロールの薬——スタチンだ。

誤解を、先に潰しておく

「スタチンは筋肉を壊す危険な薬だ」と煽る連中がいる。あれは半分、嘘だ。

日本で行われたスタチン全製剤の治験で、横紋筋融解症が出た割合は0.001%。10万人に1人だ。スタチンを飲んでいるだけで筋肉が溶ける確率は、限りなくゼロに近い。

だから「筋肉が痛いからスタチンをやめる」——これは愚か者の選択だ。やめた先で待っているのは、心筋梗塞脳梗塞だ。

では、何が問題なのか。

掛け算だ。

スタチン単独なら0.001%。だがそこに「猛暑」が乗り、「脱水」が乗り、「慣れない重労働」が乗る。さらに、貴方の薬袋に入っているもう一つの薬が乗る。その瞬間、確率は跳ね上がる。

そして最悪なのは、その「もう一つの薬」が、日本の高齢者の薬箱に極めて高い確率で入っているということだ。

しかもそれは、この夏、貴方が最も頼りにしている薬だ。

「足がつる」時に飲む、あの薬だ。

ここから先で、その薬の名を挙げる。

併せて、貴方の薬袋に潜む「掛け算の相方」を全て——皮膚科でもらう薬、膀胱炎でもらう薬、冷蔵庫にある果物まで含めて——名指しで開示する。

さらに、病院で「これを測れ」と言うべき検査の名前。医者ですら夏の筋肉痛では見落とす決定的な鑑別サイン。そして貴方の筋肉痛が"ただの筋肉痛"なのか"溶けている筋肉"なのかを、病院に行く前に自分の目で見分ける方法。

知らずに草を刈り続ける者と、これを知って夏を越える者。分かれ道は、ここだ。


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