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看護教育は丸太が二本あればできる。一本には教師が一本には学生が座ればいい

新任保健師研修で、講演の「開幕投手」を任されたので、大変緊張しました。

保健師になって1年目から3年目の勤務者が対象でした。

臨床で看護師をやっていて市町村の保健師になったという方もかなりいました。

80分間の講演時間の中では、公衆衛生について多くの時間をさきました。

「医療」という言葉は、憲法には出てきませんが、「公衆衛生」という言葉は登場します。

生存権で有名な、憲法第25条はこのような規定となっています。

第25条
すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障、公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


この条文は暗記するように言いました。
我が身を守ることがあるからです。

私が富山県に赴任したとき、辞令交付前の県庁の職員組合との着任交渉で「憲法の第25条を言ってみろ!」と言われたことがあります。

なんとか覚えていたのでことなきを得ましたが、もし答えられなかった「生存権も知らない厚労省の天下り」と烙印を押されたことでしょう。

生存権の条文を知っておけば、生存できます。

「医療」という言葉は、日本国憲法にはありません。
「公衆衛生」の中に含まれています。

公衆衛生の定義としては、米国の細菌学者のウィンズローが1920年にサイエンス誌で示したものが有名です。

公衆衛生とは、環境衛生の改善、伝染病の予防、個人衛生の原則についての個人の教育、疾病の早期診断と治療のための医療と看護サービスの組織化、および地域社会のすべての人に健康保持のための適切な生活水準を保障する社会制度の発展のために、共同社会の組織的な努力を通じて疾病を予防し、寿命を延長し、肉体的精神的健康と能率の増進を図る科学であり技術である

この100年前の定義は、世界的な公衆衛生の定義で、現在も有効とされています。

また、災害時においても通用するとされています。

長いので、「共同社会の組織的」から以下の文章を暗記するように言いました。

講演では、保健師の映画「じょっぱり 看護の人 花田ミキ」を紹介しました。

青森県庁や青森県の保健所で活躍した、実在の保健師の花田ミキさんの生涯が描かれたものです。

下北半島で一緒に働いた保健師さんから連絡があって、東京まで映画を見に行きました。

ロケ地が、下北半島の佐井村などで、懐かしかったです。

GHQの初代看護課長のオルト少佐が、映画に登場しました。

ジョンズ・ポプキンス看護学院から大学の公衆衛生課程を卒業した看護師で、昭和20年から6年間日本にいました。

保健師助産師看護師法の制定や、厚生省看護課、都道府県看護係の設置を指導しました。

現在につながる看護行政体制を作り上げた人物です。

オルト課長が青森からりんごを持ってやってきた花田ミキに次のように語りました。

看護教育は、丸太が二本あればできます。
一本には教師が、
一本には学生が座ればいいのです。

ナイチンゲールが看護学校をつくったときには、わずか6人の学生から始めました。


アメリカ人は、丸太が大好きです。

「丸太小屋からホワイトハウスへ」は、
リンカーン大統領の選挙のキャッチフレーズです。

丸太は、アメリカ人の開拓精神の象徴です。

医療と公衆衛生の主たる相違点をまとめてみました。

医療の対象は個人である病人、
公衆衛生の対象は集団で、多くは健康人です。

医療の行為は診断と治療、
公衆衛生は疫学調査や予防です。

医療が行われる場所は、医療施設でありホームグランドです。
公衆衛生は、地域で、完全アウェイ。

医療従事者はヒーローですが、
公衆衛生を行う行政官や政治家は
典型的なヒール(悪役)です。

医療の手段は、検査・投薬・手術といった医療行為で、
公衆衛生は、統計や教育や介入といった行政行為で、法律上の根拠や予算が必要です。

医療の効果は、明白で利益をもたらし、感謝されます。

一方、公衆衛生は、不明確で、損失も多く、物議をかもすものです。

公衆衛生行政をになう職員は、感謝されません。

しかし、勝利の方程式があります。

(成功の可能性) 
= (初志)-(なまけ心)×(時間)+(情報)


はじめの意気込み(初志)を大きく設定し、
なまけ心は小さくして、
時間は平等、
情報をたくさん集めることが、成功のもとです。

高邁な理想
サイエンス
少しの浪花節

で、勝ち取ることができます。

そのための、カミヒトエの法則が存在します。

紙(1枚の説明ペーパー)
人(プレゼンテーション能力)
絵(パワーポイントによる図示化)


3つの技術を磨くことにより、「紙一重」で政策が実現します。

さらに、政策がうまれるときは決まっています。

①政権交代などトップが人事異動で変わったとき
②予算要求のとき
③法律・制度・計画の見直しのとき
④調査研究結果が公表されたとき
⑤社会的に大きな影響のある事件・災害が起きたとき
⑥陳情があったとき
⑦議会でトップが答弁したとき
⑧外圧があった、国際情勢が変化したとき
⑨知り合いがトップになったとき(多用は不可)


政策を生み出す人は、
頭で仕事をする
足で仕事をする
肝臓で仕事をする

いろんなタイプがいます。
最強なのは、頭と足と肝臓を使う人!

昭和の肝臓派の私は、
「飲みニケーション」がコロナで死語となって、
引退を余儀なくされました。


令和のオンラインの時代になっても、
「勝利の方程式」は有効です。

「初志↑、なまけ心↓、情報↑」
の一番のツールは、読書です


さあ、本を読みましょう!
映画を観ましょう。
つぎに、感想文を書いてnoteに投稿しましょう!

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