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エフェクチュエーション5つの原則 草稿

Q ポーターの戦略論とエフェクチュエーションは何が違うか。

A パイを奪い合うことがこれまでの戦略論。パイを作り出すのがエフェクチュエーションである。

戦略論のように、分析的に既存市場を捉えるのではなく、自分が好きなもの、せねばならないものを捉える。

エフェクチュエーションは競争というより、共謀のフレームワーク。自己組織化のフレームワークと言っても良い。共謀を通し協働し自分たちの世界を形成する。

自分たちが作った世界が、自分たちのルールで支配できる市場。ゆえに熟練起業家は他者の作った市場を嫌う。

わざわざ疲弊するものを選ばない。

Q クレイジーキルトの原則とは何か?

A 自分らしい生き方をし、さまざまな人が事業に融合する。レールに沿った直線的社会でなく等方的な社会を想定。さまざまな人がさまざまな形で関わる。

サラスバシーは「クレイジーキルトの原則」と呼ぶ。

こんな感じのキルトです
等方性 try itの授業より

Q レモネードの原則とは何か?

A 絡みたい人たちが意図的に事業に合流する場合もあれば、予期せぬ事故から事業が紡ぎ出されることもある。

予期せぬ事故を予期せぬ事故のままにしておかない。人と人の未知数の関係や不慮の事故もすべて育て、事業へ昇華する。

予期せぬ事故から、イノベーション最大の要因「予期せぬ成功」を創る。

レモネードの原則。

Q パイロット・イン・ザ・プレーンの原則とは何か?

A 不慮の事故を活用するゆえ、事業がどう育つか予測が立たない。予測が立たないのがエフェクチュアルな起業の特徴である。

ある意味、人がどう育つか分からないことと同じだ。どう育つかは分からないが、愛情を持って育てるとその人らしく生きられる。同様にその事業らしい事業となる。

ドラッカーは「未来を予見する最も正確な方法は未来を作り出すこと」と述べた。同時に「未来について分かっていることは、未来はまだ分かっていないことだけだ」とも述べた。

どんな未来になるか分からない未来を作る。
どうなるか分からない面白さを楽しむ。

これがパイロット・イン・ザ・プレーンの原則。予定調和を嫌う。

理論でなく現実を教師にしているわけだ。「現実だけが完璧な教師」「現実こそが神」とするプラグマティズム(現実主義)の考え方でもある。

Q 手の中の鳥の原則とは何か?

A エフェクチュエーションは儒教の修身や道元の悟りを思い起こさせる。道元は船を動かすには対岸を見るのではなく自分の船を見ろと述べた。

エフェクチュアルな起業家も、自身のコントロールできることを見極める。サラスバシーは自己コントロールと操作を対立させて論じた。他人を操作しようとする戦略論と対極をなす。

ないものではなく、あるものを大切にする。新しいパソコンを欲しがるのではなく、自分のパソコンに名前をつけるように。

五右衛門と斬鉄剣のようにモノと自分との関係を作る。これがハイデガーのready-to-handの概念。

人と人との関係性も作る。家族のように。
家族こそがハイデガーの言うダーザイン(現存在)。

自らがコントロールできるものを元に事業をする。
手の中の鳥の原則。

Q エフェクチュエーションはどこから始まるのか?

A エフェクチュエーションのプロセスは、プロセスのどこからでも始まる。アイデアとアクションをリードする人々が出会い、その物語が起業家の歴史を作る。

アイデアだけ、アクションだけ、コラボだけではいけない。どれだけ上質だとしてもだ。アイデア、アクション、コラボを同時に起こす。

例えばマイクロソフトのビル・ゲイツとポール・アレンは自分たちだけのコードを書いていたが、IBMと出会って運命が変わった。ライバルのゲイリー・キルドールはIBMとのミーティングをすっぽかした。

「失われた天才」となったキルドールと、アイデア・アクション・コラボの三位一体で飛躍したゲイツ。

Q どのようにして起業家は自分自身を作り出すのか?

A
・アフォーダブル・ロスの原則に照らす。
失っても良いものと、絶対に失いたくないものを考える。事業に失敗したとしても絶対に行いたいこと。自らを捉えて事業を作る。

・クレイジーキルトの原則に照らす。
自分が好きな人は誰か。共に何かを作り上げたいと思える人を知っていること。作ること。

アルゴリズムを分析的に把握し、既存市場の勝てそうな部分で勝負するのではない。ヒューリスティック(経験的)に自らを構築する。既存の経験に照らし、自らの好きなものを本当に分かっていること。

自分の好きなことを本当に知っているか問われる。知らなければ好きな仕事はできない。

「私は誰だ」
「何を知っているのだ」
「誰を知っているのだ」

三つの問いがエフェクチュエーションの根幹。

ヒューリスティックに自らの中に自らを育てる。H.サイモンの言う人工物、「Artificial Inteligence ( AI:人工の知性)」を自らの内に築け。

作り上げた世界では自らが創造主となる。自分たちのルールが適用され、それゆえ強い。既にある世界は誰かが作り上げた世界であり、誰かのルールで動いている。

既存市場で戦えばどうしても消耗する。それゆえエフェクチュアルな起業家は自分たちの世界を作る。

新世界を創る生成AIを貴様の内に築け。

世界を変えるのではなく新しい世界を作る。
自分たちのやり方で、自分たちの世界を。
それはどんなヤツにもできる。


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Hayato  Matsui『逆転人生』共著者 サポートありがとうございます!とっても嬉しいです(^▽^)/