見出し画像

知らぬ間に成長していた自分に気付いた話

昨日は休みだった。

だが、私には一つのミッションがあった。

子供たち(特に娘)の宿題を見るという
大きなミッションである。

学習系の宿題はシンプルにやれば進むので
時々進捗を聞きながら「はよやりや」などと
声掛けしておけばいいのだが、
読書感想文、習字、ポスターなどの制作系宿題は
それでは決して前に進まない。

8月も後半に入る前に、終わらせておかないと
最終週辺りにパニックに陥ることは
息子が低学年だった頃に嫌というほど実感してきた。

そこで昨日は終日これらの制作系の宿題を
一緒に片付けるという大役に任命されたわけである。

娘は書道を習っているので、
習字はあっという間に仕上げるだろう。

そうなると、最大の課題は人権ポスターである。

娘に聞くと既に画用紙に下書きは
しているらしく、後は色塗りだけだという。

だが、私は知っている。

この色塗りが実に曲者であるということを。

そもそも家で絵の具を使う時点で
ハードルが高すぎるのに、
その準備と片付けをしつつ、
ポスターの仕上がりもちゃんと見て
手直しやヘルプをしなければならない。

恐らく学校の先生も内心では
「こんなん無理ゲーやろ」と思っているだろう。

そんな課題に今年も取り組んだ。

とはいえ、私は10月に英検を受けるので、
休みの日はその勉強もしたい。

ということで、隣で私は勉強しつつ
娘に何かあればいつでも声をかけてもらうという
スタイルで色塗りを始めることにした。

「パパ、赤の絵具がでぇへんから絞って」
などと早速声をかけられて
色塗りがスタートしたわけだが、
そこから娘から声掛けはひっきりなしになった。

こうなると英語の勉強どころではない。

それならばヘルプしながら早くこの課題を
終わらせる方が勉強時間を取れる。

そう思い、結局フルサポートしてやることにした。

だが、そう思った時点で娘の色塗りは
結構やらかしポイントがいくつも見られた。

薄い色から順番に塗ると言う原則はどこへやら、
下書きの線からはみ出した箇所は数知れず、
ここからどう挽回するのか悩ましい状態である。

本来ならこれは下書きからやり直すのが
一番いいのだろうが、
それを提案したところで娘がやる気をなくすのは
目に見えている。

こうなれば私がいかにオリジナルを活かしながら
手直しするかにかかっている。

そう思い、娘に他の部分を塗らせながら
はみ出した部分の修正をし始めた。

少し濃いめにした絵の具をコンシーラーを塗るように
上から筆先でトントンと乗せていき、
はみ出した箇所を修正し、
色がムラになった個所には水で濡らした筆を
上に走らせて色をなじませていく。

そんな作業を必死にしていると
気が付いた時には2時間が経過していた。

何とか出来上がりと言えるレベルに
到達したので、
パレットと筆洗を風呂場で洗うように
娘に指示すると
娘は服を脱いでシャワーを浴びながら
それらを洗うという。

まぁ、それも楽しそうだから良しとするか。

部屋の片づけをしながら体に残る
疲労感を味わっていると、
ふとある疑問が浮かんできた。

私はなぜこんなにも色を塗るスキルが
向上したのだろうか。

実を言うと私も子供の頃、色を塗るのが
絶望的に苦手だった。

下書きまではいいのだが、そこから色を塗ると
はみ出したり、色がにじんだりして
全然思った仕上がりにならなかったのだ。

中学校以降、ポスターを描く機会がなくなり
この憂鬱さとはお別れできたわけだが、
どういうわけか今の私は子供たちに
ポスターの色塗りについて教え、
その修正までできるようになった。

あたかも子供の頃から色塗りが得意な
人だったかのように。

これは一体なぜなのか。

そんな疑問を抱えながら
娘が色を塗る様子を思い返してみると、
上手くいかない理由は次の3点に集約されることに
気が付いた。

①筆への絵の具の染み込ませ方が悪い
②絵具の濃度調整が悪い
③フチから塗っていない

特に①が出来ていないがゆえに
上手くいかないことが多い。

細かい部分を塗るのに筆に多くの絵具を
染み込ませてはみ出してしまったり、
逆に背景を塗るときにインクの染み込みが甘く
ムラになってしまったりしていた。

途中で何度か筆への絵の具の染み込ませ方について
娘には指導したのだが、どうもうまく伝わらない。

恐らく昔の私も同じようにこのコツに
気づけていなかったのだろうが、
逆にそれ以降特に絵を描いたわけでもないのに
私はなぜこんなコツを知らぬ間に身に付けて
いたのだろうか。

これに関しては明確な答えはないものの、
日常生活や仕事の中で体感した別のことで
これらのコツを間接的に身に付けたのである。

かなり以前に、特に何もしていないのに
知らぬ間に運動神経が良くなっていたという
話を記事に書いたことがあるのだが、
それも全く同じである。

日常生活や仕事の中で体験したことから
原理やコツを学び、
知らぬ間に上手くできるようになっていた。

そう思うと、年齢を重ねてから
子供の頃に苦手だったことにチャレンジしてみるのも
悪くないのではないだろうか。

少なくとも今回2時間娘と色塗りをして
妙な高揚感のような感覚があった。

子供の頃の感覚で毛嫌いしていてはもったいない。

40代ぐらいで一度小学校の授業を一通り
受けてみて自分の得意不得意を
再認識するような機会を作れば
そこからの人生がゴロっと変わる人も
結構沢山いるのではないか。

そんなことを思う休日の昼下がりであった。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集